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2004年10月

2004.10.29

震災の後に死ぬのは人災

ちょっと辛口のことを言おう。異論反論や非難もあるかもしれないけどね。

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新潟の震災は自分が当初思っていたよりもはるかに酷い状況となった。
自分も遠縁が燕市の片隅に住んでいるが、無事で暮らしているらしい、安堵。

でも直接被災された方々、余震に怯え避難生活をされている方々、そして必死の
復旧作業、救護、ボランティア等に関わられる方々、日常とはかけ離れた
現状が数日間続くようになって、過労死にも似た死に方をされる方が出始めた。

震災で直接亡くなった方は人知を超えた自然の驚異によって、なすすべもなく
命を奪われた正真正銘の震災被害者だが、それを生き残ったにもかかわらず
その後亡くなってしまった人たちは、震災による死ではなく人災であって、
本当は地震被害者としての死者の数にカウントすべきではない。

人災って言なら、じゃあいったい誰が悪くて彼らは死んだのだ?と言われれば、
被災直後から手厚い救済策をしなかった国や自治体やボランティア団体や
周囲の人々のケアが足りなくて、救援物資が少なくて、ではない。

中には地域の為にと奔走したりした崇高な方もいるだろう。
もともと身体が弱かったり、持病を抱えていた人もいるだろう。
なぜそんな彼らが地震の後になって死に至らねばならなかったのか?

冷たいようだがその多くはその人自身の(または廻りの人の)責任で死に至っている。

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せっかく激しい天災を生き残ったのに、家財や土地や色々なモノから離れられず、
それを守ろうと頑張って、一番大切なはずの自分の(または家族の)命を第一に守ろう、
という行動に出なかった、というのが直接原因だと思うのだ。
これは間違っても「自分さえ良ければ何をしていい」という身勝手な行為をやれ、
と言ってるんじゃない。その事くらいは誰でも理解出来るだろう。

もし「命第一」が出来ていれば、震災後に亡くなる人なんて一人も居ないはずだ。
本当に地震で死にかけていれば、自衛隊のヘリで他県の病院に搬送するとか
安全な他県まで逃げるとか、借金してでもちゃんとした宿を取るとか、
そういう事が出来たはずなんだ。なのに、具合が悪くても、寒くても、
家の近くに居たい、と車の中で生活して疲れて衰弱して…これじゃ自殺じゃないか

今、元気ならば、冷たい体育館の床や、せまっくるしい車の座席で生活するよりも、
余震が続く土地でおびえながら炊き出しを待っているよりも、より安全な場所に
暖かい場所に移動して、そちらでまず一番大切な「命」を守るべきだ。
その土地や、家財に自分や家族の命と引き換えにするだけの価値があるのか、
もう少し冷静に考えて欲しい。

でもこんな事を言えるのは自分が固執出来る物を失ってる人間だからかもな。

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でも、もうその土地を捨てろ、家はあきらめろ、家財は放棄して無一文になれ、
と言ってるんじゃなくて、今!本当に大切なものは、何よりも守らねばならないのは
いったい何なのかを見極めないと生き残れない、そういう状況なんだと思うのだ。

以前の豊かな暮らしを今すぐ取り戻そうとか、家財を守ろうとかするよりも、
まず今は何よりも命、命を大切にしてほしい。

今は非常時、仮にホームレス級の暮らしをしても誰も眉をひそめたりしないし
決して恥ずかしい事じゃない。ホームレスの人たちの多くは金が無くても、
家財は無くても、少ない資材を駆使して、知恵を使って、ちゃんと冬を越して
生活している。つまり人間はそのレベルの生活だって死なず生きていけるのだ。

ほんの一時でもそんな低レベルの暮らしをするのはいやなのだろうか?
隣に他人が寝ている状況はプライバシーが無い、そんな生活するならば
いっそ死んだほうがいい・・・・そうなのか?

