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2006.05.14

適材は、適所で使う、方がいい

ちょっと前にレガシィのスピーカーを交換したネタをUPした。

当時外したスピーカーのあまりのチャチさに愕然としたのだが
そのスピーカー、遊んでいてももったいないし、かと言って今の
レガシィを手放す時にノーマルに戻すか?と言えば多分しない。

そこで何かしらの有効利用を考えた。その作りはともかくとして
このスピーカーは軽い、ヘタな10cmモノの半分くらいの重さだ。
そこで、アトレーのテールゲートのボードに穴をあけて、そこに
つけてみようかな、などと考えてみた。そこはペナペナの合板
ボードなんで、重いスピーカーは支えきれないのだ(^^;)<ばき

現在アトレーはF:ドアスピーカー&チューンナップツィーター、
R:小型BOXスピーカー&サテライトスピーカーとチューンナップ
サブウーハーいう状態で、出力的にはいっぱいいっぱいだが、
手持ちの45W+45Wミニアンプを使ってやればまだまださらに
マルチSP化が出来る余地はあるのさ(^^)♪

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そのスピーカーを手にそんな検討をしながら、ふと考えた。

「なんでスバルは今のレガシィにこれを採用したんだ?」

確かに作りもそうだが音も安っぽかった。Por Que?
でも採用したからにはちゃんと何らかの根拠があるはずだ。
そこで、手持ちのカーステ用品をかき集め太陽電池用の車
バッテリーに繋ぎ、このスピーカーをそのまま両手に持った
状態で鳴らしてみた。すると結構マトモな音が出るじゃん!

低音は極小マグネットとは思えないくらい響くし、ボーカルは
鮮明で、チェンバロの高音のような音も繊細に表現出来てる。
ちょっと驚いた。そこでもう少し検証してみたくなって、急遽
ダンボール箱でスピーカーBOXみたいな物をこんな感じで
即席で作ってみた(笑)

Homesp


スピーカー直付の音道ダクトがトイレットペーパーの芯と同じ
作りの単なる紙筒なので、意外とマッチするな(^^;)<ばき

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するとダンボールだから当然ビビリはあるが、ちゃんと低音は
増強されて、少なくともラジカセレベル+αくらいの音が出る。
あれ?じゃあ何でこれが車内であんな安音に聞こえたんだ?

今と違う、車内の条件はこれが横に向いてて、足元にあって
内装の内側に入っていて、狭い空間で鳴っていた、という事。
そういや家では常にスピーカーの真正面から生でコーン紙を
見ながら聞いていたっけ。そこでためしに片方のスピーカーの
上に平手を翳した。すると途端に音圧が弱体化しやんの(^^;)

つまり極小マグネットゆえスピーカー正面に障害物がある
だけでそこにある空気を振動しきれない
ようなのだ。さらに
スピーカーを横にし、その表面に以前TZRに多孔プレートを
装着した時に使った穴あきSUS板をガムテープで仮装着して
座った状態の足元で鳴らした。

すると、以前車内で聞いたような、低音が篭り、高音がちっとも
響かないあの安々スピーカーの音がちゃんと再現出来た(^^;;)

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なるほど、つまりこの軽量スピーカー、コーン正面に障害物が
一切無ければ安いなりにちゃんとそれなりの音が出せるのだ。
実際、このダンボールスピーカーで奏でるKOKIAのCDなどは、
聞いていてとても心地よい(^^)♪

だが車用のドアスピーカーとして使うと音圧レベルが低すぎて
音質も不適となって、つまり正真正銘「役不足」、という事だ。
何せ静かな家の中で模擬し聞いただけでこんなに差がある、
これが走行中の車内だと、…もっともっと条件が悪いからね。

ちゃんとしたスピーカーボックスに組みホームオーディオ用に
使えば良く動く紙コーンならではの軽快鮮明な音がそれなりの
音質で出せそうだ。コレを以前酷評してしまったが前言撤回

このスピーカーが「悪い」んじゃなく使い方、つまりカーステ用の
スピーカーとして、しかも曲がりなりにGTカーであるレガシィに
採用されて使われた、そのスバルの判断が悪い。<ばき

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この実験の結果からさらに思った。巨大マグネットを有している、
コーンもファイバーやメタル蒸着とかの硬い奴で、しかも2wayや
3wayといったマルチコーンのコアキシャルのスピーカーをこう
やって屋内で鳴らしたら、低音が不自然に響きすぎ、高音も
耳障りな程にシャンシャンと五月蝿すぎるのかな?、ってね。

