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2008.06.02

単車乗りでありつづけよう

正直、もう本当に死ぬんじゃないだろうか?、と何度も思った
過酷な仕事も、やっと峠を越える事が出来て俺は生き残った。

もしかしたら、ここで倒れていた方がラクだったのかもなぁ、と
後悔するような未来が、もしかしたら来るかも知れない。でも
それがいい事なのか、それとも悪い事なのかは、もう少し後で
考えることにしよう。

なにせ今の仕事の後始末を終えたら、また別の現場に飛んで
いって、また同じ事、いや今以上に過酷な仕事に取り組まねば
ならないから。

ま、先に悪いことがある、と考えていたらちっとも前に進めない
から、きっといい事だってある、それは自分で掴み取るんだ、と
思って先に進もう(^^)

そう、オレはどんな状態でも本質は旅人で、単車乗りなんだ、
と思っているから。でも最近はその自覚が過労で少し揺らいで
来ていたりもするのだが。

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と言う事で少し時間的な余裕が出来たし、過労で自信喪失気味
なので、久々に単車に乗ることにした。

実はGWに一旦帰宅した際に、こうやってDF125をアトレーに
積んで持ってきたのだ。

Dfinatrai

この通り、DFクラスならアトレーに積むのはさほど難しくない。
ただし、

 ・左リヤシートを取り外し
 ・フロントフォークをタイダウンベルトでボトムさせ
 ・ジェベル250XC用ハンドガードを取り外して
 ・ハンドルを手前に倒し
 ・後付けしたスクリーンも取り外し
 ・リヤのマッドガードを取り外す

…事が必要なのだが(^^;)<ばき

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GWからかなり時間が経っているが、乗るのは2回目だ。

なにせ忙しくて休めなかったり、体調を激しく崩して寝込んだり、
どうにか休みがあっても天気が悪すぎたり、といった具合で
乗るに乗れなかった。ま、単車は本人が乗りたい時、乗れる
時に乗れば、それでいいのだ(^^ゞ

非力なDFを駆り、テケテケと走り始めた。この所、仕事で人工
構築物の中ばっかりだったので、目指すは自然のある所、山だ。

宿のある町から、少し走ると何本か林道があった。身請けして
からまだ600kmくらいしか走ってない、総走行距離1500km弱の
DFでのダートは少々不安はあったが、まぁどうにかなるべ、と
乗り入れた。ストトトトト…

街走りでも、非力さを感じる空冷単気筒4スト125ccエンジンは、
正直な所、山を走るだけの馬力もトルクも無かった(^^;)<ばき

ダートではアクセルの操作でトルクを盛り上げ、後輪で路面を
蹴飛ばす事で姿勢を制御することに慣れていた身には体感で
DT50並みに細いトルクで、なのにTW以上にズッシリと重たい
車体をコントロールするのがモノ凄く難しい。

いや、むしろトルクは細くても車体が軽くてどうとでも操れた、
かつて愛用していたDT50の方がダートは楽しいかもな。
ま、今の相棒はこのDF125だ、辛いけどどうにか凌ごうぜ♪

ある程度山深く入り込んで、もうDFでは登れそうも無いような
細く険しい道しかない所まで来て、エンジンを止めた。

Mori1

そこには人工の音はなく、風にそよぐ枝の音、鳥の鳴く声だけ。
湿度100%の湿った空気、濃厚なる森の香り、そして緑、緑、緑。
迷彩カラーのDFが森に飲み込まれるかのような錯覚を感じた。

Mori3

…何となくだけど、「帰ってきた」気がするな(^^)

この瞬間だけは、過労死と隣り合わせの仕事漬けの日常を忘れ
単車で気ままに旅する本来の自分自身に戻ったような気がした。

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そのまま林道をブイブイと走る。非力で重く、しかもシートが
低すぎて(相対的にハンドルが高すぎて)ダートを走るのが
かなりキツイDFにも身体が慣れてきた。

でもシートはどうにかしたい。ポジションも悪いしスポンジが
柔らかすぎ&薄すぎで尻がすぐ痛くなる。新素材を入れ3~4cm
くらい肉盛りしてハイシート化してやればDFはもっと良くなる。
仕事が落ち着いたらシートチューンすることにしよう。

林道の途中に、こんな東屋も見つけた。ここは野宿するのに
丁度いいな♪、そんな事を考えては、少しニヤニヤしていた(^^;)