自分は違うな、生き残るためならばゴミを漁れるし、廃材やダンボールで
みっともなくもちゃんと暖の取れるバラック住まいを作るし、野草を食うし、
泥水だってろ過装置を自作して飲んでやる。ましてそれが自分一人だけでなく
自分の家族の命のためなら(始めはブツクサ言うかもしれないが)どんな我慢もする。

普通の人はいきなりそれをやるのは確かにちょっと無理かもしれない。
でも、『命がなにより一番大事』、という事はわかってもらえると思う。
まずは「安全第一」、プライバシーや金やモノや見栄はその後にしよう。

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ここで節約貧乏暮らしを送る元野宿ライダーの自分に出来るアドバイスを一つ。

TVを見る限り焚火は起こしているようだから、2~3kgの漬物石みたいな石を
その火であぶって素手で持てるくらいに暖めて、それをタオルや毛糸の
セーターで包んで寝袋なり布団の中なりに持っていけば暖かく寝れる。

これは野宿ツーリングでくそ寒い夜でもキャンプで快適に寝るためのノウハウ。
自分ら野宿旅人や、ホームレス体験者、手元にある資材を使っての創意工夫に慣れた
仮設工事現場職人らには、普通の世間の人からみたら嘲笑の対象にしかならない
みみっちくダセェ、でもこういう非常事の暮らしでは役に立つ様々な知恵がある。

「焼き石」は料理にも使えるし、水とそれを貯めるものがあれば風呂だって沸かせる
とりあえず暖めた石を寝床に入れて寝るのは簡単で快適だからくれぐれも火傷には
気をつけて自己責任でやってみて欲しい。

他にも日中はアルミホイルをダンボールに張りレフ板にしてテントや車を照らし
暖を取るとか、どうしても夜車で寝るならば窓にダンボールを貼り断熱性を
確保したり・・少しでも快適な生活を得るための創意工夫のやり方は無限にある。

例えば焚火のような熱源と、孔の開いていない車のラジエータ、適当な金属パイプ、
ブレードホースと少々の水とその他があれば無動力簡易スチームヒーターとかも
作れるんだけど、そういう部材が現地で入手出来るか状況がわからないから
詳しい事は軽々しく言えないや。

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以下、まだ震源地近くや車中で頑張っている皆様へ


 現場を見ず被害も受けてない自分がこんなことを言う資格は無いかもしれません、
 でも危ない場所にまだ居る人、家の近くの車でストレスを感じながら暮らす人、
 お願いです、安全な所まで、暖かい場所まで、避難してください、

 そこの暮らしは日常より辛いでしょうけど、今しばらくの辛抱をお願いします。
 そう長くは続かないです、自分も少ないですが義援金を送りました。
 この大災害をせっかく生き残ったのに、土地や物や金の、そんな命より遥かに軽い
 「モノ」の為に、死ぬまで頑張らないで下さい、生きて下さい。お願いします。

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2004.10.27

食卓は「囲む」もの

昨日は会社の後輩らをびっくりさせようとアフターファイヴに夕食に誘ってみた。

目指すは行き着けの大盛り飯屋、「ジャンボ入澤」。後輩はさほど腹ペコでは
ないようで、あまり沢山食えないというので、残念ながら軍艦マーチとともに
運ばれてくる看板料理の「ジャンボカツカレー」を発注させ損なった<ばき

後輩は普通の定食系を発注したが、せっかくだからここの大盛り具合を見せたくて
自分はいつも食ってるジャンボハンバーグ定食を発注してみた。
これはハンバーグだけで800g、しかもこのご時世で千キャベツが山盛り!(T▽T)
いやー、その量にびっくりする後輩と一緒に飯を食うのは楽しかったし、
定食自体美味かったし、何より腹いっぱい食えた。ちょっと幸せ(^^)♪

そう、出来る事なら、飯はいつでも楽しく食いたいよな。

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ちょっと前に現場出張していた時に泊まっていた下宿屋の朝飯は早かった。
06:00に起きて、06:20にはは「頂きます」となる。06:50には「行って来ます」、だ。

準備工事中はそこに泊まっているチーム全員が朝に疲れた顔で集まり
TVで朝のニュースなんぞを見ながらそろって朝飯を食っていた。
また宿からえらく遠い現場のため、帰宅はチーム全員でそろって帰るので
夕飯も全員そろって「頂きます」となる。時間が合えば、下宿屋の家族も
すぐ隣にいるので、なかなかにぎやかな夕飯になる。

それが工事が進み、交代制勤務となると、同じ所に泊まっているチームで
朝飯を食うのは自分を含め2名しかいなくなった。残りは夜勤だ。
12畳もの広間でたった二人でメシを食うのはそれまでがにぎやかだった反動か
えらく寂しいもんだね、とそれでも語りながら食っていた。

そのうちその一人とも時間が会わなくなった。すると今までにぎやかだった
広い場所でたった一人で朝飯を食うようになった。ちょっと、いやかなり寂しい。
正直言ってあまり飯が美味しい!とは思わなかった。

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いつも思うが一人で食うメシは「食事」ではなく「給餌」のような気がするのだ。
全く同じ物を食っても「味」や「楽しさ」が全然違うと思うのは自分だけだろうか?