そこでB4から外したリヤトレー用ケンウッドのフリードライブ式の
BOXスピーカーを家庭内実験用ヘッドユニットのリヤスピーカーと
して、並べて接続し、聞き比べてみた。

Homeaudio

厳密にはトランク室をスピーカーボックスとして使う構造なので
床に直に置いても本領は発揮出来ないが、これはあくまで実験
だからOK。

このスピーカー、セダンやクーペでトレーからトランクに貫通孔が
明けられる車なら絶対オススメの品。自分もいつかまたセダンに
乗る時のために、これは手放さない(^^)

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するとフロント側のダンボールスピーカーが丁度ナチュラルな音を
出す条件でリヤ側のそれは床がズンズン来る低音を吐き出すし、
端に付いてるツィーターは常時チキチキシャンシャン!とまるで
ラッシュの電車の中でマナーの無い奴のヘッドホンから漏れて
不快となるような高音を吐き出す。

これを家で聞いていたら多分短時間で耳や脳みそが草臥れる(^^;)
コイツはちゃんと「走る車内で音楽を聞く」、明確な目的を持って
作られているんだね(^◇^ゞ

そう考えるとこの軽量スピーカーをアトレーの車内で再利用しても
やっぱり役不足を感じかねないしスピーカーもそれでまた評価が
下がるのはちょっと不本意で不幸かもしれない(苦笑)

結論として軽量スピーカーのアトレーへの転用計画はこの結果を
持って勇気ある中止とした。また別の方法を考えればいいのさ♪

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このようにモノを生かすためにはそのモノに合った用途が必要だ。
そのマッチングが取れていないと、どんなに優れて高品質のモノ
でも諺の通り、「宝の持ち腐れ」となる。

カミソリでダイコンの桂剥きは辛い様に、菜っ葉包丁でのマキ割りも
相当大変だと思う。ナタで作った刺身は多分不味いだろうし、柳刃で
彫る版画は無茶苦茶になりそうで、彫刻刀でヒゲを剃ろうとしたら、
皮膚ごと深く抉ってしまうだろう。

全て同じ刃物だから、これらは「絶対不可能」ではないけど、何も
そんな無茶な事をしなくても、上記の例なら、一つずつずらすだけ、
ちゃんと用途に見合ったモノを使えば途端に楽になるし仕事も捗る。

…世の中の人の動き、自然の営み、大げさに言えば万有の法則も
全ての動きはこのマッチングを探り、それに無理せず合うものを探し
活かされる所で活かされ輝き、不適なら淘汰され長続きせず消えて
マッチしなければ新たに合う物を開発したり、自らが変化するのだ、
と、例えられないだろうか?

物と物、人と人、人と物、国と国、宗教や思想、主義や主張、
…ありとあらゆる「関係」っていう奴は、全てがそんなモンな
気がするんだよね(^^;)

 

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コメント

一見安いフルレンジスピーカーって侮れないですね。
一般的なテレビのスピーカーだってトンでもなく安物ですけど
まともなバランスのいい音がでますしね。

カーステのスピーカに、自作用の安いユニットを使ったりしますが、
カーステ用よりよくも悪くも敏感です。
音は好みですから好き嫌いもあるとは思いますが、
カー用ではないことを覚悟の上で使うのであれば、色々と
面白いことが出来たりします。

私は、通勤用の軽に3000円のスピーカーを
1500円のハコに入れてダッシュボードに置き、
サブウーファと2.1chの構成で鳴らしてます。
見た目がアレなので新車にはお奨めできませんが。。

ドアでしっかりと鳴らすのはムズカシィです。。
http://ic14.mixi.jp/photo/diary/40/33/32454033_9.jpg
(今はしっかり固定してます)

投稿: やさぐれ | 2006.05.14 23:07

やさぐれさん:

コメントありがとうございます(^^)

確かにバイクもそうですけど、バランスが取れてるって、
尖がってない、って事ですから特徴が無いようで、
実は凄いことですよね(^^)

アトレーのカーステ環境を弄り始めたとき、自分も最初
ダッシュボード上にカー用ですがスピーカーBOXを設置
しようとしました。ただ視界に影響しそうだったので
断念しました(^^;)。

