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2009.10.22

父子家庭支援ニュースに思うこと

事故で怪我して寝込んだままなので、ヒマになりTVをつけた。
その時間はニュースばっかりだから、意味不明な連中を見なくて済む。

…で、とある番組で、

「母子家庭だけでなく父子家庭も支援を!」

と、いう特集が行われていた。どうも今の世は、母子家庭は
不当に優遇されているが、父子家庭はその厚遇と比較すると、
いわれなき差別をされ続けているようだ。

母子家庭と父子家庭という性差だけで、または片親の収入の
差だけで、同じ人間なのに、同じような境遇なのに差別される。
これは人権上おかしな話で、救うなら両方だし、片方は救わず
自助努力を促すなら、片方だけにそれを強制せず、両方に
強いるべきだろう。

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このBlogでは何度も言ってるが、収入が多かろうと少なかろうと
それだけのパラメータで人間を差別するのはやめるべきだと思う。

収入の差は人間の差じゃない、だからいくら収入を得て
いようがいまいが、同じ人間である以上、同じ権利を有する人と
して扱うべきだし、あらゆる一切の差別をするべきじゃない。

だけど、ここ最近の風潮は、高額の所得者がまるでズルをした
人間であるかのように非難と中傷の対象となっている気がする。

お前らばかり収入を得てズルい!(&本来そのカネはオレのモノ
なのに!)という、醜い嫉妬や理不尽な発想が原動力になって
いるような気がしてならないが、それは自分の気のせいか?

もし何らかの理由で高額所得者が差別されるのなら、それは
「どうかお願いします、遠慮して頂けませんか?」として頭を下げ
その当然の権利を100%の善意で放棄してもらうべき話であり、
もしもそれを拒絶されたとても一切非難される筋合いではないし、
それを誰かが一方的に高圧的に

 「高額所得者のくせに支給を受けるなんてズウズウシィ!」

と、厚顔無恥に声高に言うべき事じゃない。今思えば、定額
給付金騒動の時のアソーさんはそれが判ってなかった。

…でも、今の日本はそういう人間ばかりのような気がする。

------------

そんな理由で、個人的には民主党の母子加算復活に反対。

というより、生活保護というシステムを根本から見直して、
生活保護をしたほうが働くよりトクだし、子どもがいたほうが
より現金が得られる、という狂った今のシステムを直さねば。

もし百歩譲って母子加算を復活させるのなら、それは現金で
親に支払ってはならない。公的な教育費とか給食費とか、
そういういう現物支給で行うか、親ではなく子どもに支払い、
その管理は国なり学校なりがするようにしないと駄目だ。

生活保護っていうのは最低限の生活を営む最小限の支給の
はずなんだが、それがカットされた人々は以前驚くべきこんな
事をはばからず口にしていたから。

 「今まで数回だった外食が月一回に減った」
 「ムスメに旅行させてあげられずかわいそう」

こら!自分が子供の頃は、年に一回くらいしか外食なんて
出来なかったんだぞ!

しかも生活保護費で旅行って一体なんだよ?、そんな無駄金を
俺らの血税、つまり国費を使うな。民主党よ、これこそが
本当の税金のムダ使いじゃないか!カットだ、カット!

----以下脱線

そういや生活保護システムって、不思議なくらいに

 「これが当然の権利なのに不当に侵害された!」
 (しかも理不尽な要求である場合に発せられる)

という声は、恐ろしいくらいに声高に聞こえてきても、それを
してくれてどうもありがとう!、という、『顔が見える声』って
ほとんど聞こえてこないんだけど、それは何故なんだろう?

もしそういう人がこの世に存在してるのなら、一度くらいは
そういう声を見聞きするチャンスがあってもいいと思うんだけど、
どうしてその声が聞こえてこないんだろうね。これが本当の救済
システムならば不平不満のウス汚い声なんかよりそっちの方が
ずっとずっと多いはずだし、国民としてはそれを聴く方がセーフティ
ネットとして機能してる、万が一の場合は安心、と思えるのにね。

----ここまで脱線

おっと、話がアサッテの方向に行きかけた。父子家庭の話に戻ろう。

子供を抱えて介護業界で頑張る、自分よりずっと若いお父さん達が
画面の中で頑張って生きていた。朝早くに起きて、子供の弁当を作り、
子供を送り出してから働き、くたびれて帰ると子供が待っている。
食材はスーパーで安いものを選んで、日々の生活を工夫していた。