人間という社会性のある生物が集まってコミュニケーションを取りながら
和気藹々とメシを食う事によって、生きるために必要な養分を取るという
義務的本能的な行為を超えた「食事」となるのだと思う。

だからと言って会社の寮の混雑する食堂のように、いてもいなくても
あまり意味の無い他人と広い場所でお互い視線を合わせないようにしながら
相席でメシを食っても楽しくない。同じ理由で一人ではマックや吉野家などの
店内では食えないし、食いたいとも思わない。落ち着かないのだ。
そう言う場合はテイクアウトして持って帰って家や公園や車の中で食ったりする。

やっぱり出来るなら気心知れた親しい人とコミュニケーションを取りながら
同じテーブルや食卓を囲んで、和気藹々と楽しく食いたい。
なにせ死ぬまでに食えるメシの数ってのは無限のようで実は有限だからね。

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長期出張から自宅に帰ってきて、今の自分に許されたこの日常生活に戻り、
毎朝毎夜一人で生きるために必要最小限の「餌」を食いながら生きていて、
昨日は久々に楽しい夕飯を食ったからそれをより強く思うのかもしれない。

確かにカミさんがいた時は今よりメシは美味かったし、何よりずっと楽しかった(^^ゞ
料理の量や、質は今と比べ物にならないほど良かったのは当然言うまでも無いが
それらは金と時間をかければ同じレベルの物が食えるけど、それを差し引いても
誰かと一緒、しかもそれが自分の家族であればなおさら、一緒の食卓に座って
食事が出来るってのは何事にも替え難い、貴重なモノだったんだな・・・、と
今更ながら思う。

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メシに限らず、仕事も、遊びも、趣味も、つまり人の営みに関するモノ全ては
大方一人でするよりも、二人で、又はより複数人でやるほうが、ずっと楽しい。
一人で居ることが楽しいという事もよく聞く話しだが、それはいつもにぎやかな
場所に居る人が、ふっ、と一人になる空間を持つと「楽」になれる、という事であり
常に孤独である事が「楽しい」…わけがない。つまり「楽」と「楽しい」を都合よく
混同しているわけだ。

この「楽」と「楽しい」と言う言葉は同じ漢字を使っていも意味が全然違う。
例えば「楽になる」はダウン系、「楽しくなる」はアップ系、ほら、まったく逆だ。

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言い尽くされた言葉になるけど人は一人で生きる生き物じゃないんだよ。
でも俺は愛する人を幸せにすることが出来なかった「人非人」だから
一人で生きていても全然不思議じゃないんだよな(自爆)

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そんな自分の今夜の夕食(≒餌)は「変わり果てた親と子の丼」

米:麦:角切ジャガイモ=2:2:1のご飯を炊く間に見切品の鳥肉団子8個(^^;)と
切ったタマネギ一個を緬汁とヨーグルト付属の砂糖と醤油と水を合わせた物で
弱火で煮込み、味が染み込んだ頃に玉子2個分の溶き玉子を上から入れ、
その具を、炊いてドンブリに盛った「麦イモ飯」の上に盛って完成。
ミツバがあれば、もっとそれっぽくなったかもしれないが、まあいいや。

イモとタマネギを切るだけで後は調理らしい調理をしてないから楽チンな料理だ。
「いきなり黄金伝説!」風に言えば、100円はしてない・・だろう。よし、頂きます!
フ~フ~、ハグハグ、うん、いいかげんに作った割に結構味は美味いな(笑)

・・・でも食ってても、ちっとも楽しくないや。


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2004.10.22

拾万円の使い方

10/18を持って秋刀魚と牡蠣が旨かった現場から出所して、シャバに戻ってきた。
この3週間の間に季節がガラリと代わり、残暑の残る夏の終焉から秋も深くなって
すっかり涼しくなっていた。ああ、四季のある国、日本万歳\(^^)/

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現場に出張ると給料以外に色々と臨時収入がある。それはパチンコで勝ったとか
そういう不純な出所ではなく、労働の正当な対価として給料外で支払われる日当
や交通費などだ。今年度は昇給昇格してることもあって今回の出張は大体8万弱の
現金収入があったので、帰宅した時に諭吉君が十人以上財布に住んでいるという、
いっぱしの中年サラリーマンの年齢相当ではあるが、自分的にはとんでもなく
身分不相応な金を持っていた。

