久々に野宿旅(前編)
実は初日を8/13(日)に定め、その計画が着々と進行してたのだが
13日に大寝坊コイて、その他色々あり結局出発出来ず(^^;)<ばき
大体そういう時は無理しちゃったりするので、往々にして良くない
事が起こるのだ。実際、その後で荷物を一通り再チェックしてたら
なんと!寝袋が入ってなかった!あっ、アブねー!(自爆)
慌てるナントカはもらいが少ない、ってやつだ、どうせ休みは
8/20まであるのだ、のんびり行こう。
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翌日、8/14は朝から晴天♪よしよし。全ての準備も万端だぜぃ。
使い込み厳選された愛用のキャンプ用品類と食糧(青いバッグ)、
キャンプサイトでの普段着や、もしもの時の一般人変身セット、
下着類3セットと、万が一テント泊が寒い場合を想定して防寒用
アイテム(スキー用タイツ&タートル&使い捨てカイロ)までもを
充填した衣類(黒いバッグ)、電気系用品や三脚、風呂セット、
歯ブラシ帽子等の日用品、地図類を納めたoff車用タンクバック。
これとTW専用のちょっと大きめのウェストバッグ、これで全て。
冬を除いたスリーシーズンなら、この姿のまま一泊でも10泊でも
一ヶ月でも半年でも、そのまま旅が続けられる装備だ。
そういや我が愛機TWをこの姿にしたのは以前四国を廻った時
以来だ。あれ以降、起せず寝かせ続けたTDMと同様、TWもこの
姿にさせられなくてずっと苦しんだよなぁ…
そんなTWのタンクバックに、お守りとして写真を一枚入れた。
…さあ、行こうか、相棒よ(^^)
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目指すは東北方面。途中は省くが、東北道に乗って北上する。
TWの瞬間最高速度は120km/Hで、巡航最高速度は110km/H、だが
もうハタチ近いロートルマシンの相棒をそんな酷使するつもりは
無いので、80~90km/Hで一番左側を淡々と走る。そのくらいでも
公称16馬力のTWでは頑張ってる方だ。だからちっとも退屈でなく
十分スポーツ走行してる気分になる。風圧は大したこと無いけど
エンジンがビンビン!頑張って走ってるので少しでも助けたくて
前傾姿勢を取る。
TWの高速走行時はタンデムステップに足を乗せ、タンクバックに
胸を乗せ、ゼッケンカウルが跳ね上げる風をoffヘルのバイザーの
上に流すようなスタイルを取ると空力的には一番いいし楽になる。
ただしその様は傍から見ると相当カッコ悪いので要注意<ばき
たった200ccしかないけど一応単気筒なのでその速度域だと手が
段々シビレて来る。なので疲れた右手を休ませるために左手で
スロットルを握って、アクセルコントロールしながら走った。この
左手アクセルは慣れないと相当危ない(コケるぞ)。だけど慣れて
しまえば加速、減速、追越し、車線変更も自由自在だ。パイロン
スラロームだって出来るんだぜ(笑)
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タンク容量の小さい(7L!)TWは頻繁にガソリンを足す必要がある。
まあ普通のバイクよりも高速走行が草臥れるから、休み休み走る
には7Lくらいが丁度良い、という効果もあるんだけど。
とりあえず蓮田SAに入る。盆休み故かムチャクチャに混んでいた。
荷物の上に括った大シェラカップを使い無料サービスの冷水をその
マイカップで大量に汲んで、一気に飲み干す。単車で走ってると、
汗がすぐ乾いてしまうため、あまり汗をかいた気がしないが、実は
大量に水分を失っているので、休憩で水分補給が欠かせないのだ。
その度に自販機で清涼飲料水を飲んだら、旅のコストが高くなる。
だから自分は使い捨ての紙コップすら無駄にしない自前のシェラ
カップでタダの冷水やお茶をガブガブ飲むのさ(^◇^)<ばき
冷水を少し残しTWに戻り、ブレーキドラムに水をブッカケて冷やす。
シリンダーヘッドにも数滴たらすとあっという間に沸騰し蒸発した。
こりゃ相当熱くなってんな相棒。悪いな、もう少し頑張ってくれ。
高速に乗る前に燃料を満タンにしたけど、ここでも入れてみた。
TWは高速走行をすると燃費が悪くなるのだ。ここまでほぼ高速
のみを105km走って入ったガソリンが2.8Lぽっちだった。
ちゅー事は燃費が37.37km/Lって事か。ブンブン!と回して
常時100km/H以上で走ると燃費が極端に悪くなって26km/L程に
なるんだけど、今回は最高速を90km/H以下に押さえているから、
かなり良い燃費となった。半分くらいは渋滞の中を60km/H以下で
スリヌケてた、ってのも相当に効いてるはずだが(苦笑)
