ここは太陽と闘う砦
ライフコスト削減の度が過ぎた結果、生活インフラからガスを無くして早2年超、
家に風呂場はあっても、浴槽に湯を張ったことは一度も無い。
この季節は毎朝黒く塗ったポリタンクに水を入れ、庭先に放置するだけで
帰宅する夜にそれを回収して、アウトドア用フットポンプシャワーに使う、
「太陽熱シャワー」だけでほぼ毎日たっぷりとお湯を使って汗を流し、
垢を落とせるので、バツイチサラリーマンの日常生活にガスが無いことに
何ら不自由を感じてない。
・・・と、ここでも何度もUPしてるし、実生活でもあちこちで公言してるんだけど、
それをなかなか信じてもらえない(苦笑)。本当にこうやってるんだけどなあ。
↓ ↓ ↓ ↓
黒く塗った一斗缶の方が「圧倒的に早く沸く」んだけど、日没後に冷め易いし、
去年使ったそれは冬は使えないのでしまっておいて春に久々に引っ張り出して
見たら中がまっかっかに錆び錆び。踏み潰して引導を渡しリサイクルに出した(^^;)
今はスペアの黒マジックで塗りつぶしたポリタンクを使ってる。
これだとフットポンプシャワーの部品をそのまま装着して使えるし。
その周りにあるレフ板は集光用に配した車用ウィンドサンバイザー、
結構効くのだ、これが。
なおこうやって太陽熱を使えない季節は、カセットコンロでシャワー用の
温水を作るのは、繰り返しになるが以前UPした通りだ:-p
みっともなくても、野郎が一人で生きる「だけ」なら、これでいいんだよ(笑)
「チーム-6%」なんて甘い甘い、こんな姑息な浅知恵を駆使して全員が
「チーム-20%」くらいを目標にしてないと、アベレージ-6%なんて出来っこない。
・・・おっとっと、今回の趣旨からずれたので話を元に戻そう。
------------
こうやって有り余るほどの真夏の太陽の恵みをちゃっかり利用しながらも、
エアコンの無い「チーム-20%」的な生活を送る自分には、この太陽が発する
莫大な熱線による火力は一種の暴力でもある。
自分は弱っちい人間だから、この暴力を全身に受けながら耐えて生きる事は
出来ない、そんなことしたら死んでまうわ!(T◇T)
だから、上記のような簡易太陽熱温水製造システムのように、わずかな
リソースと、ボケてる頭脳を利用して、一見するとビンボー臭いけどそれでも
最大限の効果を得るような方策を必要に迫られて必死になってやっている。
それがこれだ。
↓ ↓
幅2m、長さ5mの農業用遮光シート(日照75%カット)を軒先から2枚張り、
さらにそれ以外に2m*2mのアウトドア用70%遮光タープシートを張って
庭の約1/3を日陰にしているのだ。ちなみに下から見るとこんな感じになる。
防空カモフラしたジャングルゲリラ戦の前哨基地のようだが単なる民家だ。
これにより、バイクカバーをかけてあるとはいえ殆ど無防備な単車たちを
強烈な直射日光の照射から守り、さらに庭先が太陽光で加熱されるのを
防いで朝方と日中の網戸から流れ込む風温を下げることに成功している。
庭仕事する場合やバイク弄りする時も広大な日陰を確保してあるので
大分楽になる。農業用遮光シートは風が抜けるので強風でもそこそこ安心
だし、1シーズンずっと張りっぱなしでも耐えるだけの耐久性も十分あるし、
大きめのホームセンターで容易に入手できるし、単価も200円/mと安いので
気楽に使えていい。一般的なブルーシートだと雨水も防げるようになるけど
ホームレスっぽくなるし風が抜けないから強風が吹くと大変なことに…(-_-;)
庭を全面このシートで覆ってしまえば、相当涼しくなるのだろうけど、
庭には日照を必要とするサツマイモや大豆やシソやイチゴ等があるので
彼らから太陽を奪うわけにはいかない。だから遮光シートでは午前中から
日中まではいいのだが、西日は防げない。西日と闘うために有効な防御は
よしずだ。こんな感じでいくつも使って極力西日の火力を殺ぎ落とすように
している。
このよしずは、ロープで固縛してある遮光シートと違い軒から簡易的に