コレを見て、自分は

「何て辛そうで、大変そうなんだ!、彼らを公費で助けなくては!」

…とは、彼らには悪いが、ちっとも思わなかったな(^^;)<ばき

むしろ逆で、自分がどれだけ望んでも得られなかった家族との
生活を送っていられる彼らが、楽しそうで心底うらやましかった。
もし可能であるならば、本気で替わって欲しいくらいだ(^^;)<ばき

そういや以前も小遣い制のサラリーマンに同じ感情を抱いた
事があるっけ。我ながらつくづく諦めが悪いんだな(苦笑)

もう自分は40歳、あと数ヶ月で41歳だ。もはや子供を持つ事など
出来ないし、だから相方を得て(法的に)結婚する事も、この先の
人生にはまず無いだろう。つまり今から死ぬまでの間は今のように
ずっと独りで生きるって事だ。

しかも最終的には多分どこかの団地の一室で腐乱死体か干からびた
即身仏…。そこに至るまでの過程はまだわからないが、そういった
最期の姿は、当たらずとも遠からずって所だろう。

それに比べ成長する子供らと一緒に、それが今は辛苦であろうと
将来は楽しい思い出話として語れる記憶を刻み、共感しながら
暮らしている彼らは、男として、いや人として何倍も、何十倍も、
何千倍も、何万倍も自分なんかより幸せだよ(^◇^)♪

そう考えたら、彼らよりよっぽど不幸で、弱者である自分を政府に
先に救済して貰わないと!、だな。さぁ政府よ、とっとと救っ<ばき

それともこんな自分の結果を「自己責任!自分の尻は自分で拭け」
って言うかい?だとしたら父子家庭の彼らや、世の貧しい母子家庭の
面々の結果だって、本来は国が救うべきでない、自己責任だろう?
だから彼らにも自分で自身の尻を拭け!って言うかい?

------------

…つまり、要は「どこからどうやって物事を見るか」、って事なんよ。
同じモノも観方によっては幸せにも見えるし、不幸にも見えるのだ。
言い換えれば「絶対幸福」や、「絶対不幸」は厳密には存在しない。

でも今の政府や、多くの国民の視点は、

 『人はカネさえあれば(与えれば)幸せ(になる)に違いない』

という、恐ろしいくらいに単純な思想しかないように、自分は見える。
でもカネが多く無くとも幸せになる方法は今の世の中に沢山ある。
TVで紹介されていたような父子家庭の面々にはそんなカネだけの
価値観の無限ループから抜け出して幸せになれるトリガーである
子どもがいる。そこが決定的に違うのだ。

自分は独りでもビンボー暮らしをする事で「カネ無限ループ」の
欺瞞を見抜いて抜け出す事が出来た。でもそしたら自分には
先が無い事にも気付いてしまった_| ̄|○

そう考えると父子家庭の彼らは本当にうらやましいぞ(^^ゞ
頑張れ!、そして自分に出来なかった人生をエンジョイしてくれ!
オレには何をする事も出来はしないが、応援だけはしてるぜぃ。


---- 以下激しく蛇足 ----

以前自分は某所にこんな事を書いた。結婚するはるか前だったな。

もう8~9年くらい前かな?Blogを始める前の自分のHPを見たことが
ある人は憶えてるかもしれないが、そんな人は多分いない(^^;)<ばき

これが何を言わんとしているかは、色々なバイクを乗り継いできた
単車乗りしか理解できないだろうけど、あえて再掲してみる。

    ----引用ここから----

・シングル(単気筒エンジンを積んだモノ)

 それはシンプルで奥が深く、キビキビと加速し歯切れがいい。
 その乗り味は常に身軽で低い回転数で豊かなトルクを稼ぎやすい。
 でも初めは鼓動と思っていても回して行くと振動となり快適とは言い難い。
 それに高出力を稼ごうとしたりするとかなり無理がでてくる。
 でも高価なモノによってはかなりのところまで行く。


・ツイン(二気筒エンジンを積んだモノ)

 それはさまざまな形があってそれぞれが個性的であり面白い。
 シングルほどではないがそこそこ身軽で
 シングルよりも高次元な出力とトルクが得やすい。
 オールマイティーな特性を持ち低速でも高速でもそれなりに走る。
 中にはいろいろな装置がゴテゴテとついた高価な高性能なものや、
 ごくシンプルで低燃費で寿命が長いものもある。
 あらゆるジャンルがここにはある。


