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2004年12月

2004.12.31

さよなら、ありがとう、2004年

気が付けばもう大晦日、2004年もあと数分で終わる。
丁度一年前は備忘録代わりのBBSでこんなことを書いていた。
・・この一年の出来事を予言していたかのようだ(苦笑)

今年を一言で表すと「新たなステージへ上がる準備期間」、ってところか。
それまでの生き方とは違う、新しい様々な事を始めた年だった。

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離婚してからの一年間は、自分が失ったものから目をそらして
二度と夢を見ないようにするために、自分を罰するようにガムシャラに働いていた。
自暴自棄だった気もする。その結果昇給昇格という皮肉な結果を得た(苦笑)

このままじゃダメだ、これじゃ生きる屍寸前だ、何か新しい事に挑戦しなくては・・
まず現場出張の合間に初体験で痛い目にあって以来ずっと避けつづけた
スキーに再挑戦、ならばスノボにもチャレンジ!!!…アレ?なんだ面白いジャン♪

続いて5月からここのBlogを始めた。最初はコンセプトなんて無かった。
Blogは流行りだったし、無料だったから試しにやってみただけ<ばき!

と、言うより今までの自分とは違う、新しい自分として「再デビュー」したかった。
昔からのネット仲間にここの存在を広言せず、「新しい自分」として
イチから出直したつもり・・・だったがその実態は以前の自分と本質で変わらず、
自分の生活や自分の主張や、気持ち、泣き言をただ書きなぐってUPし続けただけ。
結局これがMの51である前の人としての地、つまり「素の自分自身」だったんだな(^^)
#こういう自己分析もだいぶ出来た。

実は後日気がついたのだが、こんなに長い文をダラダラ垂れ流しているBlogは
そう多く無かった、多くのBlogってのは一件についてさらっとスマートに十数行くらい
気楽に発言して、流す、それに沢山コメントがつく、そんな感じのような気がする。

たまにある似たような文字だけの長いHPは読むだけで草臥れる。
つまり、ここは「読むと疲れるBlog」でもあるのだ<ばき

そんな今年の86件もの投稿を全部読み返してみた。一年間の自分史(の一部)だから。
・・・・そっか、このBlogのコンセプトってのは、公共の福祉に寄与する有用な情報を
万人に提供、とか、みんなで仲良く楽しくコミュニケーション♪、でもなくて、
実はただこう叫んでいるだけなんだな(自爆)

『自分はこういう男なんよ、文句ある?、付いてこれる奴は付いて来い!』

・・・いかんよな、これじゃ(苦笑)

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気が付けば始めてから8ヶ月もたっていた。フリーのカウンターで8935、
それ以前のカウンターで約1000、つまり開設してからなんと約10000回もの
アクセスがあった、・・・らしい。本当かな?実は殆ど自分自身だったりして(^^;;)

でも中には、なおさんのようにこんな所に何度も訪れてくれる人も居てくれて、
ネットの片隅でぶつぶつ独り言を言ってるだけだと思っていたので
コメントがもらえてとても嬉しい(*^^*ゞ<ばき!

ちなみに、コメントは匿名で可なんで、もし他にリピーターな方が居たら
気楽にコメントしてってください。アラシ君でなければ老若男女問わず歓迎っす♪
#偏屈中年オヤヂな自分をハゲ増す、じゃなかった、励ます源、活かす源になります

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・・・それ以外も含めて振り返っても、この一年間はとても有意義な一年だったな。

11月の事故だって、このおかげで「何か」を、ようやく吹っ切る事が出来た、
言わば、人生のこのタイミングで絶対に遭遇しなければいけなかった、
つまり自分の人生に必要な出来事、だった気すらするのだ。

いろんな意味で我が人生で2004年は何か特別な意味があった年だ。
少なくとも、人生のドツボだった去年(2003年)から、自分は浮上し始めた!

その勢いを持って、来年は一気に水面を突き抜けて飛び上がるぜ(^^)♪

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ちなみに2004年の節約貧乏生活家計の収支はこの通り。

給与収入:+******* ← オフィシャルな年収はナイショ(^~^;;)
副収入 : +480511 ← 給与外の現金支給や物品売買や金利収入等
全支出 :-2996711 ← 今までの家計ネタ参照
天引き :-1****** ← 税金年金その他の源泉徴収された総額
=================
計   :+38*****

もうチョイ頑張れてれば黒字が400万の大台に乗ったのになぁ・・・残念。


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2004.12.28

目標あっての頑張り&達成or挫折

11月末に事故で怪我をしなければ、この年末は某原発に出張していたはずだった。

だが生傷&骨折&松葉な身体となると、身体の限界に近いハードな現場仕事には
とても従事出来ない。そもそも放射線管理区域内は生傷のある人間は入れない。
傷口から放射性物質が体内に入る内部被爆の危険性が高いからだ。

結局12月に予定されていた現場仕事は完全キャンセルせざるを得なくなり、
先方にも、仕事仲間にも、会社にも多大なる迷惑をかけた。
それだけなく、それ以外の沢山の人にも心配をさせてしまった。反省。

自分自身もかなり痛い思いをしたし、結果仕事を休んで12月の収入が
現場に行った場合よりも推定20~30万ほど少なくなった。反省反省<ばき
が、そんなハシタ金以上のモノをこの事故で知り、そこから何かを得て
自分自身を見つめなおせたから一種の(しかも確実な)自己啓発だと思えば安い♪

でもカネですまない迷惑をさまざまなところにかけたのは事実だ。深く反省。

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そんな自分に、次の現場仕事のオファーが舞い込んだ。
1月の後半、某サイトの3号機に行ってくれないか、とのこと。

こんな自分を、しかも迷惑をかけたにもかかわらず、それでも必要として
求めてくれている人や、部署がある事に深く感謝(-人-)

この歳になっても誰かから「お前は必要だ」と言われるのはとてもうれしい♪
自分という小さい存在に何らかの価値があるんだと実感出来る一瞬であるし、
以前最も必要とされたかった人に、お前がこの世で最も不必要な存在だ、と
背後からバッサリ斬られた過去のトラウマから少しだけ救われる気もする。

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通常自分が関わる「現場仕事」とはさまざまなジャンルの仕事の複合で
一介の肉体労働者として疲労困憊の重労働を繰り広げたりすることもあれば
その対極として6~8時間連続で2台のPCを両手で同時に使いつつ複数の作業員に
装置運転指示を出し一瞬の失敗も許されない頭脳酷使の現場指揮…などもある。

今回のオファーはその後者のみ、特殊技能ゆえそのメンバーが集まらないらしい。
今の自分の身体では確かに後者しか出来ない。だが管理区域に入る事も無理だ。
うーん、あと二十日あれば、自分はどうなっているだろうか?