25日の給料日前ではあるが、現場出張中は忙しすぎて現金を使う事が難しいので
(実際今回の三週間の出張で現地で自分が使った現金はハイカとガス代を除けば
僅か1.1万円程だ)、幸か不幸かこのように財布に金が吹き溜まっていた。

残業代だけで40万近かった先月の給料も家賃に使った以外ほぼ全額手付かずで
残っている事もあって今回得た副収入とあわせた財布に入ってる現金十万円を
たまには何かにパーっと使ってみるか、と考えてみた。ちょっとポジティブでしょ<ばき!

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100,000円、それは自分が約9か月間食い続け生きる事が出来る天文学的大金だが
趣味である乗り物系で使おうと思えば、一品購入するだけで一瞬で使い切る額だ。

車ならB4のタイヤ交換や、DVDポータブルナビを載せたらそれだけで終わりだし、
単車ならTZRにオーリンズのリヤサスを入れるかTDMにFCR39φを入れたら終わる。
だが、臨時収入が無くたって、そのくらいの金をちょくちょく使っているのは
過去の実績の通りだ:-p

それは「たまに珍しくパーっと」と言う趣旨に明らかに反してるので却下だ。

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じゃあ何に使おうか?

海外旅行に行けばそのくらいの金は使えるが、旅行に行ってる時間が無い(自爆)
「旅」に行くなら一人でも良いが、「旅行」なら一人で行ってもつまらない。
かといって誰かと行けるわけでもないのでこの使い方も却下だ。

ならば日頃食ったことの無いようなとんでもない超高級料理を食ってみようか?
十万あれば一人分ならどうにかなるだろ。でも、これも一人で食いに行っても
全然楽しくないから却下だ。楽しくない事に金を使っても空しいだけだ。

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「お前だったら十万あったら何に使う?」と遊び人の会社の後輩に振ってみたら
一回そのくらいの高級ソープ?に行ってみたい!と即座に答えた(苦笑)
話が風俗に行くと彼は段々ヒートアップしてきて援助○際なら処女が買えるかも
などと言い出した。ふーん、犯罪だな。でも自分はそんなのに全然興味無いよ。

別にゲイではないし女に縁の無い生活だからそういう遊びもいいか、と思ったが
女と違って好きでもない相手と金を介してそういう事をしたいと思わないんだな。
大好きな相手と互いを想ってするからHはこの上なく楽しいんじゃん(*^^*ゞ

それに物理的に処女であっても金のために身体を売れる心の持ち主には
何の魅力も感じない。それまでの過去はどうあれ、今の男「だけ」を想って
考えてくれる女がその男にとっては「処女」なんよ。単なる順番じゃなくて、
誰かや誰かと色々比較された結果あなたが総合的にはベストでした、でもなく
その女の唯一無二の「オンリーワン」になりたい…要はそういうもんだ(苦笑)

つまり大事なのは(≒男が欲しいのは)、女の身体じゃなくそんな気持ち、つまり心。
その心があれば現役ソープ嬢だって、生活に疲れた中年主婦だって、老婆だって、
女はいつでも少女の頃に戻れる。その心はいくら大金を積んでも金じゃ買えないし
鬼畜の如き暴力で一方的に奪う事も決して出来ない。

でもこういう感覚は女遊び大好きな後輩や、遊ぶ金欲しさに平気で体を売ったり
過去の男や性体験を堂々と誇る「心」無きイマドキの女には理解出来んだろう。

と、言う事で風俗に使うのも却下だ。どんなに気持ちが良くても<ばき!

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アタマでばっかり考えていても仕方ない。ウィンドーショッピングすれば
何か欲しいものがあるかもしれない。とりあえず近場のホームセンターと
安売りスーパーにでも入ってみるか。

ホームセンターでは面白そうだ、と思える商品はそこそこあったが(特に冬対策品)
大物ばっかりでスクーターで持ち帰れないサイズだと買い気が萎えてしまう。
休日にアトレーで買出しに来ないと、なかなか大きな買い物って出来ないなぁ。