TWを労わって80km/Hで走るっていうのは、それだけじゃなくて
自分のサイフや地球の環境にも優しいって事なんね(^^ゞ<ばき
(2006年度版ツーリングマップル関東 P48 Iの4)
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その後も淡々と東北自動車道を北上した。とはいっても90km/H
しか速度を上げないので、ありとあらゆる車両に抜かれる。
いいよ~、ガンガン抜いていってくれぇ♪、オレはこの心地よい
速度で、最高の相棒とのランデブーをたっぷり楽しむからさ。
…こうやって走っていてつくづく思うよ、自分とTWとのコンビは
「無敵」って事を。これは誰よりも強いんじゃないよ、旅する我ら
には「敵が存在しない」って事。勘違いしないでね。
誰とも競わない、どんなモノとも争わない、ただ一台と一人、
景色と速度、風と音を楽しみながら独特の世界観を構築して、
その中で飽きる事なく、ずっと一緒に走り続けていられるのだ。
100MPHだと眺められない周りの山々の緑も、80km/Hならば
余裕で眺められるからね。
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次に入ったのは那須高原SA。ここも混んでいた。気温はさっき
より上がっていて、もう相当に暑い。よくよく見ると結構単車も
多かった。でもみんな大型バイクばっかり。最近は中型バイクは
見向きもされないんだろうな、こんなに楽しいのになぁ(^^)。
ここでもガソリンを入れてみた。142km走って4.25L。燃費は
33.4km/L、さすがに気温が上がって熱効率が落ちたのか?、
いやいや、渋滞がなくてずっと高速走行だった為だね、ちょっと
悪化したのは仕方ない。エンジンは相当の熱を放っていて、TWの
独特の愉快痛快な低速トルクがスカスカになってしまってる。
オーバーヒート寸前だな、これは。
お前はそもそも連続高速巡航するためのバイクじゃないもんな。
ごめんよTW、もう少しだけから、勘弁な。
(2006年度版ツーリングマップル東北 P8 Jの7)
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再び走り始めた。
休憩中にメシを食いつつ地図を眺めて、白河ICで降りる事を
決断していた。そこから林道を走り、猪苗代湖方向を目指す。
浦和-白河間は単車で3450円だ。そこから県道37号に乗り、
北西方向に進んだ。
自分がTWで下道を旅する時、速度は40~60km/Hしか出さない。
つまりどんなに見通しが良く、制限速度が高くても、60km/Hが
上限だ。これくらいでないと「旅」が楽めないから。そうやって
県道37号を使い、羽鳥湖の湖畔を走りつつ北上を続けた。
「旅のスピード」には一言あるのでいずれ別ネタでUPしよう。
(2006年度版ツーリングマップル東北 P8 Iの1)
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そこからR118に乗り、すぐ右折し、明神滝方向を目指した。その
先には「黒沢林道」があるのだ。荷物満載のフル装備のTWで走る
何年ぶりの林道だ!、ちょっとだけ気合が入った。
最初はおっかなビックリだったけど、段々と身体が我が相棒と踊る
ワルツのリズムを思い出して波長が合い始めた。絶対的な速度は
レーシーなoff車で走るより圧倒的に遅いけど、このシンクロ感が
高まるとTWで走る林道は最高に楽しくなるのさ♪
転倒することも、コースアウトしてロープと滑車の世話になる
事もなく、無事にこの黒沢林道を抜けた。その後、舗装路になる
手前に綺麗に新しく舗装された道があったので、そっちを走った。
ツーリングマップル東北P13のGの4にある、破線の建設予定の
道がもう出来てたようだ。
そこからのワィンディングは最高ゥ♪。さっきまでダートを走って
いたので、オンロードだと絶大なるグリップを感じつつブイブイ
走った。左コーナーはサイドスタンドをガリガリ♪削りながらね。
あ、こういう時はさっき言った「旅リミッター」は切れてるので
あしからず:-p<ばき
その後R294に出た。そこからは旅モード再開、東へ向けて走り
青松浜で北上、猪苗代湖の湖畔に出た。湖畔周遊道路である県道
376号を左回りに走り、県道9号に繋ぎ、北上した。
(2006年度版ツーリングマップル東北 P13 Kの1)
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この頃は、日中の日差しが最高に暑くクラクラ来たので志田浜の
コンビニに逃げ込んで、アクエリアスの1Lを買って一気飲み!
