旅2012・4日目 再会
昨夜の携帯電話サイトの天気予報では、この日のこの地域の降水
確率が午前は10%だけど午後は50%で夜はほぼ雨、というバイクの
旅人には非情ともいえる状態だった。
大正カニの家で同じ朝を迎えた、この日同室だった面々は、一人は
予定通り朝から出て行って、一人の若者は若いおねぇちゃんとの
大根掘りデートを夢見て昨夜のうちにここに連泊する事として荷物と
バイクを一式置いたまま早朝から喜々としながらバイトに行った。
夢が叶うといいなぁ、祈っておいてやるよ…(-人-;)南無阿弥陀仏
60代の二人は雨の天気予報を知りもう覚悟を決めたようで、今日は
ここに連泊してのんびりと過ごすよ、バイトの若者が帰ってきたら
慰めてやるとするか、と、表の公園のベンチでまったりしていた。
残る自分はこの日はもう少し離れた所に住んでいる、ここにたまに
登場するガミ氏の所に行くべく連絡を付けておいたので、この日は
午前中に少しだけ移動するだけの予定しかない。早いと1~2時間で
到着してしまう距離なので、じゃあ一緒に昼飯食おう、と約束して
晴れている貴重な午前中を満喫すべく、出発準備にかかった。
大正カニの家は、板敷きの床があるだけなので寝るためには寝袋と
キャンプ用のマットが必須だ。一晩使ったそういった支度を畳み、
無料なのに使わせて貰えたAC100V電気でギッチリ充電した各種の
機材をまとめて、何も残さず全てバイクに括りつけ準備完了!
ベンチで、まるで現地の人のように普段着でまったりとくつろぎ、
バイク乗りには見えない擬態を果たした二人に別れの挨拶をして、
さあ今日も(少しだけど)走ろう!
空は曇天、相変わらずちょっと寒くて霧雨っぽいけどね(T_T)
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約束は午後からなので午前中はフリータイム、天気が良いうちに
少しでも楽しまないと勿体無い!、人生って、若い頃には無限の
ように思えたけれど、この齢になるとしっかり時間切れがやって
くる、先の短い有限んだな、としみじみ感じちゃうからさ。
…と、いう事で大正カニの家から真西に向かった所にある展望台、
新嵐山スカイパークなるところに向かった。冬はスキー場になる
場所のようだ。
ちょうどその頃に雲が切れて青空と陽が見えて来て、そこから
こんな景色を眺める事が出来た。実に北海道らしい眺めだ(^^)
これで午後から雨、と言う天気予報さえ無ければなぁ…残念無念。
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その後、道道62号を北上し、道道317号に乗り換えて芽室に入る。
ここまで朝飯を食わず動き始めたためかちょっと腹が空いたので
セイコマートに寄って手軽な炭水化物としてメロンパンをget、
駐車場に座り込んで食す。これこれ、このスタイルがオレの旅の
いつもの光景だよな♪。
サラリーマンをしてる日常だったら荷物を背負った野宿仕様の
TWに乗ってコンビニに寄ってそこの輪止めに座って菓子パンを
齧る、なんて事はめったにしないけど、旅するオレはそれを
普通にしている。
どっちが本物の自分なんだろうな、ふとそんな事を考えてみる。
淡水にも海水にも住める魚のように、そのどっちもその時々の
環境に応じて適応した自分自身そのものなんだろうけどね。
さて血糖値が上がってテンションも上がってきた!、次行こう!
あ~、夏の緑が綺麗だなぁ~♪
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ツーリングマップルを見ると、ここのすぐ北側に十勝の碁盤の
目のように縦横に道が走る地形がある。ここの北側を走る国道
274号は5年前に当時の彼女のために一目散に帰った時に走ったし、
過去に元カミさんとも一緒に走ったし、それ以前に単独で来た
時にも、友人と来た時だって、何度も何度も走った事のある道。
新鮮味はないが、大好きな道なので、あえて今回も走ってみる。
とりあえず鹿追の道の駅に入り、一休み。そこにではこんな
デザインカットされた植木があって、ちょっとほのぼのする。
ここにはこれを刈り込んで作っていた人がいたけど、カメラを
向けたら作業を止め、無言でフレームアウトしてくれた。
ありがとうございます(^^ゞ
そこからの北上ルートはあえて国道274号は通らずにその内側の
市街地を選んで走る。さすがにこっちは一度も走った事はない。
単なるありふれた町並みだけど、少し新鮮な思いをする事が
出来たよ。
そのどん詰まりにあった瓜幕の道の駅には立ち寄らなかった。
しかし北海道はいくらなんでも道の駅が多すぎる気がする(^^;)
そしてほぼ東西を一直線に伸びる、北海道の凹凸の地形をその
まま道にしたアップダウンを繰り返す一直線の国道274号を東に
向けて走る。
蛇足だけど、この道は北海道で速度違反取締がもっとも激しい
道だと思う。この日も一台車が捕まっていた。自分とTWのコンビ
なら60km/H以上で走る事はないので全く気にせずアップダウンの
起伏を楽しんでいたけど、速いバイクの人はくれぐれも気をつけ
ないと、無駄な出費をすることになるので、ご安全に。
長い直線なんで延々と走り続けると色々な思い出が蘇ってくる。
旧型4EP-TDMで走ったのが最初だったな、その後TWで何度も走り、
元カミさんを連れてきた時にも紹介したくて走った。それらは
全部東に向けて走ったけど、5年前は初めて帰るために逆側から
西に向けて一目散に走ったっけ。
ゆるくアップダウンを繰り返しながらそんな事を考えていたら、
前方にナイタイ高原はこっちだ、という看板が出てきた。
…まだガミさんとの約束の時間まで少しあるから、ちょっと
行ってくるか。アップダウンの直線道路はまだ続くけど進路を
そこから北側に変えて一路ナイタイ高原を目指した。
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ナイタイ高原に向かう道はこれまた直線!、直線!、直線!
