1983年式と既に24年落ちの我が愛しのポンコツXT600Zテネレ。

自分が入手したのは…98年か99年だったか?よく覚えてないが
そのルートがNIfty-serveのFBIKEにあった「売買掲示板」だった、
と言えばどれだけ古い話か判る人には判るだろう(^^;;)<ばき
ずっしり重たい鉄の塊のようなフィーリングのSRXと違い、この
XT-Zは巨大なタンクにガソリンを満タンにさえしなければ、
とても軽い。街乗り用にデチューンされてマイルド化したSRXとは
エンジンパーツが殆どが共通なのだが、実はクランクやケース
カバー、タペット調整用の蓋といった細々した部品が全然軽いし
ギヤ比もoff車ゆえ加速力も違う。そのためSRXとフィーリングが
全然違う。SRXも面白いがコイツはコイツで最高に面白いのだ♪
もしSRXとXT-Zのどちらかを手放さねばならなくなったら躊躇わず
SRXを手放してXT-Zを残すだろう。そのくらい惚れこんでいる。
今ではTWに次いで自分の分身のような存在になっているのだ(^^)
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そんなお気に入りのXT600Zなのだが、実は入手した時からずっと
高速道路で高回転で巡航してたり峠道でリッターバイクを追いかけ
たりすると、いい所で突然ガス欠っぽい症状が出てエンジンが
止まりかける、という持病があった。
アクセル一発でフロントを高々とリフトさせるような瞬発力は全く
問題ないのだけど、その力はずっと継続して取り出せなかった。
この状態は入手してからかれこれ9年程ずっと続いていた。
どんなにキャブをOHしても新品パーツを奢っても全然直らず、
これは古い車体だからキャブボディがもうガタガタなのかな?
と思っていた。
もう一台ある空冷単気筒600ccなSRXはCR33φを組んであるので、
そういう不具合は無く、鍛造ハイコンプピストンとハヤシのハイ
リフトカム、ヨシムラサンパーの組み合わせで得られた蹴飛ばす
ような怒涛の加速を体験させてくれるのだが、

XTは人間の年齢で言えばもう80歳を越えたロートルジジィだから
YDISキャブのセカンダリー側を使わないくらいでドコドコと走るのが
似合っているんだろうな、…とずっと思っていたし、今までもずっと
そうやって使ってきた。
ただ、せっかく手元にCRキャブと交換して外した3SXノーマルキャブ
があるから、いつか試しにそれを入れてやればいいや、そう思いつつ
でもそんな使い方が気に入っていたのもあって、そのままにしてた。
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ポンコツ具合は、錆びや塗装のヤレはもちろん、電気系や液モノの
漏れといった形で数ヶ月おきに現れる。最近どうもXT-Zの周辺が
ガソリン臭い、と思ったら、燃料コックのシール不良でガソリン漏れ
が発生していた。そこで今日、手持ちのスペア燃料コック(新品)に
交換してみた。
以下脱線:
24年前に限定300台しか売らなかった超々レアなバイクである
XT-Zは専用部品がもう殆どメーカーから出てこない。燃料コック
とかはレビジョンUPされているがハーネスとかはもう出てこない。
なので39F-XT乗りとしては自分自身でスペアパーツを沢山抱え
込まねばならない。そうしないと乗り続けられないからね。
参考までに自分が持ってるXT-Zパーツはうろ覚えで以下の通り
何せパリダカレプリカだからカミオンも用意しとかないとね<ばき
・前後ホイル
・フロントフォーク&新品フォークブーツ
・メーター周り一式
・スロットルケーブル
・CDIユニット
・クラッチプレート
・SRX用純正1mmオーバーサイズ(97mmφ)ピストンset
・ステップ周り
・リヤドラムブレーキ周り&スプロケハブ
・前後スプロケ
・タンク(純正30Lタンクと社外FRP16Lミニタンク)
・シート
・左右サイドカバー
・リヤサスユニット
・マフラー
・各種シール&ガスケット類