吊り下げていたりゴムひもで引っ張っているだけなので、いつもは
軒先を支える支柱に巻き付ける。このようによしずを展開したままだと
バイクが表に出せないので、こういう可変式にせざるを得ないのだが
よしずってのはその点でもとても便利なシロモノなのだ。
蛇足になるけど庭に植えてあるサツマイモは強烈な日差しをたっぷり
浴びて日に日にツルを伸ばしている。実はサツマイモってのは土中の
水分を葉っぱから蒸散させるので、土地の温度を下げる働きがあるのだ。
嘘のようだが、ビル屋上緑化にそういった理由でサツマイモも使われる。
自分が庭を耕して夏場に庭をイモヅルまみれにするのは、秋に得られる
食料のためだけでなくて、ちゃんとそのあたりも考えてあるのだ。
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今回の農業用遮光シート施工にかかった費用は約2000円、時間は30分。
たったこれだけで得られる単なる日陰と、放置しておくだけでガンガンと
勝手に育つ植物、そして自然風。これらと、室内の扇風機だけで今年の夏も
乗り切れそうだ。なにせ地面や建屋の加熱が防げているので日が沈むと
途端に涼しくなるのだ。寝るときはまだ少し暑いけど十分寝れるし、
起きる朝には爽やかな涼しさを感じるほどになる。
…思うに、加熱されて熱くなったコンクリートやアスファルトだらけの所で
暑いからとエネルギーをバカスカ使ってヒートポンプ回して冷気を得るのは
こうやってあえて相反する生き方をしてみると、もの凄く不毛な行為のような
気がしてならない。
夏が暑いのは当たり前。だからその暑さを全否定し逃避するように安直に
冷房を多用するんじゃなくて、この暑さを満喫しながらも自然の知恵を借りて
軽くあしらっている方が、よっぽど「クール」だよな、と自分は思うのだ。
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コメント
いつも参考にさせていただいています。
「仙人」は貧乏生活をエンジョイしながらいろいろやっています。よろしかったらご覧になってください。
投稿: 仙人 | 2005.08.22 18:58
inoさん。
都会人とは思えないほど自然と共存してますね。
頭が下がります。
それにしても広い敷地!
バイクを7台?車を2台?所有できるわけですね。
もうマンションには住めませんよ。
駐車場だけで家賃くらいいっちゃいますもん。
今年も猛暑は猛暑ですけど
去年のほうがずっと凄まじい暑さだったし
なぜかお盆あたりから雨が多いですよね。
これも異常気象なのかな。
投稿: なお | 2005.08.23 08:12
「仙人」さん:
自分がやってるようなことを色々と試されたようですね(^^)
推定*十万はするだろう独立系100W*4の太陽光発電は凄いですね。
自分は低所得なんでそんな高価なモノはとても導入出来ません(^^;)
それに非常時には本当に最低限の電力があればいいので
今のパネル二枚の20W+40W体制でも十分です(^^ゞ
電気は基本的に「安すぎて使わねば損するエネルギー」である事と、
何か非常事態が発生しても比較的復旧が早いインフラであることと、
自分は電気が無くてもナイフとロープと水と燃やせるモノがあれば
今とあまり大差の無い生活が出来ますので(苦笑)
「仙人」さんオリジナルの面白い節約術があったら
自分にも是非参考にさせてください(^^ゞ
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なおさん:
確かに自分は可能な限り「自然な暮らし」をしたいなぁ、と思ってます。
故に沢山のバイクを置くために、そして自然と遊ぶ事も出来る広さと
日照のある庭がある今の家を必死に探して見つけました♪
とは言え、傍から見ると奇人変人スレスレの暮らしであることも
十ニ分に承知しています(^^;)
今はそういう暮らしが出来る身軽な身の上になってしまったので