AFカメラの動体予測フォーカスのように現在の怪我の状況をイメージで数値化し
今までの治癒傾向のグラフを思い描いてそこに叩き込んで頭の中で再描画させ、
その微分方程式を脳内でラフに解き、オファーのあった期日をその解に代入する。
これらはすべて脳内暗算予測だから、雑な計算だけど、大体の傾向は把握出来る。

・・・今のペースなら、1月中旬ごろは恐らく二足歩行に問題は無くて
(屈伸や胡坐は無理だな)、左手はまだリハビリを抱えて継続中だろう。
顔面は当然今のままだ(苦笑)…そんな未来の自分の姿が予想出来た。…よしっ!

ino :「やります、やらせてください!

これで2月の給料手取15~20万UPが確定し<ばき!
…じゃなくて、現場仕事への復帰が確定した。

これで自身の気力はフル充填完了!
あとは間に合うように身体を仕上げるだけだ。

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怪我でヨタヨタする療養生活も、激痛のリハビリも、明確な目標が定まると
俄然やる気と達成欲が出てくる。それまでに絶対動けるようになる!ってね

そう、リハビリに限らず、人生の生き方も何らかの目標の有無で大きく異なる。
何の目標もなく、ただ自由という海の上でぼんやりと過ごすのと、
自分が進む方向を見出しそこに向かってオールを漕ぎだせるのと。
それは大きな違いだ。

そうさ、目標に向かって突っ走れるのは楽しいのさ♪
その過程は辛くても達成する喜びを思えば耐えられるし、
日常では考えられないほど人間は頑張れるもんだ。

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無論、必ず順調に事が進む、とは限らない。途中で力尽きたり耐え切れずに
断念したり、予想外の事故に遭遇し諦めざるを得なくなる事もある。

2年前の正月に一念発起して予想し、その目標に向けて突っ走ろうとした未来が
もし現実のものになっていれば、…今は子供が一人いるはずなんだがなぁ(^^;;)
それからしばらくしてコースアウトして谷底に落ちるとは自分は思わなかった。
微分方程式は順調なる連続運動している動きだけが予想されるんであって、
途中に発生する不確定要素や、予測時に表面に出ていない条件はその計算には
・・・入ってないもんな。

でもそんな細かいことまで考え出したら低機能な頭がオーバーヒートしちゃうよ。
ある程度のエイヤッ!で方向を定めたら、ともかく動き出さないとね。
途中でいくらでも軌道修正してもいいんだからさ。

まずは自分が達成させたい目標を掲げよう!それでもう3割は成功したようなもんだ。
そしてそれに向けてゆっくり動き始めよう!それでもう6割は成功したようなもんだ。
あとはその目標に向かって一気に猪突猛進!それでもう9割は成功したようなもんだ。
意欲と実力と行動力でここまで到達出来る!あとの1割は「運」…それも必要なんよ。

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よし、リハビリ目標だけでなく他の目標も考えてみよう!

仕事の短期的目標はは怪我を治して現場復帰、これに尽きる。
中期的目標は来年は大工事が多いのでそれら全部に係わりこの仕事に不可欠な
「コア技術者」になりたいのと、それ以外で関わっている某研究開発業務を
実証試験を経て実機運転まで持って行くことだな。これが上手く行けば
アレのCO2排出量が相当削減出来る画期的な装置になるのさ(詳細は企業秘密)
長期的には(以下自主規制)

私的な極短期目標は今年中に必ず単車に乗るのが目標、ではなく宿命。
短中期的目標は2月までに庭を耕してジャガイモを植えて初夏に収穫すること(^^;)
また今年の目標だった「一年間(2003/12/25~2004/12/24)の支出300万以下」が
ほぼ目標通りに達成(総支出:2,996,711円)出来たので、次の一年間は来るべき
大増税時代に備えて今年から一割削減の「年間支出270万」を目標にでもしようか。
…毎月22.5万か、今年はバイクも車も車検が無いから、そんなに難しくないな。

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あと希望的目標として来年中には未来を一緒に生きられる相方に出会いたいね。
36歳となる来年は自分が父親になれる社会通念上&経済的事情&生物学的な
「タイムリミット」だしなぁ(^▽^;)はっはっは

でも中堅で仕事が忙しい、まして変人偏屈バツイチ中年男に出会いは皆無だ。
発電所の現場労働者は、その現場付近にあるフィリピンパブとかで出会う
フィリピーナとか外国人ホステスと結婚する奴が少なからずいる。
自分の仕事仲間にも3組そういう夫婦がいる。それもまた「アリ」だと思う。
少なくとも結婚していた当時の自分より今の彼らは幸せそうに見える(^^)

手間を惜しまず出費をケチる貧乏節約生活に連日勤しみ、
愛ではなく庭でサツマイモやジャガイモを育ててしまい、
ラブレターではなくダラダラとした日常をBlogにUPして、
現場に行っても酒を飲み歩かずに寮で自炊してる自分は、
・・・もしや自らの手で「出会い」のチャンスを放棄しているのか(-_-;)?

ヤバイ、節約生活なんてしてないで出会い系サイトに登録しなくっ<ばき

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2004.12.25

借金天国・日本

ネットのニュースで見たが、あんまり考えたくないほどに、
日本の借金は膨らんでいるらしい。何でも730兆円だとか。
地方の借金も含めると今年度末で1000兆円に達するらしい。
多分そんなに長くは存在しないURLだろうけどニュースソースはここ

730兆円ってのは、730000000000000円だ。
1000兆円ってのは1000000000000000円だ。
しかも金利だけで一時間で10億円、つまり1000000000円らしい。
・・・・なんじゃそりゃ(-△-;)?

これを国民一人一人に均等に割り振ると今や誰もが606万円もの
借金を背負ってる
らしい。

・・・よし、わかった!その額、きっちり国庫に振り込んでやるから、
もうこれ以上自分に借金を背負わせんでくれ。これ以上放置し続けて
このまま雪だるま式に借金が増えつづけるくらいなら今の606万は安い。

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自分は借金が大嫌いな男だ。中年で、偏屈、趣味人で、バツイチだが<ばき
今も借金は一銭も無いし、物心ついた頃から自分のサイフの中や銀行口座に
ある額以上の借金をしたことが無い。
・・つまりサイフ忘れて友達から千円借りた、とかはある(^^;)

金利のついた借金をしたのは今まで人生で一度だけかな。
社会人成り立ての頃に新車のバイクを買ったときに、試しに半額の
40万を24回均等払いのローンにしてみたのだ。

一括で購入する現金はあったけど、社会人になったらローンの一つくらい
抱えて払ってみないと!、いっぱしのサラリーマンとしての社会勉強だろ、
と組んだのだ。・・・今から思えば、実にバカなことをしたもんだ(苦笑)

