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2012.04.14

たまには非力なツーリング

前回DF125を取り上げたので、思い出したようにDFネタを。

ガソリン高騰の昨今、本当は高回転型セッティングの4st
125ccエンジンを静かに回し、クラウザーK2ソフトトップ
フル活用して主に近所へのアシやお買い物専用Special
として使っていたDF125E

入手してからもう4年以上たつのに走行距離はまだこの程度。

Dfmeter

本来ならナラシが終わって、さぁこれからガンガン使うぞ!、
という状態のまま、12年も経っちまったという状態_| ̄|○

低めに見積もって燃費が30km/Lで走ると仮定すると約80Lの
ガソリンを消費したことになる。コイツは燃料タンクが13Lだから
仮に10L減ったらガソリン給油、と仮定すると、今までにたった
8回しかガソリンを入れていないということになる。

タイヤは新車装着のモノがまだ付いたままだから、全然
減ってないけど(カラーラインがまだ消えずに残ってる)
街乗りでトコトコ走るだけで、コーナーをガンガン走るような
事は無いから不自由や不安全を感じる事は殆ど無いけれど
一回り(12年)以上前のモノだから交換した方が安全かもな。

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でもDFは元々農業用バイクが転じて長距離長期間用の
原付二種としては稀有なツーリングマシン…のはずだ。

このままご近所の買い物で寿命を終えさせるのはあまりに
可哀想なので、今回コイツでツーリングに行くことにした。

その前にはちゃんと一通りのメンテナンスをしてからね。

Dfstand

こうやってレーシングスタンドに乗せると、ビックリする
くらい尻が高く持ち上がる。このスタンド、HighとLowが
選択出来るので、当然Lowの状態なんだけどな。

つまりDFは地上最低高がすごく低いバイク、という事。
off車みたいな格好をしてるけど、off車というには足が
かなり短い。だから足付きもいい。…と言うより身長が
174cm、体重が70kgの自分ではシート高が低すぎて
困るくらい両足ベッタリ&膝が曲がる(^^;)

ノーマルのDR-Z400SMに跨るとギリギリ両足の踵が
付くから、DFは5cmくらいハイシート化した方が快適に
使えるようになると思う。コイツをこれから長く使うには
そういうモディファイも必要だと思う。

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さて、洗車も終わったし、そろそろ行くか。

Dfstart

原付二種だから、高速には乗れないので下道オンリーで、
日帰りだけど、これは立派な旅、気合を入れて走り出した。

愛機TWで旅する時のように、単気筒エンジンの鼓動を
心地よい回転数として巡航しようとすると時速は40km/Hを
割ってしまうので一般道でそれは出来ない。

なので、60km/Hで巡航しても、鼓動を感じる領域を越して
微振動が発生するくらい、ある程度回して走ることになる。
6速でゆるゆると巡航していて、そこから加速しようとすると
2速くらい一気にシフトダウンしてやらないと実用的な加速は
得られない。

でも、一般道を走る上では困らないし、他車に遅すぎて
迷惑をかけるようなことも無く、普通に流して走れる。
つまりこのバイクに実用上の問題は何も無いという事だ。
強いてあげれば、TWのドラムブレーキよりも止まらない
Fディスクブレーキは何でこんなに止まらない仕様なのか
不思議。ほぼ同じ部品を使ってるSXは普通に止まるのに。

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途中何回か休みつつ数時間かかって半島の先っぽにある
島までやって来た。

Dftu01

この橋、渡ろうとしたら…料金所?。有料でやんの(^^;)

狭い島の中を軽く一周して、駐車場にバイクを止めて
某有名詩人の記念碑を眺めたりしたあとにせっかく
金を払ってさっき渡った橋をまた戻る。

なんとなくヨーロッパ的な高台の農地をゆっくり走ると
前方に小さい風車が見えた。竜飛とか御前崎とか
六ヶ所とかのと比べてしまうと、まるでミニミニ風力。

バイクに例えならちょうど原付二種って所だな<ばき

Dftu02

そのあたりの農地ではキャベツや大根がすくすくと
育っていた。バイクを止めてそういう風景を眺める。
上手く言えないんだけど、そうしているだけで色々な
活力を貰っているような気になる。