こんなことをやってはいますけど、世間一般で言う所の
「普通の暮らし」を、例えば都会の高層マンションでする
必要があるならば、今の暮らしを捨ててそれをする事は
ちっともヤブサカじゃないです(^◇^)
その時には、今のそれとは違ってもその時その場所なりの
「生きるための楽しみ方」がそこにきっとありますからp(^^)q
自分は今のような貧乏節約生活や車やバイクだらけの、そして
気楽で寂しい生活をこのまま追及し続けるつもりはありません。
とは言いつつも、独りで生き続けている限りこういう生活が
自分の性にぴったり合ってるし、今はそこから無理に
脱する必要が(機会も)無い、・・・と。オハヅカシイ(^^;)
そういえば今年よりも去年のほうが確かに暑かったですね。
一昨年は当時殆どの原子炉が止まっていた発電業界に
「神風」と称されるほど記録的な冷夏でした。
…どうも何かが、おかしいですね。
投稿: ino | 2005.08.23 20:50
inoさん。
普段、贅沢三昧している人が
節約することはとっても大変でしょうが、
その逆は楽ですよね。
普段、エネルギー資源をムダに使わず
自然と共存して生きている人は
都会でも楽チンに過ごせるでしょうが、
スイッチ一つでなんでもできる暮らしから
全部自分で、という生活は困難を極めそうですね。
そっかあ。
inoさんはすごーく臨機応変な生き方をしているんですね。
生き残る力というのは環境適応能力らしいですよ。
人間も、企業も。
変えてはならないものもあるけれど、
環境や時代の流れに沿って変えていかなければならないものもある。
柔軟性ですね。
投稿: なお | 2005.08.24 08:18
こんにちは
そろそろ一ヶ月の休暇が終わり、4日/週も働くという超ハードスケジュールが始まろうとしている@がみ です
金が減ってく・・・・・orz
相変わらず贅沢な遊び 楽しんでるわね(^^)
投稿: がみ | 2005.08.24 22:50
毎日キャンプだと思うと結構そんなもんかなーって思います
大阪の都市部から伊豆の片田舎になんとなく引越しして私も同様の生活ですね
食費なんぞはその辺の野草と近所の農家さんのおこぼれで生きてます
収入は減りましたが意外と楽しい生きてる実感ですよね
投稿: ねこまんま書記長 | 2005.08.25 14:43
なおさん:
そうですね、どんなシチュエーションにも臨機応変
出来るような柔軟性のある人間で居たいです。
ただ低レベルな暮らしには余裕で対応出来るのですが
逆にハイソな暮らしにはちょっと戸惑っちゃうかも(苦笑)
そういえば以前若いねーちゃんに、タンポポは食える野草、と言う話をしたら、
何も食料がない非常事態になったら食べるかもしれないけど
そんな雑草は日常で食べるものじゃない、とバカにされました(^^;)
自分に言わせればそれはまったくの逆であって
なんでもない日常時にやれない事は非常事態になったら
もっと出来ません(苦笑)
・・・つまり今の自分の生き様は、そういう事です(笑)
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がみさん:
あいかわらずがみさんも、「らしい生き方」ですね(^^ゞ
今の自分はがみさんと逆です。
金が(中途半端に)余ってく・・・・・orz
ええ、自分でも「贅沢」なことをしてると思います(笑)
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ねこまんま書記長 さん:
ちょうど今、伊豆は台風直撃だと思います、ご安全に…
そうそう、キャンプみたいなもんです(^^ゞ
キャンプもそうですけどこういう暮らしでは往々に
カネでなく手と頭とあるだけの道具を全力で使って
生きるのですが、これがやった事のある人間にしか
わからない「楽しい」生き様です。
これぞカネでは買えない「贅沢な暮らし」ですよね♪
投稿: ino | 2005.08.25 21:57