…くらいかな(^^;)?ぢつはSRXもXTに壊滅的なトラブルが発生
したらエンジンやハーネスを供出するドナーだったりする。なので
後はフレームがあればもう一台XTが組める…かなぁ(._.)?<ばき
ちなみにデカールとかはスティカで自作して作ってる。サイドは
自分が勝手にデザインした物だけど、純正ロゴも全てスティカの
データを作ってあるので、いつでもどんなサイズででも切り出せる
のだ。
以上脱線:-p
…で、その作業でコックとキャブレターを結んでた黒い燃料ホースを
外した時、一体何年前のか判らないその燃料ホースに亀裂が入り
まくっているのに気が付いたので、ついでにそれも新品を入れた。

元々付いていた燃料ホースには、前オーナーがタンク内が錆かけ
ていたのを不安に思ってストレーナーを付けたと、売買時に聞いて
いた。燃料コック内部にもそこにも一見して特に錆が溜まっている
ように見えなかったので、今回もそれをそのまま再利用しようとして
ふと思い立って、その古いホースを口にくわえて息を拭き込んだ。
すると…殆ど息が抜けない!なんとこのストレーナー、
ガチガチに詰まってて圧力損失発生しまくりじゃん!
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…これで謎は全て解けた。つまり入手した時点でストレーナーが
詰まり気味だったのだ。だから燃料をガンガン食う高回転巡航や
ブイブイ走る峠道でタンクからキャブへの燃料供給が追いつかず
フロート室の燃料を使い果たすとガス欠症状が出たのだ。
この原因想定が正しいかどうかは、ストレーナー無しの新しい
燃料ホースにして走ってみれば証明できる。早速走り始めた。
ズドドドドドド・・・
何だよ!全然違うじゃん!、アクセルを開ければ開けた分だけ
きっちり力が取り出せるし、回転もブンブンと上げて保持出来る。
これはまるでノーマルのSRXみたいだ<ばき
いや、明らかにSRXのノーマルよりワイルド&パワフルな感じ。
こりゃ楽しい、XT600Zってこんなに楽しく速いヤツだったのかぁ♪
ガンガン開けてもキッチリ付いてくるし、回転も上までブンブンと
上がる。そのまま高速に一区間だけ乗って、以前は出来なかった
3速で100km/H巡航とかやっても全然大丈夫!振動はSRXの比では
無い程にスゲェビリビリ!なんだけどねぇ(T_T)<ばき
…そっか、これがオマエの本来の姿だったんだな、今までずっと
この実力があのストレーナーのせいで封印されていたって事か、
知らなかった、ゴメンよXT600Z、過小評価してたよ _| ̄|○
エンジンは下はズドドドドン!という暴発的トルクでフロントが
ポンポン、上はバランサー付き単気筒っぽいブィイィーン!と
回るフィーリング。その後はもう何の意味も無くサルのように
暗くなるまでXT-Zであちこちをブイブイと走りまくっていた♪
あ~~!何て楽しいんだぁ!!(^◇^)♪
しかしこうブンブン回せるようになってしまうと片押し1potの
シングルディスクという非力なフロントブレーキがちょっと怖く
なったりもした。なにせXT600Zはデュアルパーパス車初の
ディスクブレーキ搭載、というくらい大昔のシロモノなのだ。
一応はノーマルでステンメッシュホースが奢られてるので
普通に走っている分には止まることは止まるのだが、でも
やっぱり前時代的な効き味だったのでマスターシリンダを
TZR50R用の1/2インチに上げて強化してる。そのくらいに
止めておかないと、ダートではコントロールし難いのだ。
でも、燃料をタップリ燃やせるようになった今のXT-Zを制御
するためには全然ストッピングパワーが足りてない気がする
注意しなくっちゃ。
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こうやって封印が解かれて速くなったXTは確かに楽しいけど、
実はリミッターが効いてた今までの状態でも凄く楽しかった♪
そう思うと、ご老体に激しく鞭打つような真似をする走りよりは、
今までのように80km/H以下の世界でトコトコ大人しく走る方が、
バイクにも、自分にも、そして地球や財布や免許にも優しい…
結局は安全で楽しいのかもしれないね(^^;)
と、いう事で燃料ラインに後付けのストレーナー(フィルター)を
入れてる人、たまには点検してみよう。自分のバイクが突然
元気になるかも…しれないからさ(^◇^;)<ばき
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