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2004.05.13

個人売買の醍醐味とヤフオクとのズレ

ネットオークションの代名詞たるヤフーオークションを利用し始めて
もう3年以上になる。

元々niftyがパソコン通信だった頃に「売ります買います」コーナーで
全く見ず知らずの人と個人売買する経験を積んでいたので始めるのに
それほど抵抗は無かったがオークションというシステムに、最初は
かなり違和感を持って接していた気がする。

個人が手持ちの品物を売るならフリーマーケット的な手法が楽しい、
買い手と売主が会話を楽しみながら値引き交渉をすすめる(^^;)、
コミュニケーションがセットじゃなきゃ面白くない、と思っていたからだ。

実際、自分は即売会や、祭りの屋台や繁雑時のアメ横のような所を
歩いてまわり、そこで威勢の良いオヤジさんとの掛け合い会話を
楽しみながらの買い物が大好きだ。

そんな会話はそれだけでも楽しいし、納得出来ればそのまま買ったり、
会話の中で値引き交渉の余地があると思えば徹底的に値引き交渉が
成立するまで楽しむのだ。そこには穀物先物取引や証券取引市場の
ような生き馬の目を抜く苛烈さは無いけど一応は商売という真剣勝負の
場であり、そこでのコミュニケーションというのはその人なりの本性も
垣間見えて、実に楽しい。

日々の生活ではライフコスト削減のため商品毎に安いスーパーを把握し
脳内にすっかり出来上がってる底値リストと特売品の値段を常時
比較しながら買い物をしている自称「プロの兼業主夫」な自分だが、
旅で地方に行ったり、海外に出た時などは、どこでも手に入る同じ
商品を、そのまま購入できるスーパーやコンビニよりも小汚い地元
密接型の個人商店などで、店の人や、常連の地元のお客さんらとの
非日常な旅先ならではのコミュニケーションを取利ながら買い物を
するのが楽しいのでやめられない。

例えば、このあたりでは何が取れるのか、とか、何が美味いのか、
この魚はどうやって食うの?、とか、辺りに銭湯は無いか、とか(笑)、
とりあえず何でも話しかけてみればそこを糸口に思わぬような
様々なコミュニケーションが取れるのだ。

これを若いねーちゃんに出来れば女に不自由しないのに(T◇T)<ばき

北海道の過疎の街の町営ライダーハウスに泊まったとき、食料を
買いに入ったその街唯一の商店でそこのばあちゃんから町の歴史を
聞いたりしたっけ。そしてそこでビールとキュウリとトマトを買ったら
「ちょっと待ち」とアルミホイルに味噌を包んでくれたな。

ライダーハウスの鍵の管理をしている町会長さん宅で鍵を借りるときに
それまでの旅の話などもしたし、翌朝出発する際にその鍵を返したら
「これ、もっていきな」とわざわざおにぎりを作ってくれて、渡してくれた。
これはもう何年も前の事だが、この縁、この恩は死ぬまで絶対忘れない。

旅という特殊事情があるとはいえ、本来、人と人が接する所には
何処にでもこういう暖かいコミュニケーションが存在するはずなんだ。

極論すれば商売ってのも人の営みそのものだから、売る人と買う人の
コミュニケーションがそこにはある。本来それこそが「売買の場」で
あるはずだ。だが今の世の中、特に都会ではそういうウェットな
雰囲気を疎ましく思い、物とカネの交換でいい、という利便性のみを
追求した極めてドライな取引の雰囲気が多い気がする。

無言のままでも商品が難なく買える深夜のコンビニや、なぜか
店内にもある商品がその店の外の自販機でも売られているってのは
確かに便利なんだけど、その商売は実にドライで、そこには人と人の
コミュニケーションが入り込む余地が…無い。

ネットオークションってのはドライとウェットの中間ではあるが、
限りなくドライ側に近い気がする。

売り手と買い手がシステムを介していて両者は遠い存在として
存在している。落札後に必要最小限の連絡をしあい、代金を
振り込みして、商品を郵送で受け取る。メールなどで最小の
コミュニケーションは取れるが、それに駆け引きはないし、
戦友同士の奇妙な連帯感もなく、オークションで競り勝った時の
興奮も一時的でどこか実感がなく、代理戦争の事後処理とでも
いうべき淡々とした流れで進む。

昔と違い、他人と直接接触するのに危険性があるのは事実だ。

ネットオークションはそれを回避する安全な、そして自由経済の
原則に基づき多くのネットを見れる人の目に留まり、その中で
欲しいと思う人が欲しい品に払えるだけの値段を付けて買う、
…という、売る方にも買う方にも、そして場を提供する側にも利の
ある優れたシステムであることは理解できる。

自分もこの数週間で本人の予想を超えた8万近くを売り上げた。
オークションでなければこんな値段は付かなかっただろう。
でも率直な実感として、売った!という実感は無く、手持ちの品が
目の前から消えて、代わりに液晶に表示されるネットバンクの
残高が増えた、・・なんとも実感が湧かない、いわば仮想現実の
ような感じなのだ。

つまり、本心としてはヤフオクを利用して高い落札価格で売れるより
自分は売り手と買い手の微妙で大胆なやり取り、掛け合い自体を
楽しみたい。

分かりやすく一言で言えばオークションよりもフリマ向きらしい(笑)

でも今は乗り物貧乏の足しにするために一円でも高く売りたい。
そういう用途にはフリマより残念ながらヤフオクの方が向いてる。
それに自分が売ってるものはマニアックすぎて普通のフリマでは
誰も買わないし(苦笑)

だからネットオークションでも、郵送不能な大物商品の受け取りの
場合や、出品者や落札者が近所だったりすると、自分から積極的に
直接取引きを試みる。大体は断られるがOKが出ることがある。
例えば送料がもったいないなどで意気投合出来た場合などだが
その理由は様々だ。

先日もあるバイクの外装一式を落札した。これは梱包すると大型
冷蔵庫くらいになってしまうモノだったので、直接取引きを申し出て、
そして快諾を得た。お互いの家の中間のコンビニに待ち合わせて、
初対面の出品者と会い、商品を確認し、料金を支払った。

同じバイク乗り同士だから会話も弾む。その後、旅の話、人生訓話、
様々なことを延々2時間ほど話し込んでしまった(^^;)

これは真剣勝負の商談ではないが、明らかに楽しい「コミュニ
ケーション」だった。

これは出品者が良い人&馬の合う人ゆえの稀なケースかもしれない。
でも、今後もチャンスがあれば、こういった直接取引をしてみようと思う。
恐らくいつも楽しい事ばかりでなく、逆に嫌な思いをする事も有るだろう。
でも、嫌なことばかり想像し、それを恐れていたら、何も始まらないよ(^^)
交通事故で何度痛い目にあっても、その楽しさ故にバイクから降りられ
ないように、痛い目も、いつか貴重な人生経験となるはずなのさ。
…そう、例えば結婚生活のように<ばき

「リスク」ってのは目を背けて耳を塞いで、ただそれから逃げ回るんじゃ
なくて、目を背けず見続けて、その存在を把握し続けながら、食らわぬ
よう努力し続け、仮に回避出来ない場合でも、経験を生かして最小限に
食い止めるものさ(^^ゞ

 

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