確かに横を向いて下にあるドアスピーカーは、難しい
ですね。実はアトレーのドアスピーカー、今までは
デュアルコーンフルレンジのユニットを入れてました。
それはそこそこバランスが良いスピーカーでお気に
入りだったんですが、最近色気出してカスタムフィット
の2wayに入れ替えてみたんです。すると、それまで
全然大丈夫だったのに、今回ドア内部で共振がビリビリ
発生しちゃいました。せっかくバランスが取れてるのに
それを崩すとこうなります(TT)

でもこれもいい経験だと思って、デッドニングに
挑戦しようかと思ってます。アトレーは新車のレガと
違って適度にボロいので心置きなくイタスラしても
後悔せずに済むのでp(^^)q

今日はダッシュボード上に設置した安々チューンナップ
ツィーターを、レガシィから外した純正ツィーターと
入れ替えてみました。ユニットを曲げたエーモンステー
にネジ止めし、ベルクロで固定。これが大正解♪

その後車内の内装をあちこちバリバリ剥がしてみたら、
リヤスライドドアのCピラーの根元?に10cmスピーカー
を取り付けられそうな構造があることが判明!。今度は
そこの内装に孔をあけて最近までフロントで使っていた
お気に入りの10cmフルレンジを装着してみましょう。

理想としてはフロントがちゃんとした音像を作ってくれ
れば、リヤは低音を補正するだけ出してくれればいい
のですが、ドアスピーカー+ツィーターだけでそれは
難しいのでリヤスピーカー+サテライトまで付けて
背後からそれを補い、全ての小口径スピーカーでは
不足する低音をサブウーハーで足してます。

素材の味があまり良くないので、色々な調味料で
沢山味付けしているようなもんですね(^^;)<ばき


 

投稿: ino | 2006.05.15 00:08

ダッシュにツイーターを追加されているということは、
カスタムフィットスピーカーって同軸2Wayフルレンジか何かでしょうかね。

だとするとツイーターが2個ずつあることになるので、
ダッシュのツイーターについているフィルムコンデンサの
値を小さなものに変えたりしても面白いかもしれませんね。
ただそうするとドアスピーカーの鳴り方がキッチリしてないと
辛くなってしまうのですが。。

逆にホーム自作用のツイーターの中には低い周波数帯域(1khzくらい)から
入力しても壊れないかつカー用より安価なものが沢山あります。
低い周波数帯域からダッシュ上で鳴らせれば音像を前に
持っていくのが容易になるケースが多いですね。

でもってドアスピーカーにとっては高めの周波数帯域(1khz以上)の
負担が減れば、ドアに音が張り付いたような感じも薄れてきます。

まぁ何にせよ、カーステって自由に切った貼ったしながら
やるのが楽しいですね。ホームだと結構決まってる部分が多いですし。

投稿: やさぐれ | 2006.05.15 15:47

やさぐれさん:

的確で鋭いコメント、ありがとうございます(^^)

フルレンジ一発の時にはチューンナップツィータで
それなりに鳴ってたんですが、それをカスタムフィットに
したら、そっちのツィーターの方がかなり性能が良くて
音像が一気に下に落っこちました(^^;;)

ダッシュ上の奴は元々性能が悪いツィーターだったので
レガシィから外した奴を上記の画像にある家庭内実験
セットでかなり色々な実験をしてみて、結局パッシブ
ネットワークを使わずにツィータに半田付けされた電解
コンデンサー一個に全てを託し、2wayのツィーターも
生かした状態が、自分の耳にはどうも一番聞いていて
ココチ良くて結局実車でもそのままパラで繋いだ
「パラレルツィーター」のままにしています(^^;)

本当はリヤにつけたサテライトは元々フロントのAピラーに
装着して、中音~高音を一気に全部上に上げるつもりで
入手したのですが、仮組みして聞いたらどうもバランスが
悪くて、結局やめました。

でも家庭内用のユニットは面白そうですね、久々に
そういうパーツを探してみたくなりました(^^)

今使ってる部材は殆ど中古品を漁り格安で入手しています。
それを「構想→検討→実験→改善→反映(or失敗)」と
いう途中の過程を楽しみつつ、色々遊んでいます(^^)

レガシィにはDIYなアトレーでの経験を生かしつつ、
今後手を入れて行きます(^^)

 

投稿: ino | 2006.05.15 21:22

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