野菜は生きている
自分が野菜のカケラを育ててその芽を愛で、育つ姿に癒されているのは
以前UPした通りだ。そこにはまぎれも無い命の輝きがあると思うのだ。
ちょっと前にも、その「台所栽培」のネタをUPした。その日付は4/17だ、
つまり一ヶ月以上前の事になる。そこで紹介したのはひっくり返っている
キャベツの芯の切断部から、若芽が伸びている姿だった。その画像を
再び掲載してみる。
↓
このキャベツ、この当時で買ってから約一ヶ月経過した状態だった。
今回家計簿を見直してみたら、購入したのは3/12、126円だった。
つまり、正真正銘購入後一ヶ月もたった姿だ。キャベツを冷蔵庫では
なく、台所に置いた状態で一ヶ月間生かしたまま保持するのは普通
では無理だろうし、さらに芽吹かせて育てるなんて事をやろうとする
奴も殆どいないと思う。我ながら奇特だぜぃ<ばき
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で、実はこのキャベツ、今日、つまり5/24現在も、まだウチの台所で
生き続けている、と言ったら、多くの人は信じてくれるだろうか(^^;)?
単なるキャベツを二ヶ月以上台所で活かしつづけるなんて事、とても
出来ないと思うだろうなぁ。でもね、これウソじゃなく本当の事なんよ。
さっきのキャベツの、今の姿は、もう生気を失いかけてはいるけれど
この通り。こんな状態だけどそれでもちゃんと、まだ生きているのだ。
下になっている元のキャベツはすっかり養分と水分を絞られて
この通り小さく、しなびてしまった。4/17には若々しい緑色に
輝いていた葉も、黄色くなり、一部は枯れた。その当時つけて
いた多くの蕾はその後全て咲き誇り、黄色い可憐な花を付けて、
…その後、しなびて枯れた。
その間、自分はすくすく伸びていた茎の間にある、芯の切断面に
置いた脱脂綿に、一日一回、スプーンに一杯の水をやっただけ。
それと、光合成と、元のキャベツに蓄えられていた養分や水分
だけで、このキャベツは新たな芽を出し、その茎を伸ばし、若葉を
広げ、そして花を咲かせた。
そして花は萎れ、こんな状態になった。でも、このキャベツはまだ
生きている。しかも根元では新しい芽と蕾がスタンバイしている!
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大地に張り巡らせた根から切り離されたキャベツがこんなに凄い
命に対する執念を見せただけでも、正直驚きだが、でもコイツは
それらを終えて今はただ忍び寄る死を待っているのではない、
命を諦めていないのだ。最期まで生き続けようとしている。
さらにそれだけでなく、驚く無かれ、コイツはこんな状態で、
花を咲かせただけでなく、そこに実を付け、それを日々
成長させているのだ。
つまりコイツは、一つの生命体として託された襷を次に渡そうと
いつ果てるかもしれない先の短い命を細くとも切れる事なく繋ぎ
ずっと台所の片隅で生きつづけて、立派に種を産もうとしている。
この一連の営みは間違いなく命ある生物のそれだ。単なる
食材として購入したキャベツだというのに…それがこんな凄い
命をかけた変化を見せて、しかもまだ命を諦めず先を目指して
新たな芽を伸ばそうとしているのだ。もう種を育てる養分すら、
茶色く萎びた元のキャベツ玉には殆ど残ってないだろうに…
「命あるものが、命ある限り生きる」って事は、つまりこう言う事。
一個の野菜に過ぎないキャベツという生き物が持っていた命は、
にわかに信じがたい底力を発揮し、生き続け、種を残そうと今も
まだ生きている。その凄まじい執念たるや…脱帽だ。
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たった一個のキャベツとの2ヶ月以上にわたる付き合いによって
単なる野菜に日々癒されて、そして沢山の大切な事を教えられた
そんな気がする。
もう大元のキャベツ玉が干乾び始めているから、コイツの命は
長くないと思う。でも生きているから、カビたり腐ったりはしない。
見た目はもうすっかり見苦しくなってきたけど、コイツが枯れるか
腐るか、それとも種を残すか、まではみすぼらしくとも面倒を見て
このまま台所で生かし続け命が尽きる最期まで見守ろうと思う。
もし無事に種が出来たら来年の春にそれを土に植えてやろう(^^)
それがキャベツが命を削って戦い、願い望んでる事だと思うから。
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コメント
生きるということは
生き抜いて死なないこと
そして死は生の証
すなわち生きることの延長
死もまた生の象徴なのかもしれません
私も雑草のように死なずに
たくましく生きていきたいです。
え、あいつまだ生きていたの?
といわれるように(^^;;
投稿: ぱにあん | 2006.05.28 01:39
ぱにあんさん:
命をロウソクに例えた古人は凄いと思います。
点火した瞬間から消える宿命を背負いますから。
その命は僅かな灯火のごとく儚く、脆く、
そして光り輝き、何よりも熱いです(^^)
それは消えるから何よりも尊い存在になってます。
消えなければ、永遠であるならば、そんなに大事に
する必要も無いでしょう。
生きましょう、我らに命がある限り、消えるまで(^^)/
投稿: ino | 2006.05.28 21:15