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2007.03.07

LPガス有り生活に思うこと

自分が今の家に越してきてからカレコレ3年と数ヶ月の間、LPガス
を使わずに、太陽熱やカセットコンロを熱源として生活してたのは
過去に何度も紹介してきた通りだ。

そんな自分が諸般の事情によって2月中ごろからLPガス屋と契約し
普通の人と同じような暮らしを始めたのも以前紹介した通りだ(^^;)

で、先月末に初めてLPガス屋から請求書がポストに投函された。

その料金はこのネタの前にUPした2月の家計ネタで紹介した通り、
使用量4.1m3で、4053円だった。この内訳はこうだ。

 基本料:1990円
 使用量:2063円(= 440円/m × 4.1m3)
 -------------
 合計 :4053円

この数値を見て色々思う事が多々あるので、今回はそれをino的に
考察してみる。スゲェ適当に計算してたり数値を丸めたりしてるし、
都合の良い前提条件や(常に完全燃焼とか、器具毎に異なる熱交換
効率は全て1と見なしてるとか、理論ヒータとか)が沢山あるので、
そういった細かい突っ込みはご勘弁あれ(苦笑)

------------

LPガスの成分はノルマルプロパン(CH3CH2CH3)のみではなく、実は
プロパンとブタンの混合ガスだ。その出展はここのpdfを参照。


通常プロパンの混合比は気温が低い所で高めて使う事が多い事から
我が家は寒冷地じゃないから多分その混合比はノルマル状態で体積
比6:4だと仮定すると、4.1m3のLPガスというのは以下のようになる。

 プロパン:2.46m3 → 109.8mol
 ブタン :1.64m3 →  73.2mol
 ------------------------------
 合計  :4.10m3

プロパンとブタンの燃焼によって得られる熱エネルギーは、以下の
以下の反応式で示される。下記燃焼熱の出展は「化学データブック」
(培風社、ISBN4-563-09037-9)。

 燃焼式:C3H8 +  5O2 = 3CO2 + 4H2O + 530.6kcal/mol
    :C4H10 + 6.5O2 = 4CO2 + 5H2O + 687.7kcal/mol

よってLPガス4.1m3を完全燃焼して得られた熱量は以下で示される。

 (109.8mol × 530.6kcal/mol)+(73.2mol × 687.7kcal/mol)
 ≒ 108600kcal

これはカセットコンロガスに直したらどのくらいの消費量になるか
逆算してみる事にしよう。

------------

カセットコンロガスの成分はLPGと違い、ほぼブタンガス100%だ。
それが全て直鎖状nブタン(CH3CH2CH2CH3)だと仮定すると燃焼式は
先ほどと同様以下のようになる。

 燃焼式:C4H10 + 6.5O2 = 4CO2 + 5H2O + 687.65kcal

なので、108600kcalの熱を得るためにnブタンを157.9mol完全燃焼
させる必要がある。nブタンは分子量が58なのでそれを質量に換算
すると9.16kgになる。カセットコンロガスは一本に250gのブタン
ガスが充填されているので計算すると

 9.16kg ÷ 0.25kg/本 = 36.64 ≒ 37本

つまり自分(ら)が2月中にLPガスで使ったエネルギーとは、実に
約37本分のカセットコンロガスボンベを消耗した事に等しい(!)、
という事が判るのだ。

ふと思い立ち過去の数年間の家計簿エクセルファイルを開いて、
大体の消費量を計算するとおおよそ毎月平均約2.5本の消費、
つまり年間で30本前後のカセットコンロガスを消費ながら自分は
生きていた事が判った。

つまり37本のカセットコンロガスとは、それまでの自分の生活の
年間消費ガス量を軽く凌駕するという事だ。

いつでも蛇口さえひねればラクラク温水が得られる住環境に変え、
それをたった約0.7ヶ月間使っただけで今までの生活ならば約15
ヶ月間ものエネルギーを消費しちまった、という事なのだ(自爆)

しかもカセットコンロガスは一本が75円くらいで購入出来るので、
同じ熱量を得るだけなら4053円のLPガスに対し2775円で済むのだ。
あぁLPガス生活ってなんてカネがかかるんだ(T◇T)<ばき

これは逆にそれまでが如何にCO2を排出しないLOHASな生活だった
のかを如実に表している、とも取れる。…我ながらあの生活って
コスト面でも地球環境の面でも、スゴかったんだなぁ(^_^;)
もし日本の全世帯が嘗ての自分と同じような生活をすれば、CO2
削減目標なんてなんて楽チンクリア♪…じゃんか(^^;)<ばき

ま、その価格差と、そして排出する莫大なるCO2の量は、すべてが
生活の質を高めるとか、生活に必需だ!という事ではなく、ただ
利便性を向上させるために費やされている、という事は
コチトラとっくにお見通しでぃ!でぃ!…なんだけどさ:-p

------------

ちなみに今回消費した108600kcalもの熱量、これを灯油で得たと
換算してみると、灯油の高位発熱量が約11080kcal/kgで、比重が
約0.8kg/LというJIS規格から逆算すると12.25L、と言う事になる。
今の灯油の値段が68円/Lとするとつまりそれは約833円、になる。

また108600kcalを全て変換効率1の理論電気ヒーターで得たとして
計算すると(そんなモノな存在しないので実際の効率はもっと悪い)

 108600kcal ≒ 454382kJ ≒ 126.2kWh

今の電力料金換算でいうと120kWhまでは一段料金となり15.3円/kWh、
それ以上で300kWhだと二段料金になり20円/kWh、それ以上はさらに
料金が高くなる。このようにちょっと複雑な料金体系なので計算上
ラクな二段料金を適用してみると電気料金は2524円と言う事になる。
(ただし燃料調整費は除いてある)