スーパーは半年に一度のボーナスが出ると、いつも食いたくても買うのを躊躇する
好物のサバ缶を水煮と味噌煮の2つ買って贅沢に一度に食すのが離婚後の生活では
すっかり定着しているが、今回はそういうのじゃなくて、いつも食えない高いモノ、
例えばSPAM缶とか、オイルサーディン缶とかを食ってみたい気もする・・・
#こらこらこらぁ!ここで缶詰食ってどうする!<ばき

だが店に入ってみてそこらに書かれた値札をぱぱっと見渡しただけで異変に気付く。
野菜の値段が台風の影響でとんでもない(大根半分200円!)のは仕方ない事だが、
それ以外の品々の値段もジワリと上がっているのだ。例えば玉子10個が120円!
見切り商品に張られた値引シールも「50%引き」ではなく「50円引き」でやんの。

・・・ちっ、ここもシブくなってきたのか?日替り特価品を壁に貼られたチラシを
見て調べるとそれらは底値のままだ。この店はまだ利用価値があるが、日々の食材を
買うのは他の店との比較をしないといかんようだな。

この頃には10万円ぱーっと使おう、などという最初の気持ちはどこかに吹っ飛んでいて、
一斤50円の見切食パンと400g199円の特売コーヒー粉と一本10円のタイムサービス
1L牛乳を百戦錬磨の主婦とのバトルに勝利した戦利品として購入していた。

・・・あれ?おかしい、なんでこうなっちゃったんだ(^^;)?

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で、結局その帰りにコンビニに寄り、その10万をネット銀行口座に入金してしまった。
結局使おうと意気込んでも使うアテが無いし、財布に入れっぱなしは健康に悪い(苦笑)
我ながら小心者の小市民だ(^^;)。ま、金は無理に使おうとしなくても使う時は来るさ。

とりあえずこれから寒くなってくるから、去年から始めてだんだんと楽しくなってきた
スキー&スノボの軍資金として使おうっと。十万もあれば5~6回は行けるだろう。
去年と違いB4用のキャリアもあるし、Myボードもあるから今シーズンは沢山行くぞ♪
#それより前にLPガス屋と契約して風呂に入れるようにした方がいい気もするが<ばき

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2004.10.20

台風対策

台風23号がそろそろ自分の住む関東にやってくる。
最初は対策なんて要らないと思っていたが、ニュースを見ると西では
えらい大変な被害が出ているじゃないか。あんまり安穏としていられないようだ。

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自分の日頃の生活はサバイバルに近いものがあるから、仮に停電しても困らない
食料の備蓄も細々と一週間くらい食いつなげるだけの量がある。飲料水も
真水じゃないけど飲もうと思えば飲める飲料(野菜ジュース他)がそこそこあるし、
ガス、ガソリン、木炭等の熱源となる燃料も備蓄たっぷりだから何の問題も無い。
総合的に見て4~5日程度なら家に閉じ込められても余裕のヨッチャンで生きていける。

家は高台にあるから冠水する危険性は無いし、家の周りに崩れるような崖はない。
30mほど外れた場所にはもしかするとヤバイかも、と言う場所はあるが、
仮にそこが崩れても家に実害は無い。

庭と軒下に置いたバイク達は、自分が現場出張で不在の間にやってきた
台風何号かでも倒れる事も、カバーがはがれて飛ぶ事も無かったし大丈夫だろ。
・・・と、庭を見てみたら、真夏頃に直射日光よけに張った農業用遮光シートと
タープ地で張った簡易日よけがそのまま庭に張りっぱなしな事に気がついた。
農業用遮光シートは前の台風で少し裂けている。このままだとバタついてヤバそうだ。

ガラス戸を開けてみたら、なんと今は雨が降ってない!チャンス到来!!
白色LEDのヘッドランプを装着し、真っ暗な庭に出る。タープはもやい結びと
自在結びでテンションかけてあるので、数ヶ月張りっぱなしだったが容易に解ける。
すぐさま紐を解き、タープを回収した。また同様に出しっぱなしだった
よしずをさっさと回収し、軒を支える柱に巻きつけて、タープを張っていたロープで
固縛する。このあたりのロープワークはアウトドア&現場工事で慣れているので楽勝♪

そしてこの家に引っ越して一年と3ヶ月にして初めて雨戸を閉めた(笑)
もし何かが飛んできてもガラス戸が割れないようにね。
そんな感じで一通り片して部屋に戻ったら、どばあぁぁああっ!と豪雨が始まった。

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・・・とりあえずはこんなもんだろ。さっきポリタンクに水道水を貯めたから
飲料水もさっき以上に確保してさらに安心度UP!