それ以降は「いつもニコニコ現金払い」か、「カードで翌月一括払い」だ。

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家を買うとか、明らかに借金しないと買えないものをちゃんと計画的に
買うのなら金利を払ってでも借金して手に入れる価値がある。
だが、日々の贅沢や一時の娯楽の為に借金するのは身の丈以上の
暮らしをするために背伸びしきれずゲタを履いているだけであり無意味だ。

今の自分の暮らしは身の丈の半分以下だったりするのだが、
一人ぼっちで生きるなら、これでも必要にして十分な贅沢暮らしと思っている
身の丈に見合った豊かな暮らしをする必要は、子無しバツイチの自分には無い。

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でも実は自分は一度だけ、サラ金から取り立てを受けたことがある。
当然だが自分には全く身に覚えが無い借金だった、よくよく聞けば
そもそも自分名義では無かった(苦笑)。

    「そんな借金、なんで自分が払わにゃならん?」
    「それとも(知らぬ間に)自分が連帯保証人にでもなってるのか?」

と、問いただすとそうではないらしい。あーよかった(安堵)
・・・じゃあ知らんよそんな借金(-。-)ケッ

幸か不幸か、街金ではなくTVでCMをバンバン打つような有名所の
サラ金だったので電話の対応は紳士的ではあったけど、しつこかった。
あなたにも責任は無いのかとか、連絡先はどこなんだとか・・・ああまったく!
色々と言って来たが、「俺は一切関知してないし、もう無関係ですから!」と
突っぱねて電話を切った。

それからしばらくして「ご返済の支払期限をお忘れではありませんか?」
という借金の明細と返済を迫る、ペリペリ剥がす葉書が引越し前の
住所宛てに送られ、転送されてきたが、そんなのは当然無視だ。

あれからもう一年チョイたつが、それ以降何も言ってこない。
当の本人に連絡がついたのかもしれないし今から思えば葉書の中に
社名やらその振込先やらあったけど実は一種の詐欺だったのかも。

でもそうだとしたら実在の人物名で、実在の大手サラ金を語り、
電話とご丁寧に葉書を偽造して送りつけるというリアリティたっぷりの
架空請求詐欺・・だったことになる。もしそうなら、大したもんだ。
#その葉書は記念として今も捨てずに保管してある。

ま、そんなモンに騙されるほど、自分はバカじゃないけどね(^◇^ゞ

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でも、今の世の中は、借金して借り逃げたら勝ち、という風潮がある気がする。
TVではキャッシング系のCMが流れない日は無いほどに流れ、
気楽に借金して欲望を手軽に満たしましょう、と吹聴している。
借金しても自己破産すればいいや、という若者が増えているとも聞く。
「モラルハザード」、ってやつだ。困ったことに国もそれをやっている。

今の国会議員の老人どもは、自分が生きている間は借金しまくってしのぎ、
その借金を未来に先送り先送りにしている。その先送りで破綻する時には
自分らがいないのをいいことにやりたい放題だ。

そんな今の日本は平均所得世帯に例えると、おっとソースはここ。
その記事を要約すると、こうなる。

  国の予算を月収の52万4500円に置き換えると稼いだ収入は、
  借金(国債)と田舎への仕送り(地方交付税)で3分の2以上が消え、
  生活費(一般歳出)は14万5500円しか残らないのに、医療費(社会保障
  関係費)、教育費(文教・科学振興費)やその他(公共事業費)で、
  出費総額は月収を37万7400円超。その超過はカードローン
  (国債の新規発行)で賄うもローン残高(国債発行残高)は計7090万円。

つまり、この家(=国)はとっくに破綻してるのだ。

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 「この借金連鎖を止めるために、定率減税を止めて、消費税も20%に上げます。
 それだけでは足りないから期間限定で定率増税もします、その代わり
 国もこれだけ支出を押さえて今払ってる年金も減額し、増税と支出減少で
 国の借金は何年で縮小されて、その結果将来はこれだけ楽になります!
 今が、今こそが踏ん張り時です!、全員で頑張ろうじゃないですか!」

というような、今は辛くても未来に光が見える前向きな提案と具体的ビジョンを
提示してくれたら、今以上に税金を払ってもいいと思う。その価値が十分ある、
というよりも今すぐにでもそうしないと破産だよ、この国は。

でも、政府がやっているのは、関西空港の滑走路や、田舎に新幹線を作ったり、
高速道路もまだ作ったり、今の年金はそのまま保持したり・・・・無駄使いばっかり。
それでいて国民に負担増を強いるのはどう考えても間違ってるだろ。
今は将来への投資をするような余裕は無い、そんなのは裕福な時にするべきモノ。
なのに票田たる地元のために空港や新幹線・・・もう日本はダメなのかもね。

今年度の自分の源泉徴収票をみたら、話題の定率減税が12万チョイだった。
つまり定率減税が廃止されれば所得税だけで12万、地方税も6万ほど上がる。
つまり年間18万の税金UPだ。配偶者も扶養家族もいないと、
自分程度の年収でもこれだけ負担が増える。

で、その使い道は国が豪遊するかのような無駄使いと来たもんだ・・・(-_-;)。
そんな状況で自分が対抗する方法はたった一つ。さらに支出を絞るだけだ。

さっきのような、先に光が見えている負担増ならば、金を使う気にもなるが
今の政治ではその光が全く見えない。暗黒時代に備え支出を押さえるのは
庶民の防衛本能。つまり貯蓄額と政治への不信感は比例しているのだ。

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首相や官僚や自治体や企業や、様々なところが料金を一方的に上げる時などに
よく使うセリフがある。

「皆様のご理解と、ご協力をお願いします」

・・・違う、これは本当はこう言っているのだ。

「お前らは黙って我慢して、ただ耐えればいいんだ」

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2004.12.24

「無人島超贅沢生活」再び

今年の夏にもやっていた、「いきなり黄金伝説」での「無人島0円生活」が
数時間前TVをつけたらまたやっていた。今度は「冬の無人島生活」らしい。

・・・もう「節約」という枕詞が詐欺に近いような資材&食材使い放題の
豪勢な「無人島生活」を展開していて、前回以上に突込みどころが満載。
もう呆れたを通り越し・・・羨ましいくらいだ(^^;)<ばき

つまり、無人島では金を使わないけどそれ以前に大金をつぎ込んで準備して
輸送費をかけてそれを運び、それを使って生活している、からだ。
全然「ゼロ円生活」じゃないじゃん。

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あれだけ薪が使い放題で(あれはどう見ても流木ではない)
工具も使い放題だし、料理酒はPETボトルそのままで持ってきてるし、
冬の海で半日以上水に浸かりつづけ途中で暖を取らないと
低体温症で危険なのにピンピンしてるし(つまりそんなことしていない)
夜の海で懐中電灯は使い放題だし、灯台も街灯もない無人島なのに、
漁場から数百メーター離れた「港」にカヌーで帰ってくるらしいし
(実際は撮影スタッフが乗る機械船で移動してるな、でないと遭難死だ)
200個もの貝殻キャンドルを食用油でやるのに一個で最低10mlの油が
必要なら「200個*10ml=2L」もの食用油を持ってきてたらしいし、
その時以外は撮影用ライトで深夜?朝まで明るい電化生活…だしなぁ。