------------

以下蛇足:

ついでにこれらエネルギー消費量をCO2の排出量に換算してみた。
(カセットガス以外の換算式は東京電力HPに記載されたモノを使用)

そして蛇足ついでにいつでも温水&風呂が使える状態で使った熱量
コストも、乱暴だけど効率云々を一切無視して熱量ベースのみで
比較してみた。

LPガス4.1m3   → 25.5kg (4053円 × 12 = 48636円/年)
カセットガス37本 → 27.8kg (2775円 × 12 = 33300円/年) 
灯油12.25L    → 30.5kg ( 833円 × 12 = 9996円/年)
電気126.2kWh   → 46.7kg (2524円 × 12 = 30288円/年)

地球にだけ優先するのならLPガスだけど、カセットコンロだって
引けは取らない事が分かる。それにコストはこっちの方が安い。
…しっかし熱量コスト、って事だけを考えてみると灯油って何て
安いんだろう。そりゃ扱いはガスより不便だけどさ(^^;)<ばき

今の生活を終えて、再びカセットコンロ生活に戻る時は、いっそ
煮炊きや湯沸しを山屋御用達のマナスルの灯油ストーブとかSIGG
のマルチフューエルバーナーあたりでやればもっと生活コストが
削減出来るのかぁ(^^;)。毎日あのプレヒートするのもなんだけど、
でも七輪生活に比べればよっぽどそっちの方がラクだよな<ばき

------------

ちなみにCO2排出量ゼロにして低コスト発電可能な原発を擁してる
電気も、結局熱量の3~4割しか電気に出来ないし、遠隔地にある
発電所から延々引っ張った送電線で電気を送る、という発電送電
ロスが大きいからだろうか、CO2排出量比較では目も当てられ
ない結果になった
けど、コストは思うより高くない事が分かる。

つまり、エコ云々は一切無視してエゴ丸出しで自分だけが綺麗な
空気で暖房したい、自分だけが安全であればいい、という観点で
あれば、「電気ヒーターでの暖房」は最高ゥ♪、って事(^^;;)<ばき

ただこれはあくまで電気抵抗によって熱エネルギーを得るヒータ
使用が前提で、電気にはその変換効率が3~6あるヒートポンプ
という最終兵器があるから、それを使えば相当エゴ度が希釈され
コストも確実に安くなる。今後に期待しよう、ただしそのための
イニシャルコストはどの何よりも高いんだけどね_| ̄|○

 

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コメント

あれ?
カセットガスの本数ですが、半分にしなくてはいけないのでは?(ニヤニヤ
にしても、多いのは間違いないようなんですけどね・・・

投稿: ねこまんま書記長 | 2007.03.07 07:45

 社会生活を送る上で避けて通れない「人件費」なる物がより多い方(プロパン)が高くなるのは致し方ないことと思われ、でも人件費が大きくないと社会そのものが維持されなかったりもするわけで、つまりはより多くのコストをいかに掛けるかによって社会は発展したりするわけで・・・ 何が言いたいかようわからんくなってきたな・・

 まあ、楽しめる範囲で色々やって楽しむということで。

投稿: 剣片喰 | 2007.03.07 19:01

ねこまんま書記長さん:
剣片喰さん:

すっ、すみません、レスがだいぶ遅れました。

カセットガスの本数は今の生活をそれで成しえるために
必要な本数ですから、この本数で間違ってませんよ(笑)

諸般の事情でまた一人暮らしに戻ったら、今みたいな
「励起状態」から本来の「基底状態」に戻りますんで、
その時は一ヶ月で2.5本の消費量で済みます_| ̄|○<ばき

まぁ今現在の自分に残ってるリソースを使ってやれる事を
色々工夫してやってみる、ってのが基本的な自分のライフ
スタイルですから、今後も色々な事に挑戦しますよp(^◇^)q

今電気って、原子力と火力とその他なんですが、その火力は
殆どがLNG焚きなんですよね、つまり都市ガス。そう考えると
都市ガスという熱エネルギーから電気という万能エネルギー
を取り出しているにもかかわらずこの値段は安い!、と
実は言えるのかもしれません。

個人的には電気は暖房に使うのはもったいないので別の事に
使った方がいいと思ってます(^^;)

 

投稿: ino | 2007.03.09 23:00

ちょっと理解が悪かったらゴメンね。
>LPガス4.1m3   → 25.5kg
っていうのはちょっと違うと思うんだけど、
1m3=約2㎏だから8.2㎏程度でしかないと思うんだけど。
どうなんでしょう。

投稿: そのまんま南 | 2007.07.13 21:03

そのまんま南さん:

これは「その量のLPガスを使ったときに排出される二酸化炭素の
排出量」、なんで「LPガスそのものの重量」じゃないんですよ。

上記でリンクを張ってますが、その計算式は東京電力のそれを
そのまま単純に使っています。化学反応式的に言えば、プロパンと
ブタンの6:4の混合ガスであるLPガスを4.1m3、つまり183molを
完全燃焼させると、単純計算で622.2molのCO2が発生する事に
なります。つまり622.2*44=27376.8g=27.37kg、という事に
なるんですよ(^^)

誤差が出るのは恐らく地域によってプロパンとブタンの混合率が
違うので、その平均的な値を使っているんだと思います。

LCA的観点からすれば、採掘や輸送、保管等でもっとエネルギーや
資源を使っているので、もっともっと大量のCO2を排出してしまって
いるはずなんですけどね。

 

投稿: ino | 2007.07.13 23:11

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