携帯、ノートPC、電源用バッテリー、汎用性の在る単三型ニッケル水素、
その他各種バッテリーも満充電OKぇ!ついでにランタンもガスストーブもある。
まあこのあたりは大地震でも来ない限り使わんだろうけど。

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さあ!来るなら来い23号!こんなでもお前程度には簡単に倒されねぇぞ!
家は借家だから被害が出たら修理は大家の所掌だ!やるならやれ!<ばき(by大家)

・・・だけどお願いだからバイクだけは倒さないでね(^^;)<べき!

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2004.10.04

何をするのも結局は「人」

先月までのスーパーハードワークを無事に完了し、
数日間の休みを得て自分の部屋に帰ってきたが時間はあっという間に過ぎ、
疲労感の残る身体のまま、また別の現場に飛ばされて流されてきた。

ここの現場は某県の某半島、その根元に漁港町がある。今は秋刀魚が美味い。
ここで働く多くの人はそこや隣町から車や社バスに乗り通勤しているが、
その現場は実に辺鄙な所にあって、130近くのタイトコーナーの先に在る。
1号機から3号機までの原子炉があって、今回の自分の仕事は1号だ。

仕事の忙しさは前の現場と大差ない。休み無しで走り回り、身体も頭も
フルに使って、夜に宿に着くとヘロヘロになって布団に倒れこむ日々だ。

今日は初めて早く帰って来た。21時前に帰れるなんて夢の(≒嘘の)ようだ。

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ここには前回の現場のような会社の寮が無い。辺鄙な地方の漁港町故に
都心にあるようなまっとうなビジネスホテルのような整備された宿はない。
(S県にある現場の近所にはたくさんあったりするのだが・・・)

ここある宿泊施設は「旅館」と、「民宿」と、そして「下宿屋」だ。
原発定検工事期間はワラワラと沢山の技術者や職人が集まってくるので
小さい漁港町の宿泊設備は少しでも良い所からどんどん埋まってくる。

自分らのチームがやってきたのはさほど遅くなかったにもかかわらず、
普通の旅館は満室で、小綺麗な民宿も満室、空いてたのは「下宿屋」だけ。
一泊4000円で、大きな民家の二階に増築された和室を半分借りた。
ここは障子と襖だけで仕切られた空間なので施錠する事すら出来ない。
隣室に陣取った同僚とお互いの部屋に居ながら会話出来る、と言えば
大体の状況が理解してもらえるだろう(苦笑)

まあ音が筒抜けなのは構わないが、そいつのタバコの匂いが襖の間から
流れてくるのが一番辛い。前の宿泊者が吸った場合に部屋に染み付いた
ヤニの匂いはまだ耐えられるけど、新鮮な匂いが漂うと不快で眠れない。
そんな事情を話し、寝しなは吸わんでくれと頼んだら快諾を得た。感謝。

フロは下宿屋の家族が使ってるフロをそのまま使うし、メシは一階の
大広間(とはいっても12畳位の田舎造りの普通の広間だ)で出してくれる。
隣ではここの家族がメシを食っている。ここに約三週間ほど滞在して、
前回同様ハードな現場仕事に従事するのだ。

快適とは言い難いが、キャンプツーリングに比べれば夢のような空間だ。
北海道の無料ライダーハウスと比べれば上等すぎる、贅沢な事は言えない。
欠陥人間も仕事や旅であちこち動き回っていれば棒に当たる』、
じゃなくて良い宿に当たる事もあれば、こういう所に当たる事もあるのだ。
仕事は泊まってる宿の質でやるわけじゃない、どんな所でも全力を尽くす。
それに今時こういう経験はそう滅多に出来るもんじゃないしねっ(^◇^)♪

ちなみに部屋には内線も外線もない。この投稿は携帯電話で9600bpsで
ダイヤルアップしてから投げている。投稿画面を出してから
メモ帳で書いたこの文章をコピペして投稿するのに数分かかるのだが
テキストだけだからいいや、この下宿では他にする事も無いし(苦笑)

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で、現場事務所に入ったら、自分らのチームは北向きの薄暗い事務室
(と言うより倉庫っぽい)を宛がわれ、そこを本拠地とする事になった。

部屋にあるのは折りたたみ長机が4つとパイプ椅子、そして黒電話が一本。
…今時の若者は黒電話って何だかわからないんじゃないだろうか?(苦笑)
21世紀になって、この厳つい重厚感と回すダイヤルの付いたシロモノに
お目にかかるとは思わなかった。しかも外線にかけられないでやんの。

