なに?丸刈りが流行?
そこで書いた通り、自分にとって丸刈りと言うのはヘアメンテフリー化、
ライフコスト削減、アンチ主流主義の主張、自虐的懲罰行為(苦笑)、と
様々な理由があるが、なんと、最近丸刈りが流行っているらしい。
これがそのニュースソース。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040717-00000073-nnp-kyu
どうせすぐ消えちゃうだろうから、ニュースの冒頭を転載。
> 頭髪を好んで丸刈りにする男子中高校生が増えている。
>数年前まで長髪化が進んでいた高校野球部でも昨年あたりから、
>好んで丸刈りにする球児が目立ってきた。サッカーの有名選手や
>俳優のヘアスタイルが影響している。学校に強制された時代を
>知らない世代にはオシャレに映るようだ。
うわー、やめてくれよ、流行りになんてしないでくれ!
オレはそんな軟弱な連中と一線を画すつもりで丸刈りにしてるのに!
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以前も似たような事があった。いまも沢山のバイクを持っているが
そのラインナップの中で、一番の愛機、というよりも機械の域を越えた
「相棒」はデカいTDM850でも、速いTZR250RSでもなく、無骨なTW200だ。
TW200は今でこそ街乗りバイクと化してしまったが、本当は凄くハードな、
「冒険バイク」だ。キャンプ道具と最低限の荷物を背負って北海道を野宿し
ツーリングしていた頃、国道を外れ、道道も外れ、牧草地の間を走り、
さらにそこから急なドロ坂や廃道を上り、観光客は絶対に見ることが出来ない
絶景をTWに何度も見せてもらった。他のバイクではとても無理だ。
その時悟った。このバイクは本物だ、その素性は街乗りじゃない、
本当にハードな路面を、荷物満載のまま、ニコニコ笑いながら走り抜け
誰でも冒険に連れて行って体験させてくれる、凄いバイクだ、と。
TWのノーマルパーツには全てに意味がある。一つたりとも外していい
パーツなんて無い。自分の87年式最初期型TWは今も完全ノーマルだ。
これはキャンプサイトにてランタンに照らされた我がTWの雄姿(^^)
ドラムブレーキにも、非力なエンジンにも、長いシートもちゃんと意味がある。
ビキニカウルも、テールカウルも、長い泥除けも、全部必要だから付いている。
最近の若者はそれらを外してしまうらしいが、それは「改造」でなく「去勢」だ。
TWの本当の実力と魅力は、高い外車のハーレーにも、ドカティにも
一歩も引けを取らないスーパーマシンだ。なのに本当の実力が
評価されること無く、林道ではなく変な改造をされて街中で走るTWが
増えたと思ったら、ドラマでキムタクが乗って大ブーム(-◇-;)。
誰もが全く同じような没個性の「改造」をしたTWが街中にあふれた。
今ではヤマハのラインナップでTW225はオンロードバイクになっている。
またTWをトラッカーと分類する奴もいてびっくりすることもある。
FTR250のような本物のダートトラッカーと違って、冒険バイクであるTWは
トライアルマシンのディメンションで作られているのに・・(絶句)
今も街中やバイク雑誌であまりに変わり果てた姿で走るTWを見ると、
純朴で健康的な笑顔が印象的な初恋の田舎娘が、売れっ子風俗嬢として
変わり果てた派手な化粧と服を着て夜の繁華街に立っていたり、
風俗情報誌に売れっ子泡姫とか紹介されてるような気になる。
本当はすごく良い子なのに、今はその面影すらない。
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流行りというのは、廃る事とセットだ。
かつては一世を風靡したTWも、今はビッグスクーターに取って変わられ
あれだけ走っていたのに段々見かけなくなって来た。
丸刈りがキムタクTWのようなブームになるとは思わないが、
勝手に流行らせて、勝手に廃らせて、それなりの主張と覚悟を持って
丸刈りをしてる自分につべこべ言うのだけは勘弁してくれ、と思う。
以前の大流行時に完全ノーマルTWに乗っていたら、珍しいだの、ダセェだの、
かっこ悪いだの、勝手に散々言われたが、流行り廃りで自分の主義主張が
フラフラ変動する連中に、そんな事を言われる筋合いはねぇんだよ。
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当然だが、自分はそういう流行り廃り大好きな連中に対してつべこべは言わない。
内心はここに書いたようなことを思ってはいるが(苦笑)、嗜好や趣味は他人が口を
出す事じゃないからだ。本人で自己完結していれば、それは自由だ。
なのに、一旦「流行」となると、それを口に出して流行に乗らない奴は時代遅れだの
ダセェだの言い出す奴らが必ず出てくるのだ。まるで時代を代弁することで、
自分が時代のトップリーダーであるかのような錯覚を得ているとしか思えん(-_-;)
単なる流行りでなく、主義主張を持つ「丸刈りスト」の同志達よ、
「俺は丸刈りだコラァ!文句あんのかオラァ!」の精神で行こうぜ!