一番残念なのは前回作った「ダイニングテーブル」が廃屋感を出すためか
ご丁寧にわざわざ叩き壊してあったこと。天板部分の半分が外力により
へし折れていたけど、その壊れ方があまりにも不自然なので
そう推察できてしまうのだ。木ってのはそんなに脆くないぞ。

つまり今回の「新ダイニングテーブル」を作ることが番組的に必要であるため
壊れていなければならなかったんだろう。あくまで推察だから真実は不明だが。

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前回も思ったけど、本気の無人島生活ではなくて、台本と演出と
莫大な物量とスタッフの人手による援助が常にある状況での
「無人島的生活喜劇」だから、こんなもんなのは仕方が無いのだろう。

エンドロールで「銛での漁は熟練者の監修の元でやってる」らしい、
つまりあの二人と撮影してるカメラマン&照明以外にも「プロ」がいると
自らゲロしてる。あくまでもTV撮影なんだから、そりゃ当たり前だわな。
#「DASH村」の方がその点は正直でいいな。

サバイバルのフリをしているだけである証拠は撮影が最優先で屋根を
どうしても作らないことで判る。保温のため密閉構造の寝室を作らないと
冬の野宿は辛い。熱が逃げるから燃料も無駄に使う。
ホームレスのダンボールハウスの方が生活する知恵が生きている。

自分だったらどうしても屋根が作れないならドラム缶竈の排気を
寝床のベニヤ板の下に流れるように引っ張って「オンドル」にするな。

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せっかくだから、いっそ「本当の無人島生活」をしてみてくれないかな?
2泊3日ではこの放送のように贅沢三昧しちゃうから一週間以上で。

そしてカセットコンロも、調味料も、薪も、ライトも、ウェットスーツも、銛も、
識者のアドバイスも、当然台本も、何もかも無しでまずは火を起す所から、
本来の「一ヶ月一万円生活」と同じように何組かで以下の条件で競わせる。
 
「無人島で使う道具と食材を1万円以内で買い、それを使って生きる」

これならば、ちょっとは真剣味があって面白いかもしれないよ(^^)。


関連ネタ:「無人島0円生活」を見たが
     三度めの『無人島コント』

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2004.12.23

大きすぎて小を兼ねない

趣味実益を兼ねて、この夏~秋に庭でサツマイモを栽培していた。

実はいまだ庭には推定10kg以上のイモが埋もれている(はず)。
だが、最後の掘り出しをしようと思っていた一ヶ月前のその日の朝に
事故で負傷し、掘るに掘れない身体になってしまった(^^;)

当時の収穫は今もまだまだ十数kgあるので毎日、とは言わないが、
2日に一度はイモを食す日々だ。最近は会社に持って行き、昼休みに
給湯室にあるオーブン電子レンジで「焼きイモ」ワンタッチメニューを選び
20分ほどかけて焼き上げ、昼飯としている。無論ランチ代はゼロで<ばき
たまに給湯室仲間のOLさんらにもおやつの素材としてイモを進呈してる。

-------------

ちょっと話はずれるが、自炊派の自分にとって会社の給湯室は
「第二の台所」だ。ご飯だけ持ってきて昼休みにオカズを作ったり、
そこにある冷蔵庫に最低限の食材を入れて利用させてもらったり、
タイムカードを切ったあとで夕食の下ごしらえを家に無い電子レンジで
こっそりしたり<ばき

よって、そこを闇で支配するOL連合には黄金色の菓子(=焼きイモ)を
こっそり進呈してそこでの利権をがっちり確保しておかねばならない。
・・・ino屋、おぬしもワルよのぅ、ホッホッホ(^。^)<ばき

会社のOLさんや女性技術者は残念ながら(?)全員現役の主婦なんで、
日々の節約生活や、近所の特売情報、食材の相場情報、各種調理等の
情報交換もする「戦友」だが、組合図書費で買う「オレンジページ」の
バックナンバーを捨てる時に奪い合うライバルでもある。

おっとっと、脱線脱線、話を戻そう:-p

-------------

庭に生え残るイモヅルはこのまま霜が降りると一気に枯れてしまう。
霜柱が立つと地中のイモも全滅する。アンデス出身のジャガイモは
寒い冬を土中で越せるが、南国出身のサツマイモは冬を越せない。

このまま大地の恵みを無駄には出来ない!(いや養分として生きるけど)
それに以前試掘して、巨大すぎて掘り出せなかったイモがあるのだ。
その「ご本尊様」を掘り出さねば、オラァ極楽浄土には行けねぇだよ。

寒い祝日の朝、松葉杖とスコップを手に庭に繰り出した。
そして、とりあえずそのご本尊様だけは掘り出すことに成功した。
・・・デカイ、デカすぎる。あな恐ろしや、南無阿弥陀仏…(-人-;)

どれだけデカイのか、画像で説明しよう。

kame0

これはヨシムラサンパーとCR33φと鍛造ハイコンプピストンで武装し、
前後住友MOSキャリパーと、フロントWPスプリング、リヤオーリンズで
防御を固めた単気筒の暴れん坊、SRX621だが、そのシートの上にある
カメのぬいぐるみ、「カメ次郎」、これに注目。

そして今日掘り出した「ご本尊様」がこれだ。

kameimo0

なんとバイクよりも大きいのだ!<ばき
#うそっす


当然これは冗談で、実際の比較はこれ。

kameimo1

なんと!バイクの車輪並に大きいのだ!<ばき
#うそっす


当然これも冗談、ちょっと遊んでみたかった。ごめんごめん(^^;)

ここに写ってるのは「カメ三郎」、さっきの小っこいのは「カメ四郎」だ。
最初のカメ次郎と最小のカメ四郎とご本尊様を並べるとこのようになる。

kameimo2

全長35cm、重さは3.5kg、あまりに栄養を溜め込みすぎて割れて、
それでもさらに膨張を続けたのでこのような毒々しい形になったようだ。

しっかし、これって一見するとサツマイモと言うよりは・・・(^◇^;)

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この「ご本尊様」、掘り出したのはいいが、その後に問題が発覚。

一体どうやってこんな凄まじいモノを食えばいいのだ(^^;;;)?

