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2011年11月

2011.11.17

毛は必要な所に生える(その3)

かつての大気中核実験のような愚かしい中年男各体毛脱毛実験
記録である(その2)に続いて、今度は未臨界核実験のような、
思考だけで到達した、どうでもいい蛇足をまとめる(^^;)

前回は身体的に痛い話だったけど、今度は心理的に痛い話
なので中年独身男の諸君、くれぐれもご用心あれ<ばき

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前回の身を挺した実験の結果、どうやらあちこちの体毛は色々な
理由で必要だから生えているらしいことが(なんとなく)判った。

で、その仮説を生んだ結果、新たに生じた疑念は

 「じゃあなんで、中年男の頭はどんどん薄くなって行くのさ?」

もしも自分の仮説が正しければ、それは人類という動物にとって
必要だからそういう仕組みになっている、という事になる。

その仮説に基づいて、その理由を勝手に考えてみる事にした。

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ごく一部を除けば、ハゲるということは世代や性別を超越した
全ての人間から無条件の笑いと侮蔑の対象になる事を意味する。

だから人はハゲたくないと思うし、ハゲかけると必死になるし、
ハゲたらそれを直そうとしたり隠そうとする。まぁ自分のように
開き直って恥部となるそこを晒しまくる人間もいることはいるし、
ハゲていても面白くなくて、逆に尊敬の対象となる、という人も
世の中にはいるだろうが、少なからず全体は、どちらかと言えば
嫌う傾向にあることは、誰も否定しないだろう。

いったいそれは何故なのか?

自分はこれを体毛が必要な所に生えるのと同じように人類の
DNAに刻まれた,いわば人の本能のような物だと思う。それを
いまさらどうこう言っても仕方がない。問題はなぜにそんな
情報がDNAに刻まれているのか、という事だ。

それについて、自分は何となくだが、こう考えてみた。

「ムダ毛が無駄でないようにハゲる事が必然にして必要だから」

では、なぜそうなのか?、誤解を恐れずに今からあえて書くが、
これはあくまでも一個人の勝手な観点であって、一般常識でも
なければ人間文化学的な話しではないので、そこを落ち着いて
冷静に客観的に見てほしい。

あなたがそうだ、と言ってるのではなく、inoという人間が
この話に該当し、その該当する本人自らが、そう思ってる。

当然、コレが正しい、とは言わないし、この意見に誰もが従え!
という事ではないので腹を立てたり、お前の考えを改めさせて
やる、とかいう事はご遠慮願いたいので、そこんとこヨロシク。

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男の一生を木に例えれば、若芽から若木、太い幹と青々とした葉、
落葉と乾いた虫食いの幹、そして枯木となるように、止めようが
なく、人は老化してゆく。

女の一生を花に例えれば、若芽から可憐な蕾、咲きたての新鮮な花、
そして徐々に時間がたつにつれて、しおれて、枯れた花、と変化
するように、やはり避けようがなく、人は老化してゆく。

この「エントロピー増大の法則」には命あるもの、誰一人たりとも
逆らうことが出来ない。つまり人は、人に限らずくあらゆる生物は、
みな経年によって衰えてゆき、老いてゆく。老いる過程において
変化する外観や内観には、その人のそれまでの人生や生き様が
刻まれるので一概に「悪い方向にだけ劣化する」とは言えないが、
(肉体と違い精神面は努力によりいつまでも成長し続けられる)

それはとりあえず脇に置いて、今は見た目だけで話しを進める。

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加齢と共にハゲるという事はつまり、この経年劣化の象徴にして、
外観を一瞥しただけで瞬時に区別が付くもののひとつと言える。

つまり、「ハゲる」とは、(というよりも老化現象の全ては)
そうでない人と比べたらもう若くない(転じて魅力が薄い)
ので選ばない方がいいや、という生物の本能に直接訴えて、
究極は若い男女が若い男女同士と結ばれて、種を
残すための生物としての安全装置の一つ
なんじゃないか