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コメント
久しぶりに本物の男をみて胸があつくなった。
投稿: あすか | 2007.05.21 20:32
あすかさん:
古いネタにコメントありがとうございます(^^)
いやいや、こんな自分は「本物の男」じゃなくて、
誰かの代用品すら勤まらなかった「紛い物の男」
…なんですよ。
自分を「一人の男」として人生の中で、この世で、
一番認めて欲しかった元カミさんが自分に下して、
自分の戸籍にベッタリ貼り付けて二度と消せない
烙印を刻んで行きましたから、…まぁ間違いない
でしょう(^^;)
こんな自分自身の全力をさらけ出しても、たった
一度足りとも勝てなかった、そんな自分では足元
にも及ばなかった、今でもどこかに実在していて
元カミさんに常に全面的に認められた、我が比較
対象だった「真の男」とやらに死ぬまでにどんな
事でもいいから、一度だけ、いや、一瞬でもいい
から…勝ってみたいもんです(^^ゞ
投稿: ino | 2007.05.26 09:48
言いたい事もわかるし、論調的に嫌いでもない。
でも、正論のようで、ちょっと違うというか、
偏屈さを隠し切れず、柔軟性が欠けるというか、
そんな点が「いかにもTW的」な方向性かと感じました。
(良くも悪くも、ですね)
2007・0526のレス文章を見て、
「あぁ、やはり」と思ってしまったのは苦笑いでした。
でも「一瞬でも勝てない」と思います。
貴方が今のTWスタイルに溺愛している限り。
ついでに言うなら「勝つ必要も意味も無い」ですな。
個性的主張を己の意思120%で貫くのは美しいとも感じます。
でも、それを貫くだけだと「TWは消滅していた」のですよね。
大切なモノを守るために、大切なモノの一部を切るのも、
全体の幸福のために必要(必要悪?)な事なのかもですね。
「二律背反」ってやつかもしれません。
※
にりつ‐はいはん【二律背反】
哲学で、相互に矛盾する二つの命題(定立と反定立)が同等の妥当性をもって主張されること。アンチノミー。[類語]矛盾
投稿: MA | 2007.08.25 03:27
MAさん:
的確なご評価を頂きありがとうございます(^^)
確かに自分はそういう人間です。それだけに「いかにもTW的」という
評価は当方としては実は嬉しかったりもします。そうありたい、と
日々思ってますので(^^)
確かにそんな自分や我が初期型TWは刻一刻と変わりゆく環境や時流の
変化に乗って臨機応変の対応が出来なかった、言わば「自然淘汰され
絶滅すべき古き不良種」であるのかもしれません。
今のTW225は例えるならそれを掴んで進化し淘汰を生き残った姿ですね(^^)
なので、そんな一度も勝てなかった場から退場し、闘って生き延びる
必要のない所で孤高を気取りつつ、実際はただ孤立してるだけの所で
こうやって一人でブツブツ呟いているだけでは「誰か」には絶対に
勝てないし、勝つ必要も無いというのは実に的確なino分析です(^^;)
全体の幸せ=個の幸せならよかったんですが、そうである場合も
あればそうともいえない場合、絶対にそうじゃない事もあります。
だからこそそこには同調と葛藤と闘争が生まれ、その過程や結果で
苦悩や幸福、誇りや劣等感、その他良きにしろ悪きにしろ、ありと
あらゆるものを生み出している原動力のような気がします。
そんなあらゆる矛盾するモノの中でその相反する二つの間を
その時々の判断で微妙にバランスを取りながらそうやって
作った隙間で生きている。…社会とは、人生とは、そして
命までも、実はそんな言葉で総括されるのかもしれません。
投稿: ino | 2007.08.25 10:11