小さく切ったり、蒸かして裏ごししてペースト化したりすると通常サイズの
単なるイモと何ら変わらない。それはもったいないし面白く無い。
それにヘタすると今年中に食い切れない可能性もある。

かといって、輪切りにしてテンプラにするわけにも行くまい。
いつも焼きイモを作るのに使ってる七輪に乗せたら・・・
左はいつもの様子、右が今回のご本尊様だけど、

imoou2

こんな有様だしなぁ・・・(苦笑)

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2004.12.21

顔の傷痕・心の傷痕

先日の事故では両足と左手以外に左顔面挫傷も負った。

この時被っていたメットがチンガード無しのOFF用ヘルメットだった
ので衝突で飛ばされた時にアスファルトで顔面を少々削ったのだ。
それ以外の場所は一応ちゃんとした規格のメットだったので頭部や
耳に損傷は無かった。

チャチぃ帽子のようなペナペナの被り物で走るビッグスクーターの
若者よ、顔面をキズモノにしたくなかったら(=死にたくなければ)
悪い事は言わんからフルフェイス、せめてちゃんとしたジェットで
走った方がいいぞ。自分はもう中年だし、一応は結婚もしてみたし、
ブサイクに拍車かかってもさほど実害は無いが、それでも毎朝鏡を
見るたびにこう思うぜ、

「あー、この程度で済んでよかった」

顔面の傷跡は負傷時から赤味が引くまで2〜3ヶ月かかるらしいから
生傷が塞がった直後の今が世間様に晒す状況で一番醜い(はず)だ。

---------------

このような顔面の傷跡は表に晒すようなモノでないかもしれないが、
これは間違いなく自分が今まで生きてきた証、つまり履歴の一つだ、
これから死ぬまでずっと付き合って行くのだからセコセコ隠しても
仕方ないわな(^◇^)

どうせ元々のツラも人様に自慢できるモンでないから、元々こんな
顔だったと思えばいい、それだけさ。

形ある物はいつかは壊れる。どんな絶世の美人も、微笑みの何とか
様も、寄る年波(=経年劣化)は避けられない。小じわや、たるみ、
シミ、白髪、脱毛は必ずやってくる、そう必ず!だ<ばき

だが、それは悪い、悲しい事か、と言うと決してそんな事は無いぞ。
使い込まれた古道具にプラスチック製の新品に絶対に醸し出せない
何とも言えない風格があるように、人間もまた、年月と共に若さと
それを徐々に引き換えて行くのだ。

これに逆い、抗っても無駄だ。エントロピーは増大する方向にしか
進まない。つまり、無傷、無劣化、無変化のままで生きる事は誰も
出来ないのだ。

10代にしかない瑞々しさ、20代にしかない美しさ、30代にしかない
充実感、40代にしかない熟成、50代だけしか無い渋み、60代だけに
見出せる落ち着き、

…そう、人間(に限らず命ある物)は日々変化しながら生きるのだ。

昨日の自分と今日の自分は一日の経験分だけ影響を受けて変わって
いるし今日の自分がそのまま明日の自分ではない。一見変化が無い
ようでもね。

その過程で少しぐらい顔面に傷が付いた位では人間の本質は変わら
ない。だが、もし自分が無鉄砲な10代や、目先の事に囚われていた
20代では、そうは思えなかっただろうけど今や中年なんで老人斑が
早めに出たと思<ばき

よってこの傷跡が顔面に残っても今後を生きるのにさしたる影響は
無い、…と本人だけは思っていた。

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松葉杖で動けて、後輩のAT車を借りて自力で外出出来るようになり、
職場復帰を果たしたちょうどその日だ。自宅の備蓄食材を補充する
ために会社帰りに行き着けの格安スーパーに出向いた。

健常な頃は距離を感じたことのない近所なのだが10分以上かかった。
かなり辛いし相当痛い、でも自力で動ける喜びの方が大きかった(^^)

途中の歩道で自転車を押した二人連れのイマドキの女子高生がいた。
ゲラゲラ笑いながら訳の分からない言葉の会話をしながら近寄って
きた彼女らはすれ違いざま、自分に履き捨てるようにこう言った。

  女子高生A:「キショイ顔してヨタヨタ歩いてんじゃねーよ」
  女子高生B:「マジキモイ、死んだほうが良かったんじゃない?」

自分は振り向きもせず、足も止めずそのままヨタヨタと歩いてた。
別にショックを受けた訳でなく、その時は結構冷静にこう考えてた。

 ino :『うーんなるほど、このツラや松葉は女にはそう見えるか、
     ちゅーことは再婚はもう無理って事なのか…』 <ばき

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まあ確かにそのイマドキのねーちゃんの言う事も一理はある(苦笑)
その時は目の周りの内出血が引いていなくて真紫で生々しかったし
実際ブサイクなツラになったし、健常者からして見れば動きの遅い
松葉な自分は相当じれったい存在だっただろう。それでも本人は
必死だったんだけどねぇ(^^;)

でもなぁ、ねーちゃんよ。もしアンタらが仮に自分のようなツラに
なっても、松葉杖を突いて歩いていても、自分はアンタらに決して
そうは言わないよ。どこにどんな傷があってもアンタらはアンタら、
一人の尊厳ある人間だし、松葉杖で歩いていれば、守りたくなるし、
応援したくなるし、今は辛くともそれでも生きていてよかったね、
と思うよ(^^)

多分あなたらはまだ「傷」を負ってないから、それが分からない
だけなんだ。

 不自由となる身体の傷、
   一生晒し続ける顔の傷、
     外から見えない心の傷、

その痛みがどんな物か本物を経験してないから理解出来ないだけ。
自身が同じ痛みを経験せずとも、きっといつかそれが分かるように
なるだろうさ(^^)

今は不思議なくらいポジティブシンキング出来る精神状態なんで
そう言われても心は痛くなかったけど、人によってはショックを
受けちゃうぜ。

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いつでも表に晒す顔面の傷と違って、心の傷ってのは外観からは
分からない。でも多くの人が、いや殆どの人がその傷を抱えつつ、
毎日を生きている。彼女らだって十数年生きていれば無傷無垢の
ままではきっと無いはず、でもそれは他人には分からない。

自分はそんな隠して誰にも明かさず墓場に持ってゆくべき心傷を
ダラダラこうやって表に流出させてしまう弱いダメ人間だ(^^;)
以前はそれをせず一人で頑張ろうとして心で身体を壊しかけた。
抱えるだけ抱え込み、堪え切れず、溢れるとさらに苦しく辛く…
パキシルとホリゾンとレンドルミンを処方されるに至るまで追い
詰められて、自分がどれだけ弱い人間であるか自覚するに至った。

その苦悩から開放されてから頑張り過ぎず正直に生きる事にした。
そうする事でやっと弱い人間である自分を許せるようにもなった。

顔の傷、心の傷、弱音や本音をBlogに吐くのも全部ひっくるめた
のが「今まで生きてきた結果、到達した現在の自分」だ、それを
覆い隠したり、化粧したりせず、弱く醜い自分を晒して、叩かれ
ながらこれからも生きよう。

踏まれた麦が成長し、叩いた鉄が鋼になるよう、自分も…ね(^^)♪


 