美味いっ!五臓六腑から四肢まで染み渡るぜぇ!!
身体が落ちついてから、地図を眺めて今日の宿泊場所を探した。
そこで、このまま北東方向に行き、二本松にある「あだたら高原
キャンプ場」に行く事を決定。ここは以前利用した事があるので
勝手が判っているのだ。近所の売店も銭湯もすべて周知してる。
志田浜から国道を避け、裏道の県道322号、323号を繋いで走る。
左に会津磐梯山が巨大な積乱雲を載せて佇む。…凄い迫力だ。
その後R115に乗り、東へ向けて坂を登った。たまに4速に落とす
けど、殆どトップギヤの5速のまま、小排気量単気筒の心地よい
鼓動感を満喫しつつ淡々と走った。
(2006年度版ツーリングマップル東北 P18 Mの3)
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R115を登りつめたら、そこには長い「土湯トンネル」があった。
トンネルの中は涼しい…を通り越してちょっと寒かった。でも
今までが暑すぎたから、丁度いいや、と思っていた。
だが、トンネルを出たら、そこは雪国…ならぬなんと曇天、
しかも路面は濡れて雨まで降っていた!予想GAYだぜ<ばき
ここまでの天気は最高に良かった、良すぎて暑過ぎたくらい。
なのにトンネルを抜けただけで気温は下がるわ,曇るわ、雨も
降るわ、と激変しやんの(TT)
何も見えない見晴らし台で止まり、このまま走るか、カッパを
着るか、考えた。目指すアダタラ高原キャンプ場は目の前だ。
だけど、どう考えてもその方向は雨が降ってる。こうしている
間にもどんどん雨が強くなっている。曇天の空に太陽が差し
込める切れ目はまったくなく、回復する気配は微塵も無かった。
しばらく考えた。このまま目指す所に行くと確実に雨にヤラレて
しまう。…そういやこの付近には土湯温泉郷があるな、以前も
雨に降られて、そこに逃げ込んだ事もあったなぁ…、あの頃は
楽しかったっけ…(謎)、おっと、もうその思い出を共有し共感
出来る人がこの世に居ない今、その事を思い出したって仕方が
無いじゃん。…だけど土湯温泉街で宿を取るのだけはやめよう。
じゃあどうする?…戻るべよ。だって会津は晴れてたじゃん。
雨の中。地図をパラパラめくると、これまた以前利用した事の
ある馴染みのキャンプ場の名前が目に飛び込んできた。それは
猪苗代湖西にある「背炙り山キャンプ場」。単車の乗り入れが
可能な無料キャンプ場だ。そこに決めた!雨の土湯にかつての
思い出だけを置いて、R115をとんぼ返りした。
(2006年度版ツーリングマップル東北 P19 Dの3)
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土湯トンネルを戻るとやっぱ会津側は晴れてて暑かった(苦笑)
トンネル一つでこんなに世界が違うとは…来た道を淡々と戻る。
さっき走ってきた県道323号との合流あたりでガソリンを給油。
ほぼ下道のみの走行で152kmで、4.28L入った。つまり燃費は
35.5km/L。林道走行やR115の上り坂が悪影響だったかな?