Dftu04

この気持ちが味わえばたったこれだけで「旅」は成功。
日常からバイクという乗り物に乗って非日常感を得る、
それがツーリングの原理原則なんでね(^◇^)♪

農地の間の細い急な下り坂を下って海岸まで出てみた。
DFの、シャーペンの芯のように細いトルクでは単なる
ダートでも辛いけどフカフカの砂地はそれに輪をかけて
強烈に辛かった(苦笑)

Dftu03

アリジコクにハマッたアリの気分をしみじみ味わったよ。
ワイドタイヤのTWだったら、笑いながら遊べるんだが。

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日帰りツーリングとして味わえる世界を一通り満喫して
帰路に着いた。ここまででも結構な距離を走ったので
薄くて低いシートのおかげで尻が痛い。だけど大容量
タンクのおかげで、ガソリンはまだたっぷり残っている。

それほど道は混んでいなかったけどゆっくり走ったので
すっかり暗くなるまでかかって、どうにか帰り着いた。
DFはヘッドライトが明るいので夜間走行も不安は無い。
DRがこのくらい明るければ、車検も困らないだろうに。

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やー、くたびれたけど、楽しかった(^◇^)

当初想像していたよりも、ずっと楽しいツーリングだった。
DFはやっぱりいいバイクだ。さすがオレがウチの子として
認めただけの事はあるな<ばき
(一癖や二癖が無いと「所有したい!」とは思わないので)

850ccパラツインでブロロロロロ!、と突っ走るのも、
600cc単気筒でズドドドドン!、と走るのも、
250ccV2でパイィィ~ン!と走るのも楽しいけど、
たまにこういう非力なバイクでの「旅」もいいな。

長い距離や長い時間をかけるだけが「旅」じゃなくて
日常と非日常を切り替えるスイッチさえ入れられれば
使う時間や乗るバイクのサイズなんて関係無いよね。
 

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乗り物道楽」カテゴリの記事

コメント

 原付2種と言えば、ベンリィ110が気になっています。あれって、結構な旅バイクなのではないかと。
 複数台所有は厳しいので、気になっているだけですが。(一気にそこまで小さいのは、ちょっと踏ん切りが付きません。)

 小さいのじゃないと入っていけない、気づかない所ってありますよね。

投稿: 剣片喰 | 2012.04.15 09:54

剣片喰さん:

ご指摘の通り、今のベンリィ110(とくにPRO)は21世紀のCT110
ハンターカブだと思います。

低く広い荷台、低燃費エンジン、大容量の燃料タンク、F12インチ
タイヤは未舗装路を走る能力はあまり期待出来ませんが(^^;)
CT110がそうであったように今のベンリィは、「野宿職人御用達」
だと思います(^^)

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昔、DT50を持っていたとき、住んでた地域のどんな細い道でも
入ってみる、というトレッキングをしたことがあります。

ノーマルのDT50は小さく軽く2stでも静かなバイクだったので
幅が50cmくらいしかないような山道や、狭い住宅地でも気楽に
いけました。そんな道のどん詰まりに苔むした神社とかあって、
面白かったなぁ。もう20年くらい前のことですが(^^;)
 

投稿: ino | 2012.04.15 21:24

こんばんぱにあ~、です(^^;;

私も同じ日曜に湘南、箱根、湯河原へと山あり海ありツーリングしてきました。
お昼過ぎで半日お散歩ツーリングでした(^^)

箱根新道が無料化されててびっくり!去年の7月からだったんですね>無料化

なんと、箱根料金所、PA、トイレ、ぜーんぶ消えました!

破壊といより消滅!?<ばき
まるで四号機のアメリカでのテストを思い出しました<ばき

箱根食堂の掻き揚げがよかったので、箱根ツーで飯はここで、掻き揚げそば、丼でした。

トイレも残さない、ドケチな国土交通省管轄なんですね、横浜新道は償還しても無料化しないくせに、
箱根は観光として、設備を残してほしかったです。

それはさておき、私も半年ぶりのバイクちゃんでした。なんかなつかしい思い出を思い起こしながら
走ってきました。時は流れたものだなぁ、と

私は、いまままで、何かを求めてツーリングをしてたようですが、
けれども、いく先々には結局、何もないことばかりでした、

夢を追いかけてバイクを乗っていたあの頃が、私の青春だったようです。

久しぶりにバイクに乗って、ふと感じたのは今月で40歳になるからでしょうか?
30越えのときよりも、こんどはあちら側が怖いです(笑)

inoさん、10年前にも聞きましたが、やはり「ようこそ!こちら側へ」なんでしょうか?(^^;;

