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2005.03.13

35歳からのスキー&スノボ挑戦(後編)

自分が去年まで雪山を避けつづけた理由は、前回その原因をバクロしたが、
このネタの後半を始める前に、少しまとめておこう。

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結婚していた頃までの自分にとってスキーとは「過去の人生の汚点」であり、
ダメ男の烙印をこれ以上心に焼き入れられないために、みっともなかろうが、
情けなかろうが、何が何でも逃げ続けねばならないものだった。

でも、今まで頑張ってきた自分、確固たる自信、保つべき体面、誇るべき
プライドと思っていた全てが一気に木っ端微塵になった離婚後の自分にとって、
これ以上失うモノはもう何も無かった。そういう割り切り(≒開き直り)を持って
スキーに再チャレンジしてみたら、…実は凄く楽しいものだった(^^;)

つまり、実際は凄く楽しいのに、最初の体験があまりにも悪かったのと、
様々な過去には縛られたくなかったのに結局がんじがらめに縛られて、
その全てが辛いもの、嫌なもの、に見えてしまっていたのだ。

本人との相性ってのは必ずあるだろうけど、実は万事がそうなんだろうな。
つまり最初にどんな嫌な思いをしたとしても、それを頑張って乗り越えて
(又は自分のように自暴自棄になって)再挑戦してみれば、「嫌だ!」、
「苦手だ!」と思っていた『悪夢』が、実は楽しいんだ、と判る事もある。

再挑戦してまた失敗したり、それでもわからなければ、再々挑戦すればいい。
本人が納得して棺桶に入るまで、何度でも何度でも、そう何度でもね p(^^)q

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そんなスキーに対し、スノーボードは自分にとって完全に未知の領域だった。

嫌な思い出も、記憶も、何一つ無い、全く新しい挑戦だ。つまりスキー再挑戦が
過去への決別だとすれば、スノーボードは一度崩壊して更地になった自分を
再び最初から構築しなおす「新しい自分探し」の一環ともいえる。

・・・しかし、なんでスキーヤーはスノーボードを嫌うのだろう?
その逆はあまり聞いたことが無いんだけどなぁ。

スキー再挑戦後の事だ。現場事務所で自分がスキーをやり始めた事を口にすると
どこからかそれを聞きつけてニコニコしながらその話に乗ってくる人たちがいたが、
自分が二の句で次はスノボをやりたいんですよ、という話をすると多くが、スノボより
スキーのほうが面白いし奥も深いんだよ、とスキーの優れた点をアピールしたり、
ボーダーは周りを見ないしゲレンデに座り込み邪魔だ、と欠点を挙げて批判したり、
スノボの方がスキーより危ないよ、と悲惨な事故事例を挙げて自分を止めた。

彼らは口に出さなかったけど、こんな言葉を込めているのが鈍い自分にも分かった。

 心声:『だからスノボなんてやらずにスキーやりなよ』


だが、スキーというトラウマを再挑戦で乗り越えた自分には、それは逆効果だった。

 ino :『…そこまで言うなら、意地でもスノボが出来るようになってやるよ』


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スキー再挑戦時にも、ゲレンデにはスキーヤーより、ボーダーの方が多かった。
そして皆、スキー同様に楽しそうに滑っていた。スキーすら並みに滑れない自分には
それが実にうらやましかった。

それに本当にスキーヤーが言うように、そんなにスキーと比べて劣る危ないモノで
スキーのほうが安全で面白くて奥が深いのかは、自分自身で体験してみない
その判断なんて出来やしないのだ。

それにどうせ一度は無意味と化した人生だから残りの余生は楽しまなきゃ損だ。
そんなバツイチ中年男の程良い自暴自棄感と、単車乗りに備わってる危険を知りつつ
その中に本当の楽しみを見出す本能、未知の新たな世界と冒険を欲する旅人の性が
周りのスキーヤーが止めれば止めるほど、自分をスノボ挑戦に向かわせた。

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白馬五竜で友人と落ち合い、スキー同様、全てをレンタルして、ゲレンデに出た。
屈辱の記憶とはいえ、「ハの字で止まり、曲がる」、という下知識のあったスキーと
異なり、スノボは全てがどうしてよいかわからない。

まず友人と歩いて上れる所まで上り、板のつけ方、立ち上がり方、コケ方を教わる。
言われるまま、ビンディングを締めて、ゲレンデに立った瞬間、ちょっとだけ後悔した。

 ino :「こんなの、絶対無理じゃん!」

スノボは両足をボードに完全に固定して滑る。そのイメージは、まるで「足枷」だ。
つまり両足を完全に拘束された状態でゲレンデに立ってる気分。・・・怖い!
立ち上がったはいいが、そこから何をして良いかわからないし何も出来ない。

だが、怖気づく自分に友人がつきっきりで精力的に教育を施してくれたので、
半日で板を横にして滑り降り、エッジを立てて止まる、そして左右に滑って行き、
板をスライドさせてエッジを効かせて止まる、つまり、「木の葉落し」が出来た。

・・・よし、リフトに乗るぞ!