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2004.12.18

強いて言えば特技なのかも

毎年冬になると、日本中にみかんが出回り始める。
みかんは日本で一番消費される果実らしい、そうだろうな。

怪我を見舞いに来てくれる人たちもよくみかんを持ってきてくれる。
自分はそんなみかんが山済みされてたりすると
ついつい、とあるいたずらをしてしまう悪い癖がある。

それはこれだ。
  ↓ ↓
toki1


見てのとおり、これに大体の人はコロリと騙されるのだ。
これを手に取った瞬間の反応を見るのが楽しくて楽しくて♪<ばき
え?何のことだか判らない?じゃあ角度を変えてもう一枚。

toki2

これをこっそりみかんの山の上に置いておいたり、テーブルに
置いておいたり、「はい、あげる」と手のひらに載せて差し出すと
ほぼ百発百中で騙せるのだ(^^)<べき

鏡餅の上に置いておくとまず絶対気付かれない。
そのまま放置されてそのままの形で干乾びる。

・・・ん?何の事だかさっぱり判らない?
じゃあこれをひっくり返してみよう、そうすると判る。
実はこうなっていたのだ。

toki3

つまり、先の画像は「みかん」じゃなくて、実は「みかんの皮(だけ)」
みかんってのは実は底の皮を直径2~3cmだけ丸く開ければ
そこから中身を抜いて食う事が出来るのだ、・・・本当よ(^^;)

この「中抜きみかん」は無論中身を潰したり、切り刻んだりはしない。
チョイチョイと前処理してから底に穴をあけて(以下自主規制)すると
袋を破らず一房ずつ取り出せる、かなり簡単だったりする。お試しあれ♪

この「張りボテみかん」、ぱっと見ではまさか皮だけには見えない。
な、もんで、これを中身が入っているみかん(笑)と一緒にしておくと
大体の人がひっかかるのだ(^◇^)はっはっは<ばき!(by 被害者)


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2004.12.17

記念日

今日は自分にとって大切な人の誕生日。

この日があったからあなたはこの世に生まれ、
この日があったから自分はあなたに出会えて、
この日があったから自分は今の自分になれた。

誕生日、おめでとう(^^)
この日に、ありがとう。

プレゼントは・・・無しだ<ばき

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一年は365日(今年は366日だったが)

子供の頃は、そういう記念日ってのは一年で数回しかなかった。
自分の誕生日とか、クリスマスとか、正月とか。

でも人は生きて行くと経験と記憶を重ねる事によって記念日が増える。
人生の長さに応じて(またはそれとは関係なしに)記憶に刻まれる日付が
少しずつ、増えて行く。

中にはとても悲しい記念日もあるだろう。
その日を境に人生がひっくり返ってしまうようなハプニングとか
家族の命日とか、大災害が発生とか、色々と。

でも、日々を生きてさえいれば、そんな悲しい記憶の記念日も
新たに幸せな記念日に変わるかもしれない。逆もあるだろうけど。

そう、一年はたった365日しかないのだ(くどいようだが今年は366日)
毎日毎日、色々なことが起きて、それがその日の記憶に重なって行く。
例えば自分は生まれて今までこの日を35回も経験しているのだ。

生き続けていれば幸せな日や悲しい日は重複する事もあるだろうけど、
出来ることなら、こうやって記憶を重ねて「毎日が記念日」になるといいな。

そんな毎日に感謝して、その日にたどり着けたことを喜んで、
そしてまた、その日を迎えるために明日から頑張れるような・・・

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本当は、毎日がそんな記念日なんだよね、生きていれば、ただそれだけで(^^)

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2004.12.09

備え有ったんで憂い無し

先日の事故で、右膝の関節内骨折で松葉杖での生活が始まった。
左手も骨折しているので、松葉杖は右に一本だけだ。でも頼りになる。

松葉杖さえあれば日常生活がそつなくこなせる・・・なんて事は当然無くて
色々と大変だ。それでもどうにか生活しなくてはいけない。
独立(≒孤立)した大人の男としては、どんな身体の状態だろうと、
自己責任で日々の生活を乗り切らねばならないのだ。

事故直後の一週間、殆ど寝たきりの暮らしではあったが、その中で色々な
試行錯誤を繰り返しどうにか生きてこれた。今回はその中の食について語ろう。

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折れてる左手が猛烈な痛みで使えず、両膝も曲がらず布団から起き上がる事すら
一苦労という状態では、布団とTVとPCの前の椅子と便所と台所への移動、
つまり半径3m内が、自分の全ての世界となる。

だから最初期の頃はとりあえず生きるための養分を取って命を繋ぐ事を最優先した。
だが当然そんな状態だから食料の買い出しに外出するわけにもいかない。
カセットガスコンロを調理の主な熱源としているのでボンベも必要になる。

でも、そんなことはしなくてもいい。何故なら、常に食料と燃料の備蓄をしてるから。

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自分には子供の頃から大人の今に至るまで、もはや数え切れないくらいに
何度も何度も読み返している大好きな文学のジャンルがある。
それはダニエル・デフォーの「ロビンソンクルーソー」に代表され、
近代SFの巨匠ジュール・ヴェルヌの「神秘の島」で極められた「漂流物」だ。
ちょっと脱線するが「神秘の島」はあの有名な「海底二万里」の完結編でもある。
その後のノーチラス号も出てくるし、ネモ艦長も重要キーマンとして登場する。

基本的にこれらの話は何らかの事情により無人島に漂着した主人公らが、
乗っていた難破船や本人のポケットの中にあるだけのごくわずかなリソースを元に
知恵と工夫と勇気を駆使してサバイバル生活をする、という話。
小学生の頃からこの手の話に夢中になった。そしてずっと思っていた。
自分もこんな事態になっても生き残れるような男になりたい、ってね。

就職して一人暮らしを始める前から、そのためのノウハウを着々と習得した。
そして男の一人暮らし、アウトドア、単車野宿旅でそれを確実に実践し身に付けた。
ここで公開しているような各種貧乏節約生活も、実はその延長上にある。

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・・・な、もんで、自分の生活には常にある程度の食料と飲料水と燃料の備蓄、
自然エネルギーを有効利用するための各種アイテムと、常用とするには不自由な
それを使って楽しむ精神、使い込んで手になじんだ手入れの行き届いたナイフ、
タバコを吸わないのに愛用のZIPPOライター、そして丈夫なロープ類も常備してる。
さすがにナイフやライターやロープは日々の生活では使わずキャンプ用品として
押入れに眠っているが、何かあればすぐに取り出せる位置にある。

それには二つの理由があって、一つは今回のように自分自身がピンチになったときに
生き延びるため、もう一つは自分が被災しないような箇所で災害が起きた時、
その食料や物品を単車に積んで近隣の家族や親戚に届けるため。