その後猪苗代湖湖畔に出て左廻りを開始、野口英世記念館を
横目に通り過ぎた。ここは子供時代に一度来た事があるのだが
以前は茅葺の実家が露天だったのに、何年も前からその上に
不自然な屋根が作られてしまい異様な雰囲気となっている。
淡々と湖畔を走り、その後県道376号に逸れ、適当な細い道を
使ってR294号に乗ってそのまま南下した。
(2006年度版ツーリングマップル東北 P18 Fの7)
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綺麗な田圃を見ながら南下して、県道374号に左折し、タイトな
ワィンディングをTWの究極に近いバンク角でズバズバ切り替えし
つつ駆け抜ける。しばらく走ると背炙り山公園の入口が見えた。
この時点で16:30。だが公園の受け付けは16:00までだ。当然
事務所は閉まっていた。でも勝手知ったるキャンプ場なので、
ゲートを通過、奥にあるキャンプ場に行き、テントを張る空間が
空いている事を確認した後一旦出て、県道374号をそのまま進行、
麓に下り、そこにあるコンビニで食材とビールを買って戻った。
キャンプ場には自転車のチームがいて、その中の一人に挨拶して
色々と話し込む。こういう見知らぬ人とのコミュニケーションが
一人旅の醍醐味、なんだよね(^^ゞ
その後、花火を計画している別のファミリーキャンパーから離れ
静かな場所にテントを張った。風が強く、テントの外でマッタリ
出来ず、テントの中で一人でビールで乾杯♪
ラジオで明日の天気予報とこの日のニュースを聞きながら飲む
ビールの美味いこと、美味いこと♪絶品だ(TT)
今日の走行、実に440km。非力なTWでは限界に近い距離だ。
そんな肉体疲労もあり、アルコールの廻りが早く、あれあれよと
いう間に、眠気が怒涛の勢いで廻って、メシを作って食うのも
せずそのまま一気に寝入ってしまった。記憶に残ってる時間は
たしか20:00頃、だったような気がする。
(2006年度版ツーリングマップル東北 P13 Fの1)
----------
以下、中編に続く
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コメント
お久しぶりです。
今頃一人旅真っ最中の頃でしょうか?
相変わらず素敵なツーリング日誌ですね^^
とても楽しく読ませていただきました。
僕はinoさんの小排気量に対しての接し方がすごく好きです。
自分もテネレに乗っているときにはすごく楽しいけれど、
小排気量のXRやビーウィズに乗っているときもとても楽しんで乗っています。
TDMがあるのに、例えロングでも時々は敢えて
TWでお出かけしてしまう気持ちが素敵です。
やっぱりオフ車ベースの方の考えにはとっても共感してしまいます。
では、道中お気をつけてー!
投稿: Ttpl | 2006.08.17 16:07
本日帰省より戻ってきました。inoさんは旅の真っ最中の様子。お気をつけて。(inoさんならば大概のことは何とか出来てしまいそうですが、無ければ無いに越したことは無いですから。)
投稿: 剣片喰 | 2006.08.17 18:42
…ぢつは諸般の事情により今日からフルタイムで働いてます(^^;;)
あ、事故ったとかTWが壊れた、とかじゃないのでご安心を。
その詳細は語るに語れませんが、それに至る状況については
今夜up予定の(後偏)をご覧下さいm(_ _)m
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Ttplさん:
お久しぶりです(^^)
そう、小排気量は大排気量とは違う、決して見劣りしない
魅力があるんですよね。それは大なり小なりを一通り全部
体験してみないと、判らない事なのかもしれません(^^)♪
TDMも凄く良いマシンです、でもTWとはその良さが違う。
尺度が違うからこそ、我がラインナップは全て両立出来て
いるんだと思ってます(^^ゞ<ばき
お互いの欠点をあげつらって罵るのはすごく簡単ですが(苦笑)
互いの良い点を見つけて、認めて、それを生かして、伸ばして、
そして一緒に楽しむ事の方が、どれだ楽しくて、幸せな事か♪
自分には叶いませんでしたが、もし子供が複数いたら、
多分こうやって育てていると思うんですよね(^^)<べき
今回の旅は思わぬ形で終わりましたが、それもまた「旅」、
色々と楽しかったですよ、本当に(^◇^)
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剣片喰さん:
本当だったら旅の真っ最中、のはずだったんですが、
旅先で一人では何ともしがたい突発事象の発生によって
即断即決、旅を中断し盆休みを半分返上して仕事に戻り
ました。
人生とは旅そのものですから、こういう事も全て自分の
「旅」の一部、なんですよ(笑)
旅はまだまだ終わらない…今も続いてて、今後も続きます。
…あ、今回の結論を後偏の先に言っちゃった(^^;)<ばき
投稿: ino | 2006.08.17 20:50