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2005.12.30

知恵と勇気で寒さと闘え(後編)

寒さと闘うための貧乏節約生活的防御方法をチョイ前にUPしてみたが
今回は寒さと積極的に闘う先制攻撃的方法、つまり暖房について少々語ろう。

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ストーブやコタツに代表される「暖房」という武器は太古の人類が動物から
人類に進化して初めて使うようになった焚火によって初めて使われた文化の
利器だ。これで毛皮の無い人類は寒さと闘う術を得たのだ。

実は、日本の本州の、某平野の冬だったら、それを欠いて生活することは
そんなに難しい事じゃない。事実自分は結婚する前の独身時代に暖房無し
で生活していた。もし、暖房費を浮かす節約術によって生活コストを削減
しようと目論む健康な若い肉体を持つチャレンジャーがいたら
是非イチから試行錯誤して、その暮らしを構築してみて欲しい。

それにより真冬にテントを張るアウトドアにも似た、傍から見てると凄まじく
苛烈な世界に身を置く事で、実際にやった人間にだけに判る「楽しさ」を
感じられるだけでなく本物の知識と貴重な経験を積む事が出来るのだ(^^)

自分は過去のそういった経験により暖房を使わず生活するノウハウの蓄積を
既に完了した。今もそれをやろうと思えば可能だし、天災等によってそれを
やらねばならない事態になれば、鼻歌雑じりでそれをやれるだろう。

でも、今はそれをせずにカネを支払って暖房を使って生きている。これは
今の自分にとって暖房が支払うに十分値するコストだからだ。

どういう事かというと暖房という武器無しで丸腰で寒波と闘う事で万が一
健康を害して苦しい思いをしたり、医療費という余計な出費が発生したり、
仕事を休んで収入と信用が下がる方が、暖房に必要なコストよりも遥かに
高くつくからだ。

これが壊れにくい体と、休んでも大して重くない責任の立場ならばガンガン
暖房代を節約する意味があるだろうけど幸か不幸か今は違う。だから自分は
ライフコストを削るために、暖房を使っている。つまり必要最小限の暖房は
実は正真正銘の貧乏節約術だ
って事なんよ。

コストをかけて暖を取るのは「攻撃は最大の防御なり」って事なのさ。
ここで最も重要なのは「必要最小限の〜」って事だ。いいかい(^^)?

実際この冬、自分が暖房に費やしたコストは多分2000円かかってないだろう。
当然前回紹介した、各種ダイソー防寒用品も入れて、だ。主力熱源である
灯油もまだ今シーズンに買った18L入れたポリタンが空になってないしね。

ちゅー事で今回はそのノウハウの一部をちょっとだけ紹介してみよう。

…え?真夏のエアコンもそうだろうって?、いやいやいや、ボクはまだ若ゾー
だからまだその必要は(そのために使うカネも)無んだよ、はっはっ<ばき

もし、冷房を使わなければならない「身」になったら、その時は暖房同様、
正々堂々と身銭切って使うから、それまでは今のままでいいのさ(^◇^)

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ちょっと話は反れるけど、自分のように貧乏生活をしてる諸君注目!<ばき

節約生活ってのはカネさえ払えば誰でも出来る低レベルな生き様じゃない、
物凄く高度で知的な文化活動の王道なんだ、大げさなようだけど人類が
到達しえた究極の文化生活、だけど実は人類が一番最初に知恵を得て
始めた生活そのものなんだ。つまり「元祖にして頂点」なんだぜ。

だから卑屈にならず堂々と胸を張ってやろうじゃん!。カネが無くてこういう
暮らししか出来ないから嫌々仕方なくやるんじゃない、自ら発案し、進んで
やり、しかもその成果を威風堂々誇るべき、そんな立派な事なんだぜ(^^)b

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では、自分がやってるその「暖房」について思う事を少し書いてみよう。
以下は全て、前回書いた「保温」を完全にやってある事が前提だぜ。

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・タダで使える熱源はフルに使え

 暖房は何もコストをかけなくても使えるものもある。それは日中の太陽。
 窓の外にアウトドア用銀マットのような、レフ板を用意し、窓ガラスを
 綺麗に磨いて光をより多く部屋の内部に日光を導いて室内を暖めよう。
 冬は実は日照が夏よりも強い、理由は地軸の傾きによって地表が
 太陽により近くなるのと、冬の空気は夏よりも澄んでいるから。
 しかも冬は照射角度が低くなるので日が室内に差し込みやすくなる。

 外気は寒いけど、実は冬にこそ、そんな太陽を使うべきなのだ。

 とはいえ、日中に部屋に人がいればそういう事も出来るかもしれないが
 自分のような一人暮らしだと太陽が差し込む時間帯に仕事で不在だろう。

 カーテンを開けっ放しで出掛けられるマンションやアパートの上の階に
 住んでいるならばそうすればいい。その際は太陽が当たるところに黒い
 物を置いて発熱体にすること。つまり以前UPした太陽熱急速充填装置
 部屋全体でやるのだ。そうすれば、夕方帰ってくる頃でも部屋に少しは
 熱が残っているはず。