…と自分は思うのだ。

そう考えると、無条件で笑いと侮蔑により差別と区別の対象と
なる事や、老化により枯れて行く外観の理由がなんとなく理解
しやすい。

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事実として、若者の方が中年よりもどこを取っても生き生きとして
見えるし、活力があるように感じるし。それに対して生きるのに
すっかりくたびれたオッサンが、下っ腹を出っ張らせて、ハゲて
脂ぎっておまけに加齢臭を漂わせはじめたら、若い女性はそれを
生理的に拒絶するようになる、または男は若い女を本能として
求める、という生理現象も、これはつまり若い種が誤って老いた
種とカップルとならないようにするための生態防御反応、つまり
「種をよりよい状態で保つための安全装置」って事になる。

そう考えると、老化は男女とも目に付きやすい場所に出てくるし
生物としての活力である基礎体力、基礎代謝にも露わに劣化し
区別しやすく出来ているような気もする。

だからこそ、生物としては自分が魅了ある種であり続けるために
老化を食い止めたいと願い、または老化を隠したりするのでは
ないか、と思う。

いや年齢や見た目は関係ない、そんな事よりその人の人間性が…
と、言ってみても、結局人は各々の好みもあるが、見た目「も」
重要視するからこの仮説、意外と当たっているんじゃないかな?

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ただ、人間は種を残す本能のみで生きる他の生き物とは少し違い、
そこに理性と社会性を有する稀有な動物でもある。

だから本来の本能には従わず、若い男と中高年の女とか、若い女と
老人といっても間違いじゃない世代の男が、幸せな人生を歩む事も
ありえるし、決して珍しくはない。

ハゲていても、皺が多くても、それでもいい、という人が居ても
それは個人の自由で、幸せには定められた雛形は無いのだから、
その人らが幸せであれば、そこに口を挟む資格がある人はいない。

生殖能力や性的魅力、外観上の良さは、PCで言えばハードウェア。
そこに宿る人間性や、能力、その人の生き様や生き方といった
ソフトウェア次第では、最新鋭ハードウェアをしのぐ魅力を持つ
事も決して不可能じゃないのが、人間が人間たる面白い所だから。

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ただ、最近の風潮で見られる、若い女性が、収入のがそれほど多く
ない同年代の若い男ではなく、生物としては成熟し、収入がある
程度高い中年以上の男とくっつくのは、そういった中年男世代の
自分から見ても、どうも「気持ちが悪い」という感情がある。

いやいや、そういう男に対するヒガミじゃないよ、だって自分は
今更そういう生き方を求めたり望んだりしていないから羨ましい
とは思わないし、万が一そういう要求を突きつけられても一応
それなりに答えられる状態なんでね。ルックスはアウトだが…

では、何故そう思うのか?

例えば、もしも収入が同じならより長く働いて生きる可能性の
ある若い方に行くのが種としての本能だろう。その本能を無理に
押さえ込んで、ゼニカネや我侭が通るから、という観点で優劣を
付けるのは、そこに確かな愛があるとしても、そこにはそれを
超えたソロバン珠を弾く耳障りな打音がガチカチと響いてくる、
そんな気がするから。

いいかい?若い女性はね、自分みたいな世代のオッサンなんて
相手にしない方がいいんだよ。若いモンは若い相手と一緒になり
体力があるうちに貧乏や苦労をしながら人生を長く共に生きた
方がいいと思うぞ。

それにオッサン世代の財布を最初っからアテにして暮らしても、
どうせしばらくしたら定年になって、収入は減るし、スタートが
羽振りが良かった分だけ、かえって後で苦しくなる。しかもその
頃には、すっかり老人となった連れ合いを見て幻滅しないかい?