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主ゲレンデの途中までのリフトでその中腹に立つ。スキーなら下りられる斜度だが、
両足を完全拘束された状態ではパンパでなく無茶苦茶怖い。それでもオレはやる!

板を真横にして立ち上がり、そのまま「木の葉落し」で滑って、いや降りてみた。
何度も何度もコケたけど、それでも降りてこれた。それに味をしめ、何度も挑む。
少しずつ木の葉の落ちる角度を上げて行き、エッジを効かせて止まる制動感や
バランス感覚を楽しむ。そのうち一度もコケずに一本降りれるようになった。
ゲレンデ途中にあるカレーを食いにもいけた。ただし「正面木の葉落し」のみでだが。

karego
   ↑↑
  「大盛り」って言葉に、自分は弱いのだ(^^;)
  今年もここで食った。よくあるゲレンデカレーと違い
  1000円あれば腹いっぱい食えるのでオススメ。

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そうなると、少し冒険したくなった。自分にずっと付き合ってくれて退屈そうに
していた友人にも悪いので、一緒に主ゲレンデの一番上に行ってみたのだ。

急な斜度に過去の嫌な思い出をよぎらせながら、ビンディングを締め、友人に、
先に下りていてくれ、と言い恐る恐る、木の葉落しで滑っ、いや「降りて」みた。

角度がキツイので木の葉の末端で止まる時エッジを効かせたままかなり下る。
だがそれを全身で板の上でバランスを取りながら行うのが凄く楽しい!
結局その初日で、初めてスノボをハメた中年男がゲレンデのてっぺんから
降りてこれた
。急な斜度のゲレンデはスキーよりもスノボの方が初心者でも
降りてこれるのだ。・・・これは・・面白い!!

最終的に体力が尽きて、制動エッジすら立てられなくなるまで延々と
「正面木の葉落し」でゲレンデを「降り」続けた。その翌日はピンピンしていたが
中年ゆえに翌々日に全身筋肉痛が出て死にそうになったりもした(苦笑)

その後、数回スノボに行き、身体を山側に向けた「逆向き木の葉落し」、
何度も痛い目にあいながらも左ターン、右ターン、直滑降と、練習を重ねて、
去シーズンでどうにかスキーと同じように「滑れる」ようになった。
スキーも行った。練習を重ねて上手くなる感覚が味わえるともう病みつきよ(^^;)

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こうして同じスノースポーツでも、スキーとスノボは全然違う物だと判った。
スノボの方が敷居が高い。それはスキーが両足がある程度自由に動かせる、
言わば「靴の延長上にある物」であるのに対し、スノーボードは身体をそれに
預ける「乗り物」であるからだ、と両方を経験したド素人としては思う。

滑る時もスキーは左右対称だけど、スノボは非対称で右と左のターンが違う。
まるでエンジンが車体の右側にあって、右曲がりと左曲がりで感覚が違う
ベスパのように(^^;)

そしてスノボを経験してみて、あれだけバイクに近いと思っていたスキーは
実は4輪車の感覚に近く、スノボの方がバイクに近い
という事に気付いた。
四輪車のコーナーリングはアウト側のタイヤのグリップを意識しながら走るが
外足側で荷重をうけて、ドリフトさせながら曲がるスキーは何となくそれに近い。
きっかけを作りバンクさせ、タイヤの内側のグリップを意識しながら曲がるバイク、
これは曲がる側のエッジを常に意識しそこでドリフト&グリップ感覚を味わう
スノボの方が・・・近いよなぁ、やっぱり。

また「ボードの方が不安定で危険だ」、という事も何度も身体をもって理解した。
後述するがそれもまたボードの方が単車感覚に近い、と思わせる理由の一つ。
さらに、「スキーの方がスノボよりいいよ、スノボ危ないし」と言うスキーヤーが
何となく「車の方がバイクよりいいよ、バイク危ないし」という一般人ともダブる(^^;)