Adumaya

ホント些細なことなんだけど、こういう事が激しい仕事で荒んだ
ココロを少しずつリペアしてゆく気が、忘れかけていた自分自身を
思い出して、取り戻してゆくような気がする。

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山の空気と林道を腹いっぱい満喫してから、ふもとに降りてきた。
あとはのんびりと河原や田んぼを眺めながら散歩としゃれ込もう。

道を外れて川の土手をずっと下ったり、あちこち走りまくるうちに
とんでもないぬかるみにハマり、危うく前後輪スリップで転倒して
全身泥まみれの土偶になりそうになったが、ギリギリ堪えて脱出。

後で見たらタイヤがまるで黄色のカラータイヤみたいでやんの(^^;)

Dorotire

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今は生傷をこさえてしまうと管理区域に入れなくなるので転倒は
ご法度の身の上だ。なのにそれでも、こうやってリフレッシュする
事の方が自分には必要だと思う。そうしないと多分自分は壊れる。
その限界が、これ以上進んだら落ちる、という際の淵が、今回の
過労三昧で見えたような気がする。そこから少しでも遠ざかれる
ならば、多少のリスクは背負う価値がある。

田んぼの間際でDFを停めて、昔ながらの土だけで出来た畦道と
用水路を見て歩く。用水路にはザリガニが掘った穴が沢山あって
田んぼには沢山のおたまじゃくしが泳いでいた。その親だろうか、
エンジン音が途絶えて、静かになるとあちこちから鳴き声が響く。
そのままじっとしていたら、足元でトノサマカエルが跳ねた。

Tanbo

自分が子供の頃に、母方の田舎に行って見た農村の景色そのものが
そこにあった。当時都会育ちの自分には図鑑でしか見たことが
なかったその世界に熱狂し、夕方まで泥だらけになりながらそこで
過ごしたっけ、最高に楽しかったよなぁ(^^)

今思えば、自分というこの人間が出来上がった、その原体験が
多分それなんだろうと思う。日の全くあたらない、100%人工建造
物である某プラントの奥底で這いずり回るような今の生活は仮の
自分であって、やっぱり単車に乗ったり、こういう自然を嬉しく思う
自分でありたいな、とつくづく思った。

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まだ明るいうちに宿に帰ってきて、水道を借りてドロドロまみれに
なったDFの泥化粧を落とした。お疲れさま、また一緒に走ろうぜ♪

あ~楽しかったな、またどうにか時間を作って、こうやって時間を
贅沢に使ってリフレッシュしたいもんだ。今の仕事で稼ぐゼニより、
それで買えるだろうモノよりも、こういう体験やこんな時間の方が
今の自分にとっては貴重だし、何より大切だとしみじみ思う。

よし!、オレはまだ『自分が単車乗りであること』を諦めないぞ!
忙しくてもきっとまだやれる、まだまだ前へ、先へ進むぜ行くぜ!!

…ただし、その途中に過労で倒れなければ、ね<ばき

 

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コメント

 ようやくと言った所ですかw
しかしこういう時こそ気が緩むので十分ご注意を

 「やらないで後悔するよりやって後悔するほうがマシ」がお互い身上でしょうが、その「やる」事の選択での後悔するしないも御座います故・・・身を粉にするなら有意義になさいませ♪

投稿: 欺瞞はご法度@がみ | 2008.06.03 14:32

ようやく、光明が見えてきたようでなによりです。
おひさしぶりです。

バイクがとゆーか、バイクに乗って~が
きっとinoさんとは、切っても切り離せない何かなんでしょうねぇ

inoさん、がんばです!

投稿: ねこまんま書記長 | 2008.06.03 18:34

 先が見えないからこそ、不安でもあり、楽しみでもあり・・
数歩進んだその先に、何があるんでしょうかね?

投稿: 剣片喰 | 2008.06.03 19:13

いつも見ています.健康に気をつけて下さいね.
近い年齢で,共感を覚えます.
 故あって今は北海道に住んでいます.
今年の夏もツーリングに,命の洗濯に来ませんか?
今日なんか,最高のツーリング日和ですから.

投稿: ぽんちゃんラーメン | 2008.06.05 16:31

皆様、コメントありがとうございます(^^ゞ

このブログ、少なくとも4名の読者がいる事が
判明しまし<ばき!