・マルチ(三気筒以上のエンジンを積んだモノ)

 初めのうちはトルクが細くて加速力が不足しがちだが
 ひとたび回り始めればシングルやツインを凌駕する性能を発揮する。
 それでいてスムーズで限界まで安定している。
 ただし重くて大きいから単気筒のようなヒラヒラした身軽さも
 二気筒のような多面性や自由度も無い。
 でも4つのピストンが調和して奏でる排気音と
 最終的に発生する馬力は他の形式を遥かに凌ぐ。

- - - -

 気筒数は人の数、回転数は時間、
 トルクは収入、馬力は幸せの尺度、
 取り回しはそのまま生活の身軽さ、
 車体価格やデバイスの有無は生活のグレード
 ・・・そう考えるとまんま何かを(何だろうね)
 語っているような、そんな気がしませんか?

----引用ここまで----

この例えで言うと、この文章を書いてから今に至るまでの自分は

 ・シングルエンジンで我が道を突っ走っていたが
 ・青天の霹靂でツイン化に成功。
 ・その後ツインエンジンとして頑張ってみたけど
 ・マルチ化することはなく<ばき
 ・それぞれが同調出来ず繋いだクランクが折れてブローしちゃったので
 ・心機一転、シングルエンジンでまたやり直し、
 ・それをチューンした結果シングルとしてそれなりのトルクを叩き出したが
 ・その割には馬力が思ったより稼げず、回転もこれ以上は頭打ちで、
 ・逆にかなり無茶な圧縮比でトルクを稼いで頑張り過ぎたせいで
 ・あちこちヘタって耐久性が劣って、ブロー寸前

…と言ったところか?、我ながらかなり当たってるじゃん(-_-;)<ばき
本当なら、4気筒とか6気筒が、良かったんだけどね<べき

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コメント

はじめまして、いつも見ているけど初します。僕はアナタのバイクの日記や趣味の日記は好きです。でも、この日記は偏りすぎていると思います。まぁアナタのブログだから好きに書いて良いけどね。アタマの良い主さんなら理解してくれると期待して一応偏っている所を書くと、40才前半で結婚を諦めていること(全然遅くない世の中もっと遅くに結婚して幸せになっている人は沢山いる、主さんのは自分の決めつけで本来手に入れられる主さんが望む幸せを捨てているだけ)。頑張っているけど収入無い人の痛みを知らないこと。収入無い人は自分だけでなく、家族(子供)にも惨めな思いをさせ、辛い思いをする。主さんは人の痛みに鈍感なのでは?そこが他人(愛していても元は他人)と共同生活をする結婚生活に向かないのでは?と考えます。時間が無いので乱文で申し訳ありませんが、アタマの良い主さんなら真意を理解してくれると期待して書きました主さんのこれからの人生がより良くなることを願います。お身体大事にして下さい

投稿: にゃむ | 2009.10.23 13:26

にゃむさん:

コメント&当方への叱咤激励ありがとうございます(^^)

確かに、ここは自分の脳内ワールドなので、自分が書きたいように
書いてます。今回のは明確に私的に偏った内容で書いていることは
見ての通りなので、それが気に食わないのならすみません。また
自分自身に関することでしたら、いくらでも罵って頂いてOKです。

同じような条件の他人はどうかわかりませんが、今の自分自身や
自分自身の持つポテンシャルは残念ながら自分が一番良く判って
いますし、どうやらにゃむさんも元カミさんと同じように

>そこが他人(愛していても元は他人)と共同生活をする
>結婚生活に向かないのでは?

と、自分の人間としての本質を見抜かれておられるようですし(^^;)

------------

でも、その上で、いくつか反論させてください。


>頑張っているけど収入無い人の痛みを知らないこと。
>収入無い人は自分だけでなく、家族(子供)にも惨めな思いをさせ、
>辛い思いをする。

質問なのですが、にゃむさんはこれが一体どういう事なのか、
具体的なこの痛みって、どういうものなのか、自分以上に
詳しく知っていらっしゃいますか(^^)?