 自分のように戸建ての家に住んでいたり、集合住宅の一階に住んでいて
 日中カーテンを開けっぱなしに出来ない場合はどうするか?太陽の恩恵を
 得られないのか?いやそんな事はないよ、前編で警告したカーテンによる
 熱交換を逆手に取ればいいんだよ。つまり裏地が黒いカーテンの裾を少し
 洗濯バサミとかで持上げておけば、それでいいのだ。

 太陽光が窓ガラスを経由して黒いカーテンに当たり、カーテンが暖められ、
 ガラスとカーテンの間の空気も暖められて軽くなり、カーテンレールから
 上って部屋に熱を運び、冷えた空気がカーテンの裾から上がって太陽光に
 暖められる、という「蓄熱サイクル」が出来るんよ。ただし太陽が沈むと
 今度は逆の「放熱サイクル」になるから暗く寒くなってから帰宅する頃には
 あまり恩恵を感じられないかもしれないけどね。


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・人工熱源を一つ残らずかき集めろ

 暖房器具というとストーブやコタツが思い浮かぶだろうが、実はそれ以外
 にもっと沢山ある。それは生活する事で発生する熱。人間自体もその一つ
 である事は前編で語った通りだ。それと同様に日々の生活で使う道具には
 熱を発する物がかなりあるのだ。

 自分の生活ではガス屋と契約してないので、調理用熱源がカセットコンロ
 なので、部屋を汚す可能性のある油焼きや炒め物以外の簡単な焼き物や煮込、
 茹で、そして蒸し等の調理は、それを狭めた居間に持ち込み、そこで全部
 やってしまう。これは相当な熱量が供給されるので、それほど寒くなければ
 これだけで十分暖かくなる。

 また炊飯器やトースター、コーヒーメーカーといった加熱系電化調理器具も
 バカにならない発熱量があるので、当然それらも居間に持ち込む。発熱体は
 調理系電化製品だけではない。例えばTVやPCも全てが「〜、兼暖房器具」だ。
 ブラウン管式のTVは上部から常に排熱を放出してるし、今時のPCもガンガン
 熱を捨てる方向にある。

 他にもトランス式のACアダプタや、照明器具も僅かではあるが発熱している。
 全てカネのかかった熱だ、無駄にする事なく一箇所に集めて無駄無く使おう。
 自分の場合、大量の熱を放つ冷蔵庫と、少々の熱を放つ洗濯機以外の電化
 製品は殆ど居間で使っている。

 逆に夏には、それらを少しでも拡散して、風通しが良い所に配置にする事で、
 熱が篭らないようするのだ。寒さ対策は暑さ対策の表裏の関係だからね。

 
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・積極的な暖房は灯油を使え

 最近の原油の高騰や円安基調により、灯油の販売価格がジワジワ値上がり
 しているが、それでも暖房用燃料として灯油を超えるコストと熱効率の
 (つまりCO2排出量が少ない)ものはない。何らかの理由で灯油が使えない
 ならば、ガスストーブやガスファンヒーターがベターだ。また安全性に
 問題はあるが、炭火や薪も熱効率的には優れている。電気で暖房するのは
 愚の骨頂だが、地球環境やサイフよりも家人の安全を最優先するならば、
 電気がベストだ。

 灯油やガスがいいのは、燃焼排ガスをそのまま屋内にブチまけて暖房に
 利用するからだ。つまり燃料の発熱量を全て暖房に使うので熱効率が
 抜群にいい。これが排ガスを屋外に捨てるFFタイプだと空気は綺麗だが
 熱効率は数段落ちる。電気がなぜダメか、と言うと発電する時点の効率
 が発熱量の30〜35%くらいしかない、つまり70%近くの熱をそこで捨てて
 いる「大吟醸」なエネルギーだからだ。この貴重なエネルギーを末端で
 再び熱にして使うのはエネルギーバランス的に本当にバカらしい。
 
 だから暖房効率と暖房コストを重視する節約生活的には灯油がベスト。
 コストだけ優先するなら炭火と薪がいいかもしれないけど、相当危険だ
 要注意。さすがに自分も室内で七輪は使わない。まだ死にたくな<ばき

 市販の灯油は徹底的に精製されて水素化された不純物の極めて少ない
 飽和度も高い炭化水素油だ。何せICP-AESの有機溶媒中元素分析時の
 キャリアとしてそのまま利用可能な…と言っても、機器分析屋しか理解
 出来んよな(^^;)