がみさん:

そうですね、確かにそうです。でも、今はまだ自分は
「振り絞る」状況にあると思っています。とりあえず今は
過労モードになっても時間さえかければまだどうにか
元気に戻れる年齢でもありますので、本来であったなら
子育てあたりに使っていただろう、自分の残り少ない
体力を、独りで過ごす老後の資金稼ぎのために贅沢に
浪費しておこうと思います(^^;)<ばき


ねこまんま書記長さん:

今の仕事はこういった激緩を繰り返しながら、あと2年?
程続きそうです。それが終わればまた新しい波が始まるので
しょうけど。

ま、雨が降っている状態でも走らねばならない時は
カッパを着込んで走りつづけなきゃ、ですよね♪
最初は辛くても、段々その辛い中から楽しみを見つけだす、
これぞ我ら「単車乗り」の真骨頂ですです(^^)

自分にとっての「単車」とは多分生き方における触媒
みたいなモンなんだと思います。ぶっちゃけ無くても
生きていけます。でもあれば、またはその魂に火が入る
だけで、全く縁の無い人生だったなら超えられないような
高い活性化エネルギーを超えてゆける、そんなモンだと
思います。もう少し、あと少し、あの丘を越えれば、
そこにはまた新しい世界が待っている…その気持ちは
例え過労で健康や人生を食いつぶしてしまっていても
最後まで失わないでいたいです。


剣片喰さん:

きっと新しい、ワクワクするような『何か』が、
その先にはありますよ♪、もしも見つからなければ、
その先にある次の峠を越えに、また行きましょう(^^)


ぽんちゃんラーメンさん:

お久しぶりです(^^)、ご家族共々北の地に移られたのですか?

自分は今年、来年、その次ぐらい…まで、残念ながら行け
そうにありません。でもその先、いつになるかまだ判り
ませんが、きっとまた行くつもりです(^^)

KLRは北海道を蹴飛ばすにはいいバイクです、ご家族
サービスを最優先として、その次か次くらいの優先順位で
北海道を満喫してください(^◇^)

投稿: ino | 2008.06.05 22:07

お勤め大変ですね、
でもがんばって稼いでください。
日本の老後は経済力必須のようですから・・

さて、以前の北海道レポが懐かしく感じられます。
もう2,3年は行けないのは悲しいですね。
でも、また行きましょう。

スキーは5月末まで滑りに行くほどハマってしまいました。
以前inoさんがはまってたのがなんとなくわかりました。
北海道から山梨、長野、白馬、越後湯沢といろんなとこに
行ってきました。

スキー場の人は家族連れか若い学生さんから20代くらいの人が多いですね。
遅れて30代半ばの私なぞはおじさん呼ばわりされてしまいました。

でもこれってとても楽しいですね。
ふと、気づいたら私もinoさんがはまってた頃の歳になってました。

年甲斐?もなく楽しいです。イチからスポーツをこの歳で
楽しめるとは思いませんでした。

今度のシーズンは一緒に滑りに行きたいですね

投稿: ぱにあ | 2008.06.18 02:12

ぱにあさん:

コメントありがとうございます(^^ゞ

ここ2週間程は、仕事の忙しさの質が以前と違ってきていて
肉体疲労はそこそこなんですが、精神的疲労がブリブリと
増していて、遅くに仕事から帰ってくるとそのままバタン、
そして朝は緊張感で0500に勝手に目が覚める、という不健康な
生活をしています。

今週末には久々に何かしらのネタ(と愚痴?)をUP出来ると
思いますのでチェックしてみてください(^^)<ばき

------------

スキー、すっかりハマられましたね♪

自分も毛嫌いしていながらハマったクチなのでそのプロセスが
よ~~~くわかります(笑)

自分も気がつけば介護保険が天引きされる寸前まで来ました。
今までは再び家庭を持てるかも、という甘い見込みの人生
設計をしていましたが、そのタイムリミットを目前として
そろそろ本気で独りの老後生活を考えねばならなくなってます。

ま、一応そこそこの稼ぎはあるので、子育てやマイホーム
購入といったライフイベントへの備えもありましたから
それらが無くなれば、不本意ではありますがそこそこの
経済状態では生きていけそうです(^^;)

さぁ、ぱにあさんも、いいお歳です、そろそろ結婚を♪

破綻した自分が言うのもなんですが、一度は結婚してみる
方がいいですよ、いや本当に。

上手くいけば、そっちのほうが自分のような生き様より
はるかに幸せで充実した人生だと思います。

最近バツイチバイク仲間から(なんと!)再婚した、という
私信を貰い、とても嬉しいinoでした(*^^*)。

さて仕事に行きますか、昼飯の焼きイモも焼きあがったし(実話)

投稿: ino | 2008.06.20 06:37

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