独身オッサン&オバサン世代は、本能としては若い連れ合いを
求めたくなるんだろうけど、理性を持って、そうやって奮闘して
生きる若い世代を見守りつつ、これから迫りくる孤独な老後を
自分の力で生きてゆく方策を考えなきゃいかんと思うんだよね。

若者の輝かしい魅力にヤラれていいように弄ばれて、ガムテで
ムダ毛を毟るように若い連れ合いに毟るだけ毟られて、年金の
支給前に突然搾りカスのように捨てられる60代…悲しいじゃん。

だから頑張って独りで自力で生きななきゃ、少なくともオレは
ハゲながらそうやって生きて行くよ。道はそれしかないからさ。

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ちゅーことで、ヒゲを抜く話から始まった、一連の今回の話は
アサッテの方向にゴロゴロ転がりながらここで完結。

最終結論をまとめるとこうなる。


 0)ヒゲは永久プチプチ。抜いていりゃ暇つぶしにはなる。


 1)体毛はその人が(意思ではなく生物として)必要な所に
  必要とする量が生えている(らしい)。無理に抜くと
  スゲー痛いし、サラっとせず不快だし、すぐ生えてくる。


 2)それと同様に生えていた毛が経年で減ったりするのも
  その人の意思ではなく生物として繁栄するために必要な
  サインである(のかもね)


 3)毛が抜けたり、老化して衰えるのはDNAに記された必然。
  そうやって衰えてゆく事で、魅力ある若い者は魅力ある
  若い者とカップリングしやすくなる(んじゃないかな?)


 4)だから若者は若者同士でうまくやって幸せになれ(^◇^ゞ
  中年は中年同士…ではなく、一人でどうにかする(-_-;)
  

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2011.11.07

毛は必要な所に生える(その2)

前回、思い立ってヒゲを精密ピンセットで全部抜いた所まで書いたが、
その続編。ここから少し、痛い話になってるのでご用心<ばき!

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ヒゲをきれいさっぱり抜いた後に思ったのは、何で顔面(の下側)に
こんなに活きの良い毛が、バンバン生えてくるんだろう?、という
単純な疑問だった。

その理由はよくわからないが、生物として進化の過程にある人類に
今も必要であるか、過去に必要であったがために、今もそういう
遺伝子がDNAに刻み込まれ、その情報を元に、自分の身体がそこに
毛を生やしていることは間違いない。

でも無駄だよなぁ、どうせなら邪魔にならない頭のてっぺんにまとめて
生えてくれたら、ちょうどいいのに(T◇T)

でも、自分のDNAには頭を薄くし、ヒゲを濃くする遺伝子が入ってる。
きっとそれは、何か意味があるはずなんだ。それは何だろうか?

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…そういや、世の中には「ムダ毛」という概念がある。

それは世のたくさんの女性と、一部の男性を悩ましている、本人が
望まない所に、望まない長さと太さと色の濃さで生えてくる毛の事だ。

そういう体毛類も、ヒゲと同じように生えてこなくても困らないのに
その意思に反して生えてくる。それには意味が本当に意味は無いのか?

そう思って、ふと考えた。そういや自分は生まれて四十数年、ムダ毛
処理とやらをした事がない。だから、その毛が本当にムダなのかどうか
実は判ってないんじゃないのか?、と(^^;)

通常の生活をしてる分には、そんな事は考えない。

でも、津波被災地の仮設の宿で、特に何をするでもなく、ただ寝て
過ごすだけの休日の最中に、ついつい、そんな事を考えてしまった。

なので、大胆にもこう考えた。

 ino:「じゃあ、ちょっと試してみるか」

仮に身体の半分側の体毛が急激に減ったところで、寮生活の共同
風呂の中でそれに気付く奴もいないだろうし(^^;;)

…で、人様に常にさらす顔面とかは除いて、それ以外の○毛という毛を
ある程度まとめて、一気に抜いてみる事にした(自爆)

今は某業務に勤しむ身とはいえ、元は研究開発が仕事だったので、
実験して検証する、というのは根っから染み付いた生き方そのもの、
人様に迷惑をかけない範囲なら、何でもやってみて体感してみるのだ。

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とりあえず最初に、ヒゲ同様にピンセットで一本ずつ抜いてみた。

具体的にどこの、とは言わないが、比較的太い黒いのは、それでいける。
それに対し、細くて薄い毛は、毛根が硬く丸いのでこれがまた痛いの
なんの!、太い方が痛いのかと思ってたら、逆だった(T◇T)アタタ!