だが、両方とも面白い!楽しい!!こりゃ、両方やらなきゃ損だ♪

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そんなわけで今年はスキー&スノボにのめりこむぜぃ!と意気込んでいた。
12月からゲレンデに出て、ガンガン滑るために、年休を取って4連休化した
11/22にB4のタイヤをスタッドレスに履き替えたくらいだ。これがその様子。

B4s

だがその翌日、単車で事故り、今年のシーズンはほぼ全部棒にふった(^^;)

しか〜し!、リハビリ明けした3月、ついにゲレンデに出た。スキーorスノボ、
どちらでも良かったのだが、前述の友人からお古のボードを貰って道具一式
持っているのと、膝がまだヤバイのでスキーより膝に優しいスノボにした。
自分と同様去年からスノボを始めた後輩と二人でB4でゲレンデを目指した。

初日は一年前初めて滑った白馬五竜へ行き、感覚が取り戻せずかなりハードに
コケまくったが最終的には我ながら驚くほど感覚を取り戻し、去年より楽しく滑れた。
翌日は早朝から諏訪南にある富士見パノラマというスキー場に行き、真ん中の中級?
ゲレンデで身体を慣らしたあとで一番斜度のキツイ上級ゲレンデに挑み、
途中の一番斜度のキツイところで20mほど滑落もしたけど、それすら楽しく、
数回滑ってちゃんとコケずに降りれるまでになった。

いやー、雪山は楽しいなぁ♪来シーズンこそは、12月から毎週行こっと♪<ばき

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蛇足の後日談:

 休み明けに会社に出社したものの数ヶ月殆ど身体を使っていなかった自分は
 歩くも座るもダルい、と言う程の全身筋肉痛でロクに身体が動かせなかった。
 
 数日後、筋肉痛は癒えてきたが、心臓真上の左胸の筋肉痛だけが残った。
 いや、筋肉痛ではなく、何か別の痛みだ。今まで他の痛みで隠れていたが、
 それらが癒えて浮かび上がってきたのだ。

 そしてそこが実は布団から起き上がる時や、くしゃみをするとかなり痛い。
 ああ確か初日の一本目で逆エッジでぶっ飛んだ時に胸を打撲してたっけ。
 胸ポケットには携帯電話が入っていたのでそれが当って結構痛かったのだ。

 なんだろう、もしや?と思い、通いなれた病院に行ってみた。
 すっかりなじみとなった医者にスノボの話をしながら診察を受けた。
 念のためレントゲンも撮ってみた。

  医者:「うーん、こりゃ肋骨一本、イッてるよ。ほらココにヒビがある。」

 いや〜、ホント単車スノボは危ないなぁ(^◇^;)

                        ・・・ちゃんちゃん♪<ぼき!

 

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コメント

inoさん…
やっぱりケガしてたんですね。
あちゃー。なんだか最近すごいなあ。
一生分のケガがいっぺんにきてませんか。
ぶろぐのタイトル、変更できますね。

肋骨って治しようがないんですよね確か。
安静にしてるしかないんですよね。
息するのも痛いのは肋骨でしたっけ?
くしゃみや咳なんてもってのほか?
とにかくお大事に。。。
もうスキーもボードもだめですよ。

でもinoさんの解説のおかげでボードのこと、
よ~くわかりました。
やったことないんですけど想像できました。
なるほど。足が固定されるってホント怖そうですね。
もうシーズンも終わりですが、いつかボードにチャレンジしてみたいです。

投稿: なお | 2005.03.13 22:31

なおさん、こんにちわ(^^)

こう沢山コメントしてもらえると、ココはなおさんしか
見ていないような気がしてきます(笑)
いつも嬉しいです、ありがとう。

さて、またまた怪我してしまいました、情けないです(^^;)
たしかにBlogのタイトルをこんな感じにしてもいいかも

「また怪我しちゃいました?(^^ゞ」

・・・とか(;_;)<ばき


そう、肋骨はどうしようもないんです、医者曰く鎮痛剤しか
出ないとの事なので、以前の怪我のときのロキソニンが
沢山余っているのでそれを飲むからと処方を断り、ただ
じっとしてます。くしゃみはそりゃもう猛烈に痛いです(TT)
でも・・この次の投稿をお読みください。

でも、このまま痛みが癒えてきたら、今月中にあと一回は
行くつもりなんです。ハードに転倒しなければどうにか…

スキーが出来る人はスノボに挑戦するといきなり初心者に
なりますので、多分「やってられない」、と思ったりするかも
しれません。でも、ボードはボードで面白いですよ(^^)♪

いつかどこかのゲレンデでばったりお会い出来るといいですね。

 

投稿: ino | 2005.03.14 20:55

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