投稿: ぱにあん | 2012.04.18 01:40

下道のたび、いいですね~。自分は15日、今年初林道でした。帰り道、いきなり電装不調でライトが麦球になってしまいましたが、なんとか帰還できました。行きはXR600Rでの初高速も、80キロが限界、回せばいくらでもでますが、振動にたえられませんでした。旧車會の方々にばんばん抜かれ、ストレスMAXでしたが、林道についたとたん自然とわらってました。ばいくにもそれぞれ似合うステージがあるんだな~と改めておもいました。ゴールデンウイークは関東から青森まで帰省です、予定ではXRでしたが、このまま電装不調では、リード90の出番になるかも、過去に関東~青森は数回往復、北海道外側一周と、自分も二種を楽しんでいたのを思い出しました。
案外原付二種は日本の旅に合っているかもしれませんね~

投稿: 大問題 | 2012.04.20 21:22

こんにちはinoさん、今日は雨でしたが、今週もツーリング行ってきました。
月例ツー仲間と新東名一周、新SA、PAめぐり高速のみツー、でした。

で、高速料金なんとETCで一区間料金でしたよ。200円、まじです。

投稿: ぱにあん | 2012.04.22 18:59

ぱに~あんとわねっとさん:

お元気そうですね(^^)

自分も以前ほど濃厚なバイクとの付き合いが出来なく
なりつつありますが時間や空間やサイフを無理やり
係わらせてどうにか関係を維持しています(^^;)

バイクで旅することは、何か新しいドラマを作る
きっかけに過ぎなくてそのほとんどが空振りに終わる
事は多々ありますね。

でもバイクに乗るって事は、「宝くじ」を買って
いる状態と同じだと思います。外れるかもしれない、
でも乗っていることで、旅することで、「買ってない」
人とは違う世界に行ける可能性を握っている、と。

TVドラマになるような出来事が毎回起こる事とは
残念ながら無いですが、でも、自分もそうやっている
うちに、まるで電車男のように元カミさんと
出会って
恋して結婚するまでに至りました、別れましたが_| ̄|○<ばき

------------

30代は人生のピークだと思います。40代はそこから
経年劣化の自由落下が始まるポイントです。ここからの
加速度は…スゴイです、2st500ccのパワーバンド並み(^^;)

でも、こういう加速度の中でしか感じられないことや、
生き方もあります。これは登り調子だった若い頃や、
人生の台形トルクカーブの三十台とは違う立場から、
違う視線で物事を見れる、そして人生の終焉に向けての
準備を切るターニングポイントでもあります。

あらゆる人が歩んで行く、残念ながら逆行の出来ない
一方通行の旅路。途中何もなく、何も起きずに無事に
やり過ごすこともあれば、そこに波乱万丈や
狂喜乱舞、
悲喜交々のドラマを生み、それの主役だったり脇役
だったりしながら生きてゆくこともあります。

とりあえず判った事は、バイク乗りとしてバイクと
係わって生きてきたことは、…間違いじゃなかった、
って事ですね(^^)

そういう点では、「こちら側」にいるぱにあさん
ですが、同じ四十代という円熟方向のステージに
来られたからには

    「ようこそ、こちら側へ」 (^^)/

------------

大問題さん:

XRライフ、楽しまれてますね(^^)b

自分はバイクは刃物に例えられると思ってます。
カッターナイフや、文化包丁といった万能主義の刃物に対し、
日本刀のように闘うために研ぎ澄まされた工芸品もある所が。

原付二種にもXR600にもそういうベストマッチする世界が
ありますね。これは刃物や、バイクだけでなく、実は
人も全く同じです(^^)

おのおのが、汎用品でありながら、その人にしか出来ない
世界を持つ『専用品』なんですよね。

------------

再度ぱにあさん:

なんと!、第二東名を使ってループするとそうなるんですか?

それは吉報!、TDMが復活したら、そうやって走ります。
せっかくのGW、その肝心のロングツアラーTDMは車検切れで
身動きが取れないんですが_| ̄|○
 
昭和のロートルXT600Zに世の中がこんなになったぜ、と
この世の土産に走ってやりますかね。
 


投稿: ino | 2012.04.22 23:08

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