腕とか脚とかの広い面積の場所は、一本ずつ抜いてるとキリが無いので
思い切ってコレを使ってみた。

Tepu

これをベッタリ貼り付けて、一気に剥がす! いてぇ!いててて!!
でもぜんぜん抜けてこない。ただ痛いだけ。効率悪いなぁ、

で、少し改良して、毛をテープで両面ではさむようにして、それを
一気に引っ張って、面で「毟って」みることに。

Tape2

…ああ、痛いんだろうな、でも覚悟を決めて!、一気に!!それっ!!!

 「ベリっ!」 → 「ぎゃ~~!、いててて!!」 (T◇T)あぅ!


細い毛も、束で抜けると点ではなく面でダメージがある _| ̄|○
でも、この方法だと、テープで挟んだ毛はほぼ確実に毟り取れる。

こうなると、あとはピンセットでみみっちく抜くのは苦痛が長引くだけ。
だから○毛や△毛や□毛、みんな強力テープで挟んで、引っこ抜いた。

その日は平日で、自分しか休みの人間がいなかったけど、もし隣室の
人がいたら、テープを引っぺがす「べりっ!」と言う音と、その後の
「ぐっ!」、「いっ!!」、とかいう自分の呻き声が部屋から漏れて
いたに違いない。

なお念のため言い訳をするが、自分は変態でもなければマゾでもない。
純粋に、探究心から自身を実験台にしてるだけなので誤解無きよう。

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…予定していた面積の「処理」が終わり、あちこちヒリヒリ、毛穴は
赤くなる状態で、その日の苦行を終えた。我ながら、何でこんな事を
やってるんだろう?バカじゃないのか?

でもその状態が治まったら、アラ!キレイ!お肌がツルツル♪<ばき
なるほど、ムダ毛とやらが無くなると、こんなに皮膚感覚がスベスベに
なるんだ。ちょっとびっくりした。

そして、世の女性はこんなに辛い事を日々やってるのか、って事に
心底驚いた。カミソリで剃るのならこんなに痛くはないのだろうけど、
電気脱毛器なる電動拷問マシーンのような美容家電製品もあるくらい
だから、この痛みに耐えて、美しさを求める世の女性は、ある意味で
厳しい冬山に命をかけて登り、その季節にしか見られない絶景をその
頂から眺める登山家の心理にも似た、決意と覚悟と実行力が伴ってる、
という事だ。

 女性の皆様、すごいっす。自分はとても耐えられません m(_ _)m

いくらその皮膚がスベスベでも、あんなに痛い思いを長時間してまで
この状態を保つのは、もうご勘弁願いたい。左半身のあちこちの濃い
所、薄い所、あちこちを数センチ角から10cm角程の面積でガンガン
毟ってみて、これは拷問になりうる!、と思ったもの。

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で、しばらく左半身の一部だけに毛が無い状態で日常生活してみた。

すると思わぬ事が発覚!。何処とは言わないが汗をかきやすい所や、
湿度がこもりやすい場所、広い面積で服と接する場所で、毛を失った
部位が、今まで感じた事がないようなベタベタ観がしたり、皮膚と
皮膚が密着して、そこに水分があるような感じがして、実に気持ちが
悪いのだ。

ここでやっと、何で人間のあちこちにある程度の体毛が生えているか
その意味の一つが判ったような気がした。

それはつまり、押入れに敷き詰める桐のスノコのような、
皮膚からの発汗による水分をスムーズに蒸散させるための
隙間空間の確保だ
、(たぶん)間違いない。

それ以外にも何か意味があるんだろうけど、結局それ以外を実感する
前に、ヒゲも、○毛類も、少しずつ伸びてきて生えてしまったので、
後はわからず仕舞いだった。

なんだ、意外に早くリカバーするのね。ムダだムダだ!、と言って
いるけど、やっぱり必要だから毛は生えているんじゃん(^^)<ばき

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…ん?、待てよ、じゃあなぜ自分の頭のてっぺんは毛が薄くなって
勝手に抜けてゆくんだろう?、他の体毛は抜いても数週間でちゃんと
復活したけど、それが「必要だから」、だとすると、頭の毛が薄く
なるのも、何かちゃんとした意味があるって事なんじゃないのか?


そんな事を考えながら、話は(その3)へ続くのだった(^^;;)<ばき

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