ああ北海道らしい道だよね、これ。ほかに誰も走ってなかった
ので、ついついこんな写真を撮ってみたり<ばき
この頃ついに雲が下がり、風は冷たくなり、霧雨がシールドを
濡らし水滴が大きくなり始めた。こんなに天気が悪い状態で
ナイタイ高原行っても意味が無いかもな…、と疑念を感じつつ
TWは非力ながらグイグィと坂を上ってゆく。
ま、いいか。行ってみて霧しか見えなくてもそれはそれ、
それだってこの旅での一番新しい思い出になるじゃんか。
そう思って分厚い雲と霧を掻き分けながら登り続けた。
そしたら、てっぺんに着いた途端に空が晴れてきやんの(^^;)
気持ちのいい風と暖かい太陽!、思わず駐車場に大の字になり
寝転んで全身を太陽に暖めて&乾かしてもらった。おっとっと
顔面は日焼けしちゃうから、死人のように顔面にハンカチを
載せていたよ。だから通りすがりの人は何事かと思ったかも
しれない(^^;)
こうやって天気が良くなるだけで、何か良い事が起こる予感。
バイクで旅する人はきっとみんなそうだろう。…でしょ(^^)?
さてそろそろガミ氏と約束の時間だ、天界から下界に下りよう。
天国のようなナイタイ高原を後にして、再び湿った濃霧に入り
霧を切り裂きながら、我々は士幌の市街地を目指した。
途中のとある所で、リアルドナドナの歌を見かけたので一枚。
…お肉になるのかしら(;_;)。牛乳ありがとう、お肉もありがとう。
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ナイタイに向かった道をそのまま逆に戻り、5年前に熱気球の
イベントに偶然遭遇した上士幌町航空公園の脇をそのまま抜け
国道241号と274号が一本になった士幌のメインストリートを
南下する。その先に、これまた道の駅である「ピア21しほろ」
がある。そこが待合せ場所だ。
そこのホクレンで今日最初のガソリン給油。140km走って3.5L
入った。41.5km/L。ここ最近のデータよりも悪化しているけど、
これは展望台やらナイタイ高原やらの登り坂をたくさん登った
からだろうか?。でもリッター40km/Lを下回らない。
ガソリン給油が終わってGSを出ると、そこにガミ氏が来ていた。
数ヶ月前に自宅をたずねてくれていたのでそれほど長くの間が
たっていないけど、こっちで会うのは間違いなく五年ぶり。
そこから車で案内してもらい、以前の住居とは違う場所へと
移ったガミ氏のアジトに向かう。
街から少し走った所に彼の家はあった。この時点で時刻はまだ
13時だけど午後から雨が降る予報だったので、TWでの移動は
ここで終了。
ガミ邸での今後の各種プロジェクトの進行を見せて貰ったり
台所に放置してある食材の中にとんでもないビンテージモノを
見つけてしまったり…(-_-;)捨てましょう<ばき
彼が庭木で養殖している大量の大型の蛾の幼虫を見物したり、
昼飯をご馳走になったり、庭先にチェアを出して長々と語り
合ったりしながら時間を過ごす。
気がつけば数時間が経過し、陽が傾いて段々暗くなってきた。
それほど腹は減ってなかったが彼の車で街に出て夕飯を食う、
士幌名物らしい生春巻きならぬ生太巻きを地元の寿司屋で
食す。ま、たまにはこういう贅沢も良いでしょ(^^)
その後は風呂に入りにいったり、濃霧で霞む真っ暗な場所で
ハイパワーグリーンレーザーポインタで遊んでみだり、と
若かりし頃に学校の友人の家に遊びに行ったような感じで、
バイクとは無関係な時間を過ごさせてもらった。感謝。
でも、ここで気付いたが、午後に雨は全く降ってないな(^^;)。
天気予報外れやがったな、でも良い方向にだから許す(^◇^)
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今夜はここに一泊させて頂く。明日は天気が良さそうなので、
良いうちに景色をたっぷり楽しんで、距離も稼ごう♪
それでは、おやすみなさい…昼間に虫に刺された所が痒いな。
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本日の走行距離:140km
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