自分は全ては知っていませんが、一つの実例は知っています。
…だって自分自身がその子供でしたからね(^^;)

生活保護こそ受けてませんでしたが、毎日の生活はカツカツで
孔だらけの靴を履き、薄汚れたつぎはぎだらけのズボンと、
他人の名前が油性マジックで書き込まれた服を着てパンの
耳を齧る貧乏生活は、裕福な傍目からみたら、ミジメで
恥ずかしい様に見えたんだろうな、と想像出来ます。

…でも、そこにはそれだけしか無いわけじゃないんですよ。
こればっかりは自分の文章力では表現することが出来ません。
その当事者になってみないと判ってもらえないと思います。

そんな中にも楽しい事はあるし、幸せを感じる事も当事者の
頑張りで出来るんですよ。少なくとも自分はそれをやって
頑張って大人になりましたよ。

そんな自分はミジメでみっともない人間でしょうか?
それを無理矢理強いた親は人非人で、その時にカネさえ
支給すればもっと幸せになれたはずなのに!、と思われますか?

でもね、今になって思うのは、そういう生き方が出来て
良かったな、と思うし、それがとても良い思い出と人生
経験になってるんです(^^)

人は満たされていないと、それをどうにかして改善しようと
頑張るもんです。直射日光が当たって暑いから、色々考えて
日よけをするように。にゃむさんには認めてもらえないようですが、
こんな自分でも、そうやってそれなりに頑張ったんですよ(^◇^)。

だからこそ、カネさえ支給すれば全てが解決、という今の風潮を
自分は憂いているのであって、カネが無い事は「絶対不幸」じゃ
ないよ、と、その経験者の立場からここで言ってるつもりです。

その上で、金の無い暮らしがどういう事か、判っているから
それを踏まえ、そこで生活していても幸せを感じられる父子
家庭の彼らがとてもうらやましい、と言ってるのです(^^)

ちなみにカネの無い(または苦労する)親の苦悩も少しだけ
判りますよ。残念ながら自分はその親という立場に立つ事は
出来ませんでしたが、それを身近で見て、そんな親に感謝
しながら育ちましたから。

----

逆に、今の自分の立場のほうがいい、幸せじゃないか!、と
言う人も、世の中にはいると思います。その人からみれば
オマエは満たされている!、なのに何を不平不満を言ってる!
…とね。

これって、父子家庭で頑張ってるお父さんをうらやましい、と
言う自分と、視点が違うだけで実は同じ事なんですよ(^◇^)

ネズミ捕りの外の飢えたネズミは、中にいるネズミはエサを食えて
いいなぁ、と思う。ネズミ捕りの中にいるネズミは外のネズミを
見て、自由でいいなぁ、と思う。…「絶対不幸」も「絶対幸福」も
存在しない、と言うのは、つまりそういう事です。

------------

ちなみに自分は父子家庭母子家庭に援助なんてするな!
なんて言ってませんよ。今回のネタの主張は自分の自虐
ネタは省略してそれ以外を要約すると、

 1)母子家庭も父子家庭も援助するなら両方に平等に!、
  それをしないのだったら差別だからいっそするな!と
  言っているのと、

 2)同じ人間なんだから収入の大小で人権を差別するな!と
  言ってるのと(収入の少ない人を今以上にもっと苦労
  させろ、とは一言も言ってません、収入の多い人も同じ
  権利を有しているのだ、と言ってます)

 3)問題のある母子加算はそのまま復活するのは反対!
  やるなら現金ではなく現物支給で行え!、と言って
  いるのと、

 4)公費である生活保護を生活に使わず贅沢や無駄には
  使わせるな!、と自分の貧乏生活の実体験を元に
  言ってるのと、

 5)救済されて助かっている人が多いはずの生活保護に
  感謝する声が聞こえてこないのは何故なんだろう?
  と疑問に思ってるのと(育英会とか足長基金とかは
  そういう声が良く聞こえるんですが…)

 6)子供と暮らすお父さんは、自分の子供と生活出来て
  楽しそうでうらやましい、と言ってるのと、

 7)幸せとは観方しだいで変わるもの、だから一方の
  視点でのみ判断しちゃ駄目なんだよ、と言ってる

…だけなんですが、この要約を見て、どのあたりが
「オマエは他人の痛みが共感出来ない奴だ!」と
思うのか、具体的な箇所を引用して参考までに
教えて頂けませんか?

今、自分は怪我をして脂汗を流しながら寝込んでます。
こうやって自身が経験したり、負った事のある痛みなら
自分は理解出来るし、それなりに共感できますよ(^^)
 

投稿: ino | 2009.10.23 15:44

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