災害が自分を直撃したら食料と一緒に自分も潰れてしまって何の役にも立たないけど、
もし別の場所で壊滅的な被害が出たら、単車にそれらを積んで救援に行くのだ。
ダテにOFF車に乗っているんじゃない、こういう時に機動力を生かせる乗り物として
OFF車を持っているのだ。

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さて、話を戻そう。

LPガス屋と契約していない自分にとっての主たる熱源はカセットコンロガスだが、
カセットガスは常時20本以上、キャンプ用ガスボンベも10本ほどの備蓄があるので
当分大丈夫だ。安いカセットコンロガスを高価なEPIやプリムスのボンベに
詰め替える技も専用のバルブセット無しで既存のガスストーブを分解してそこに
(危険な行為なので自主規制)とするだけで出来る術を習得しているので遠慮なく
キャンプ用器具も使える。木炭も20kg以上備蓄してるので煮炊きをしても1ヶ月は持つ。

水は水道が出るからそれを使えばいい。もし断水したら水の備蓄は20L*3+約150Lしか
ないから、限界に節約しても2~3週間って所だ。飲料水をポリタンクに、生活用水は
使っていないフロ桶に常に溜めてある。

電気は普通に電力会社から買えばいい。もし停電したら車用バッテリー*3と
DCACコンバーターを使って最低限の家電製品が使えるようにはなっている。
バッテリーには太陽電池パネルを使って充電できる仕組みも完成している。

つまり、怪我して身体が不自由になっていても、天災等でインフラが遮断されても
一定期間内なら普通に生活出来るように必要なインフラは常時確保してある。

あと生きるのに必要なのは食料だ。だがこれもそれなりに備蓄があるので心配ない。

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そこで調べてみたら主食級の備蓄として庭で取れたサツマイモ20kg、ジャガイモ2kg、
無洗米15kg、麦2kg、スパゲッティ3kg、うどん乾麺1kg、ソバ乾麺1kg、冷麦乾麺0.5kg、
インスタントラーメン類20食以上、小麦粉、お好み焼き粉、ホットケーキ粉が各約1kg、
おかず類として各種レトルト多数、各種缶詰類多数、野菜ジュース8L(内半分は保存用缶)、
各種調味料類多数、各種乾物多数、各種ジャム類、緑茶、中国茶、紅茶、コーヒーも多々。
あと、貰い物だがネスレのビスケット類が各種あわせて4kgほどあった。

・・・自分で言うのもなんだが、こんなにも沢山の食料を溜め込んでいたのか(^^;)
もしこのまま引きこもりになっても細々食えば2ヶ月くらいは生きていけるぞ。

これは殆ど毎月の食費でコツコツ買い集めたものなので、身動き取れない今こそ
コレを食って生きればいい。古いものから食えば在庫整理にもなるし<ばき
余計な食料を買わないから金を使わずに済むので今月の食費も削れて一石三鳥ぉ♪<ばき

冷蔵庫には事故る前までに購入しておいた一通りの生鮮食料品もあるので、
まず最初にこれから食って行かねばならない。怪我した時点での生鮮食料を列挙すると

  生鮭切身    *3切 (粗塩振ってから冷凍保存)
  鯖味噌漬    *2切 (個別に冷凍保存)
  豚ひき肉    *300g (100gに小分けし冷凍保存)
  塩タレ味付鶏肉 *200g (100gに小分けし冷凍保存)

  肉餃子     *20個 (10個ずつ小分けにし冷蔵)
  ザーサイ    *沢山 (唐辛子粉付いたままの未洗浄状態)
  キムチ     *1Pack(見切り品)
  納豆      *3Pack
  ベーコン    *1Pack(見切り品)
  玉子      *13個
  マーガリン   *400g
  バター     *250g
  スライスチーズ *8枚
  食パン     *8枚
  牛乳      *1L

・・・緑黄色野菜も淡色野菜も含めて菜っ葉系の野菜が無いな、イモはあるのに(^^;)
まあ、ビタミン類はイモでも取れるし、野菜ジュースもたっぷりあるからそれで凌ごう。

そう、怪我で身動き取れなくたって当然自炊して生きてゆくのだ。

これだけある生鮮食料を無駄にしたくないし、自分を無駄に甘やかしたくない。
それに緊急事態でピンチ!ってのは、実はまたとない絶好のチャンスでもあるのだ。
必要に迫られると、日常では思いつかないような色々な事を考えつくからね。

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健常な日々では一人で食う「」はある程度の手間と創意工夫を入れて作る、
『バツイチ3分クッキング』が殆どなのだが、立ってるだけでもやっと、という状態では
『松葉杖1分クッキング』な調理方法が求められる。例えば上記食材でそれをやると…

  1)あらかじめ米を1.5合電気釜で炊く。無洗米なので米も水も計るだけ片手でOK
  2)片手なべに肉餃子を並べ、バター、醤油、料理酒、ダシ汁大匙一+水を加え加熱
  3)水が飛んだらフライ返しで焦げ付いた餃子をバリバリ剥がして裏も焼く
  4)餃子の原型をとどめなくなっても気にしない。かえって具に火が通りやすくなる
  5)「餃子だったもの」を片手なべの片隅に寄せて空いた空間に炊き上がった飯を盛る
  6)キムチを一摘み添えて『元餃子丼・醤油バター風味キムチ添え』の完成

…ってな具合になる。恐ろしく雑な料理(?)ではあるがそれなりに結構美味かった♪
ちなみになんで調理に使った片手なべに直接ご飯を盛ってしまうのかというと

  a)顔面を縫った生傷のせいで口が大きく開かず食うのが遅いが鍋のままだと冷め難い
  b)手が不自由だと取っ手のある器の方が何かと扱いやすく食いやすい
  c)ご飯で片手鍋の内壁をふき取るようにして食うと鍋を洗う際に汚れが少なくて楽
  d)洗う食器の数が減るので楽。なにせ片手しか使えないと洗い物が一番大変なんで

という、一応それなりの理由があるのだ、決して行儀が悪いわけじゃないよ<ばき

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こんな感じで食パンやイモやラーメンや米をベースとした自炊で最初の一週間を過した。
家の中での移動も不自由なりに慣れてきて、洗濯も布団干しすら出来るようになって、
その後後輩からATの四輪車を借りて外出も出来るようになり、その後も通院、出社と
事故で失っていたものを徐々に徐々に、一つずつ確実に取り戻して、今に至る。
今も松葉杖が手放せないがそれでも借りていたAT車を返し自分のB4に乗れるまでになった。
このあたりの話は近日中にUP予定。

そんなこんなでチャレンジした『松葉杖で過ごす自炊生活』、それなりに食材があったので
殆ど同じ物を食わずに済んだし、手持ちの材料を使って色々挑戦したので飽きなかった。
中にはとんでもない出来のシロモノもあったけど、それはナイショ(^^;)

