自分の年齢は1969年生まれのもうやり直しが効かない37歳と10ヶ月。
三流大学を卒業後、一般に存在を知られていないだろう、某企業に
就職し、そこでウダツの上がらないサラリーマンとして15年弱ほど
働いてきた。こう見えてもかつては若かったんだが(苦笑)、今じゃ
どこから見ても立派な中年男に成り下がってしまった。_| ̄|○
思えば自分が高校生だった頃はこれでもう立派な「人生の負け組」
だった気がする。かの尾崎豊は「Bow!」の中でこう歌っていた。
うろ覚えだけど、以下一部抜粋。
アイツは言っていたね、サラリーマンにはなりたかねぇ
朝夕のラッシュアワー、酒びたりの中年たち
ちっぽけな金にしがみ付きぶら下がってるだけじゃNo No
救われない これが俺達の 明日ならば
様々な通勤手段を使うのでラッシュアワーはめったに会わないし、
会社帰りで酒は飲まないし、しがみつくような大きさのカネもなく
日々自分で育てたイモを食って生きている自分はここで称されてる
サラリーマン以下の存在だわな(^^;)<ばき
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要は、当時の若者にとっては、サラリーマンというのは夢を失った
堕落の象徴にして侮蔑の対象だったわけだ。高校中退で工場労働を
しながら夢見る未来において、何があってもサラリーマンにだけは
なりたくない、という事だ。
おっとっと、高校中退が悪い、とか劣る、と言ってる訳じゃないよ。
自分の叔父は家業を継ぐため高校を中退し、その後警官となり、現場
のたたき上げで最後は警視正にまでなったし、自分の妹だって昔に
色々あって定時制高校中退だけど、今は立派な母親だ。
現場で一緒に仕事をしている腕の良い職人さんにも中卒&元暴走族
だけど、誰よりきっちり仕事が出来る人もいる。高卒で自分を遥かに
凌ぐとんでもない高給取りも仲間にいる。
人の価値って学歴や過去で決まるもんじゃないのさ。例えばテスト
の点は良くて、電卓を叩くのが早かったのかもしれないけど、人と
して、人間としてはもう目も当てられない、もはや救いようの無い
こんな人も世の中にはいるからね。
おっと、話が脱線したね、元に戻そう。
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だが、21世紀になるとこの状況は一変する。今では「正社員である」
というだけで一種の特権階級のような状態、就職活動する大学生や
高校生に「めざせ正社員」とハッパを掛けるような時代になって…
いるような、そんな気がする。
なぜ?かつては使い捨ての代名詞だったサラリーマンの地位が向上
したのか?…いやいや、全然違うぞ、今だってサービス残業で賃金
を抑えられて、なのに過労を強いられてボロボロになるまで使われ
場合によっては命を奪われる、という状態に変わりはない。
じゃあなんでそうなったのか?、それはそんなサラリーマンの下に、
さらに安く使われ気楽に捨てられる、まるでダイソー商品のような、
以前には相当薄かった層が一大勢力として分厚く成長してきたから
だろう。だからサラリーマンの絶対的な位置は全然変わらないのに、
相対的なそれが繰り上がったように見えるのだ。
そう、それが「正社員」に対する「非正社員」というモノだ。
正社員のように、否!、それ以上の苛烈な労働をすることもあるが
賃金は安く、社会保障も薄い「派遣社員」や、正社員より仕事量や
職責は少ないけど、その減率をもっと大きく下回る安い賃金と身分
保障で働く「パート」「アルバイト」といった人たちが、今までは
上から見下ろせば嘲笑の対象だったサラリーマンを、下から見上げ
ている(と、いうよりもさせられている)、どうもそんな構図がある
…ような気がする(^^;)
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確かに一介の中年サラリーマンである自分は今の世の中でも決して
「勝ち組」ではない。それどころか、ちょっと前ならば俗に言う、
「中の中」、いやいや「中の下」と言われただろう存在なのだ。
事実ここ数年、年収は伸び悩み、独身女性が結婚相手として男を見
切る最低条件であるらしい「年収1000万台」には今の所まだ乗れて
ない、戸籍にも死んでも消せない人間(&男)失格の印が刻まれてる。
子供も居ないから…ちょっと前にブームになった「負け犬」の男版
そのものだわな(苦笑)
「真の人生の勝ち組」ってのはそんな「負け犬」をとっとと見切っ
た元カミさんのような人の事を言うん<ばき
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で、やっと本題に入る。ふとしたことで下記URLのサイトを見つけた
ので紹介する。
「37歳」が危ない
自分自身が37歳なのもあって、興味深く読んでみた。とは言っても
ここで言ってる「危ない」のはバツイチ中年サラリーマンの貧乏食
生活ではなくて中年フリーターやニートの事だ。なので自分はギリ
ギリの所で該当しないらしい。あー、良かった<ばき
実際、37歳って、自分で言うのも何だが「若者と中年の分岐点
だと思うのだ。体力的にはそれは34歳くらいなのだが、自分が若く
ないという現実を精神面で認められるようにまでに数年のギャップ
が生じる(=必要)、という事を悲しいかな、身をもって体験しち
まったからねぇ(;_;)<ばき
男のサラリーマンが子供を持てるのも、ここから40歳までくらいが
現実としてのタイムリミットだ。そう37~38歳は人生における
巨大なターニングポイントだ。自分が若い頃に読んだ「キリン」
に書かれていた、そんな事が痛いほど理解できるようになっている。
…それだけ自分は成長したという事か?それとも老いたという事か?