FAXも無いし、LANも引かれていないからメールも、ネットワーク接続の
プリンターも、当然WWWブラウザーなども使えない。PCはスタンドアロンで
使わざるを得ない。しかも困ったことに携帯電話の電波も届かないし
構内で使われる内線PHSも繋がらない。

今時こんな環境で事務仕事をするとは思わなかったよ、マジで(^◇^;)
でも、違和感があったのは初日だけで、それ以降は近代的インフラの無い
人と、メモと、ポールペンと、電卓代わりのPCだけの仕事にすぐ慣れた。

そもそもサラリーマンが近代的武装をするようになったのはここ20年位で
それ以前は、例えば高度成長期の頃のサラリーマンは手書きの報告書や、
フルスカップに書き込んだデータを手書きロットリングでグラフにして、
黒電話一本で連絡をとりながら仕事をしていたのだ。

メールが無ければ、携帯電話が無ければ、PCが無ければ仕事が出来ない、
なんてのは実は単なる言い訳に過ぎないんだな、だって仕事をするのは
メールでも、携帯電話でも、PCでもなく「人間」そのものなんだから。
それ以外のものは単なる道具であって、無いなら無いなりにあるものを
使いこなしてやれば仕事ってのはそれなりに出来るもんなんだね、感動。

これは自分の日々の暮らしで心がけていること、つまり物や金に依存せず
手持ちの少ないリソースをいかに駆使して、知恵を使って生きるか、
…に通じるものがある。つまりやろうと思えば、必須と思われる道具類が
そろって無くても、または全く無くても、どうにかなるもんなんだね。

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逆にそういった便利なインフラが無いことで、チームに今までよりも
人と人とのコミュニケーションを積極的に取るような雰囲気が出てきた。

メールでしていた連絡は、外線が繋がる電話を借りに行き即電話したり、
同じ発電所内にいる人ならば、その人の所に行って直接話しをしたり、
手書きのメモを取るのが面倒だから、どんどん要約する癖がついてきて、
結果無駄な項目が一切無いすっきりまとまった打合せが短時間で出来たり、
CADが使えないから手書きのラフな図をたくさん書き、説明するために
必要な知識を貪欲にかき集めて毎日何度もチーム内でプレゼンテーション
するもんだからどんどんメンバーのレベルが上がってきた。

同じフロアにいて、同じ島にいる隣の同僚とパーティションで仕切られ
個人の空間を保持出来る今時のオフィスと違って、大部屋での仕事は
メンバーの数だけハモる共鳴効果のように次元が上がって行くのだ。
…そっか、昔のサラリーマン達は、こうやって仕事をしていたんだな。

今の主流にはなれないだろうけど、この仕事の仕方は非効率のようで
実は凄く効率がいい事に気が付いた。

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要は仕事は「道具を使ってする」、のだが、様々な便利な道具が増え
気が付いたら「道具を使うこと=仕事をする」というような勘違いを
自分はしていたんじゃないだろうか?
電話一本、メモ一枚あればそれで出来ることはLANに繋がったPCと
携帯電話を持ってやれる事の8割はカバー出来るんじゃん。
日々の奇人変人的節約貧乏暮らしとまったく同じだな、こりゃ(^~^)

…実はこれ、仕事だけでなく、前述の下宿屋も同じなんだよね(^^)

ここの家族と世間話をしながら飯を食ってると色々な話が聞けて面白い、
同じ所に泊まっている人達とも気楽に会話するように仲良くなると、
鍵がかからない部屋に荷物を置いておいても全然不安を感じない。

個人のプライバシー保持と言う点では不便だけど、それを失う事で
余りある「何か」がここにいると得られる、その点はビジホより良い。

本当はそれだけでなく「夫婦」や「家族」ってんのも同じなんだよなぁ

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ちなみに現場は天井の高い高い4階の建物の4階に装置を組んである。
ここは古い施設なのでなんとエレベーターが無い。何も持たずとも
一気に昇り切ると軽く汗をかくが大きな装置や鉛遮蔽を抱えて昇ると
拷問か懲罰か、と思うほどしんどい。途中で一休みしないと辛い。

インターネットも、メールも、携帯も、FAXも無くてもかまわない。
…けど、エレベータだけは仕事に必須だな、うんうん(-_-;)<ばき

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