痛みやすい生鮮食料が確実に食い減らせたので何も無駄にせずに済んだし、
高価で貴重なサバ缶やレトルトカレーには一切手をつけずに済んだし<ばき
主食級の備蓄食材はそれなりに減ったけど、コレがもし無かったら大変だったろう。
ヘタすれば毎日ピザの宅配とか、そういう食生活になっていたかもしれない。
もう栄養バランスもヘッタクレもない。上記自炊生活はちゃんとそのあたりを考慮してた。
でも一度友人が見舞いに来てくれた時に出前ピザをゴチになったが美味かったなぁ・・

いやいや、出前で生きていたら今月の食費が恐ろしい事になっちゃうよ(-◇-;)<べき!
備蓄食材ベースの自炊生活のおかげで、11/25から今日までの15日間の食費は
なんと2108円しかかかってないけど出前ピザは一枚でそれ以上するしね。
    ↑
  外出出来るようになってから不足した生鮮食料品を仕入れた

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2004.12.08

Step family

以前、自分の家族について語ったけど、今回は"Step-family"について語ろう。

いつも言ってるように自分はバツイチな男だ。せっかく惚れた女と結婚できたのに、
それを継続させることが出来なかった人非人、原因は色々だが「言い訳」はしない。
戸籍についてるバッテン、それが結果、これが全てだ。

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経験者かつ失敗者だからわかるけど、結婚ってのは普通に付き合うとか
その延長上にある同棲とかと違って相当の覚悟と決心をもってするもんだ
なぜなら二人だけの関係でなく、お互いの家族同士の人の輪が広がるから。

一時はこんな自分にも義父や義母がいた。二人とも、とてもいい人達だった。
自分らが離婚することでそんな人達も巻き込んでしまった事を、今も申し訳なく思う。

それ以外にも、ご義両親にはたくさん申し訳ないことをしてしまったな。
幸せにすると約束して結婚を許してもらったのにそれを裏切ってしまったし、
…でも元カミさんは今は幸せらしいので、まんざら嘘でもなかったかも<ばき

残念ながら自分らは結婚式も披露宴もしなかった(自分はケジメとしてしたかった)
だから「花嫁の父、母」をさせてあげることも出来なかった。
そんなこんなで新生活のスタートはとても地味だったけど、
そんな暮らしを結局一度もご義両親にお見せ出来なかった・・見て欲しかったなぁ。
両家を自宅に招いてこじんまりとしたホームパーティーとかしてみたかった 。
こう見えても、実はケーキやクッキーを作るのが好きだったりするし(^^;)
乗り物バカだけど、当時の将来の夢は「マイホームパパ」だったんだよね(^^;;)

---------------

でも元カミさんや自分にも「次」があるように、誰にでも「次」があるから
逆に考えれば自分とのそれをしなかった方が結果オーライ、自分を含めた全員が
結果「幸せ」なのかもしれない。

自分一人で悔やんでみてもやり直せるわけでもないし、取り返せるわけもない。
もし、自分に次があるのならば、やれなかったことを新たにすればいいや(^^)。
#やっぱ一生に一度くらいは結婚式ってやってみたいもんな<ばき

そうさ、万事ポジティブシンキングで行こう(^^)/
そして自分も「次のステージ」に進もう。
銀色に輝くカモメたちに導かれて「天国」に上がった
あのジョナサン・リヴィングストンのように。

-----------------

でも過去のステージでこれだけはしたかったな、という事が一つある。
それはお義父さんと、場末の赤ちょうちんみたいな所で
「男」として二人で語りながら飲みたかった、って事(^^;)
本当にやったら酒が飲めない自分は酒好きのお義父さんに
恐らくツブされるだろうけど、そういう事も含めてしてみたかった。

男にとって「お義父さん」ってのは、ちょっと特別な存在だからね。

お義父さんとは、そういう機会がないまま二度と逢えない他人になってしまった。
離婚するにあたってちゃんとご義両親に説明と挨拶に行きたかったけど
元カミさんの意向もあって叶わなかったのが今も心にトゲとなって刺さっている。
・・・でも、もういいよね、そのトゲを一人でここで抜いてしまっても。

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 お義父さん、お義母さん、自分は出来の悪い「息子」でしたね、ごめんなさい。
 それでもお二方と一時でも「家族」でいられて良かった、感謝しています。
 あの時に頂いたコート、今もお義父さんの名前の刺繍が入ったままで
 大切に使っています。

 末永くのつもりが短い間となりましたが、本当にありがとうございました。
 お身体に気を付けて、いつまでもいつまでもお元気でありますように。

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2004.12.03

生きて活きる

パートタイムハンディキャッパーとなって一週間

辛うじて昨日から職場復帰したが、松葉杖突きながらヨタヨタだから
まだ会社に儲けさせてやるほどのパワーを発揮しきれていない。
早速二日目から午前半休、これから病院に行ってMRIを撮ってくる。
・・・同僚に迷惑かけっぱなしで実に申し訳ない。

それどころか毎日の生活だけでえらく大変な状態で、
生きるだけで色々と忙しい。そのあたりは近日中にupしよう。

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しかし我ながら男の独りの暮らしのノウハウを確実に習得してるな。
健常なときのノウハウは残念ながらほぼ完成してしまっているし、
今は体が不自由になった時のノウハウを着々と・・

まぁ幸せな結婚していたって、努力不足で熟年離婚や
不幸にも死に別れて一人暮らしになる男は今の世の中沢山居る。
酷いのになると、別れたくても別れられない「生き地獄」で
生き続けている男も(当然女も)いるだろう。

突然そういう暮らしになってしまうそういう連中や、冷め切った
家庭内別居に比べて臨機応変力と時間と金のあるうちに
そういう生き方を余儀なくされた自分はラッキーだった。

また一瞬とはいえ、「幸せな時系列」を生きれた事もラッキーだった。
それを体験しないで生きている同世代の男も今の世の中に
沢山居るからね。

比較論だからその対照を幸せに手を繋いで生きる老夫婦としたら、
十八分に不幸だけど、今の自分はトータルで決して不幸じゃない(^^)

ジャンボ宝くじ前後賞当選と大差無い確立ではあるけど、
もしかしたらまだ幸せな時系列に戻れる可能性が
自分にはまだ残っている(はずだ)もんな♪、
そのためには「宝くじ」を買いつづけなきゃいけないけど
当りっこない、無駄な努力だ、と買うのを諦めない限り、
「宝くじ」を買っている限り、その権利が自分にはあるのだ。
#最近は「買ってなかった」けど(自爆)

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でも考え物だな、独りで生きる生活力を付ければ付けるほど
「幸せな時系列」に戻る生き方からどんどん縁遠くなる気がする(^^;)

・・・・今更だけど、「生きる」って、難しいなぁ

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