 でも、燃焼排ガスをそのまま部屋に撒き散らしている事に変わりは無い。
 そして燃焼する際に室内の酸素を消費しているので必ず換気は必要な
 暖房方法だ。これはガスもそうだし、炭火や囲炉裏でもそう。それが
 不要なのはクリーンな電気暖房だけだ。

 ストーブやファンヒーターはも内燃機関であるガソリンエンジンのように
 燃料を燃やして使う燃焼機器なので常にメンテナンスして、ベストな
 状態で使うようにするのが望ましい。車や単車をメンテしたり改造したり
 する連中は多いが、石油ストーブや灯油ファンヒーターをきっちりメンテ
 してる、という話はあまり聞いた事がないけど、これもちゃんとやって
 おいた方がいいぞ。

 乗り物同様、燃費が良くなるし、事故も、故障も、防げるからさ(^^)

 heateroh
   ↑
 これは自分が使ってる石油ファンヒーターのインテーク側のファンの
 分解清掃の様子。車や単車で言えばエアクリーナー清掃と吸気ポート
 の研磨…かな?(笑)
  

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・ちょっとでも温度差があればそれでいい

 暖房を使う場合は、厚着した格好で寒くないレベルまで暖めればそれで
 十分だ。自分の場合、石油ファンストーブを使うときの温度設定は12℃の
 下、常時最低燃焼しかしない「Lo」でのみ使っている。これでも室温は
 13℃くらいに上がる。外気温が3℃の時に室温が13℃あれば十分暖かい。

 過剰に暖めても、換気が必要な暖房ではあまり意味がない。一気に失われ
 てしまうからだ。このとき、22℃で身体を慣らしてしまうと換気の際の
 冷気が辛いし、再び22℃に上げるのも大変だが、厚着した上での12℃なら
 換気しても相対的に大きく下がらないし、厚着してるので冷気もOKなのだ。

 また暖房は必要な所だけ暖めればそれでいい。暖める必要の無いものや
 何も無い空間を暖めるのは無駄だ。だから電気式とはいえコタツは素晴ら
 しい暖房と言える。自分はコタツは持ってないがこんなモノを使っている。
   ↓
 heaterduct

 これは石油ファンヒーターの温風を自由に導く導管。このパイプをヒザに
 懸けた毛布の下に突っ込めば、即席で「一人用コタツ」が完成(笑)。

 他にも色々便利な使い道が出来るのでファンヒーター系の暖房器具を
 持っているならばコレは買っても損はしないと思うよ(^^)


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・布団の中こそ暖房すべし

 暖房ってのは一言で言えば人間を暖める事なので、「最強の暖房器具」
 は「フロで湯船に肩まで漬かって温まる」事と言っていい。フロを沸かせ
 られる環境があるのなら、寒さとの戦局は常に優勢でいられるだろう。

 その時に湯船に水を入れたペットボトルを入れておいて人体と一緒に暖め
 て、風呂上りに一緒に持って出て、それを敷いた布団の中に入れておくと
 「簡易湯たんぽ」として布団の中を結構暖められるのでオススメ。

 なおペットボトル湯たんぽをヤカンで沸かした熱湯でやろうとするならば
 そのまま注ぐと樹脂が収縮するので必ず冷ますか希釈して、50〜60℃に温
 度を下げないとダメよ。

 かく言う自分は、その手の湯たんぽ作戦を結婚前にやり尽くしたのと、
 今はフロが沸かせないので、今はやらずに、こんなモノを使っている。
   ↓
 e-sikibuton


 これは20W相当の電気敷毛布。格安ホームセンターで1500円くらいだった。
 電気アンカの方がもっと安いんだけど、アンカは「点熱源」で、これは
 「面熱源」なので布団の内部を暖めるのはこっちの方がいい。これは火力
 を下げればそのまま寝てしまえるので、ある意味「最強の寝具」と言って
 もいいかもしれない。実際は寝る前に布団を暖めといて、寝る前には切って
 いる(≒一日で10分間しか使わない)から、かかる電気代はビビたるもんよ。

 
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・最も安くて、確実に暖かくなる「究極の暖房装置」を起動せよ

 ダラダラ長く書いてきたけど、最後に自分が使っている「究極の暖房」を
 紹介して、この話をシメよう。その伏線は今まで沢山引きまくってきた
 から、もう大体想像がついているかもしれないけどね。

 それは、例えばこういう物を使ったりして発熱を促して実現するのだ(^◇^)
  ↓
 superheater


 コレを利用する事により(これでなくてもいいけど)「発熱体」の発する熱量と
 その中を流れてる熱媒体の流れをガンガン増加させてやるのだ。これは
 ムチャクチャにキクよ〜、最高に暖かくなるぜ♪

 熱効率も一番いいだろうし、最も安いし、多分健康にもいいと思うぜ(笑)


 

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