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おりしも最近こんなニュースが流れていた。
キレやすい30代 今年1~11月の刑法犯
その中から一部抜粋して引用。
犯行時の年齢では30歳代が他の世代に比べて突出して多く、
増加率も高いという特徴がある。
またこんなあきれ果てたニュースも。
神奈川県警制服警官が女性宅に空き巣、15日にも逮捕
同じく一部抜粋して引用
神奈川県警鎌倉署地域課の巡査長(38)が、(以下略)
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こうやって最近ニュースを見ていると、どうも確かに34~38歳の人間
の犯罪率が高いような気がする。しかもかなり悪質な凶悪事件が多い。
例えば奈良の小学女児殺人事件の犯人とかはまんま自分と同い年だし、
死刑になった小学校乱入連続殺傷事件も37歳男の仕業だ。他にも危険
運転致死相当の殺人交通事故、そういった目に付きやすい事件の犯人
の年齢分布がどうも30代にピークがあるような、そんな気がするのだ。
この国の中で起きたそういった事件の原因の一つが先のHPのいう所の
37歳に固定化されてしまう社会的格差に対する絶望感としたら…
それはそれで確かに問題だと思う。
とはいえ、それは今に始まった事じゃないんだよね、自分も含めて、
今までの自分らより年上の先人達は全員が頑張って乗り越えてきた、
「峠道」なんだもの。だからこそ我々もこの「人生における37歳峠」
を各個人が自力で努力して越えねばならないはずなんだな。
だってそれはこれからもっともっと沢山超えねばならない様々な峠の
たった一つに過ぎないんだもの。でもそれを自力では越えられない、
越えようとしない連中が、越えて行く連中と袂を分かつ、その年齢が
この「37歳危機説」なんだろうな。
もしかすると今の30代の中には見た目が成人であっても心が「大人」
ではない連中や、意識無意識問わずに大人への成長をする事を嫌がる、
または望んでも成り切れない、まるで地表に出たはいいけど羽化せず
そのままウロウロと歩き回るセミの幼虫状態で、まだかなりの確立で
生き残っている(=いられる)、…そんな世代なのかもしれないな。
早く羽化して飛び立たないと、すぐ目前には冷たくて暗くて乾燥した
大空と大地ならぬ「老後」が控えているっていうのにねぇ<ばき
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これが最近の格差社会の影響だ、という人々も確かにいるのだけれど、
むしろ多くの人々にとって今の日本の現代はどんなに頑張ってみても
餓死が避けられないような「真の貧困」でなく、より良い物は残りが
少ないけど、まだ食って生き残るれチャンスは無数にある、と言って
いいんじゃないだろうか?
だから本来自力で背負うべきその責任を無能な政治家や怠惰な行政、
殺生な企業に全て擦付け「自分は悪くない、時代や社会や環境が悪い」
と開き直って責任転嫁をするのは明らかに間違ってる。当然政治家や
行政や企業が全てにおいて悪くない訳じゃないが、それはあくまでも
副次的要素、人生の主役は(責任を負うのは)自分自身なんだよ。
多くの人と話してみると意外とこれを意識して生活して生きてる人が
少ない事に驚くのだが、我々は社会生活をする「人間」である前に、
命ある野生生物の個体だ。ゼロから人工的に作られた命を持つ人間は
自分の知る限り一人も存在しないからね。だからその命を維持して、
襷を次に渡すために、誰もが自分を脅かす存在と闘わねばならない。
生きる闘いに負けたら命は維持出来ない、当然だがその闘いを放棄し
誰かに縋って助けてもらうおとしても、その結果は同じ。その闘いに
連戦連勝する必要はないけど、でもね、闘い続ける事が必要なんよ。
人間に限らずクジラや単細胞の微生物に至るまで、全ての命ある者が
「生きる」って事は徹底的に要約すれば、結局そういう事なんだよ。
もしかして30代後半世代(それに限らず現代人)は、「自分には永久に
保障された権利(だけ)があるから、無条件で守られる存在だ!」、と
勝手に思っているんじゃないのかな?、首にナプキンを巻いて、席に
座って、口をあけて待っていれば、どこかの誰かがそこに勝手に暖か
くて美味い食物を入れ、顎に手を添えて咀嚼と嚥下を手伝ってくれる、
それが当たり前だ!、と思ってるんじゃないのかな?そんな気がする。
権利があるのにそれが成されない
→それをしない周りが全て悪い
→だから犯罪に走る (?)
現実は恐らくこんなに短絡的、かつ単純なものでないのだろうけども
もし本気で徹底的に要約した結果が、実はこんなにもくだらない
理由だったとしたら…(以下自主規制)
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