旅2012・8日目 慎重
テントの中で眠りについたはずなのだが、中々寝付けなかった。
情けない事に、元カミさんとの思い出が色々と蘇ってきやがる。
仕方が無いので手持ちの睡眠導入剤を多めに投与し、強制的に
脳みそのシャットダウンを図った。正確には判らないが多分2時を
少し回っていたくらいだと思う。
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…新 し い 朝 が 来 た ~ ♪
朝が来て目覚めた。このキャンプ場は湖畔の森の中にあるので、
良くあるキャンプ場と違って朝日が差してきてテントが蒸し風呂の
ようになって暑くて目が覚めるような事はない。
だからまだ普通に朝だと思ったら、午前9時を過ぎていた。あれ?
そっか、寝る前に怪我の痛み止めでロキソニンも飲んでいたっけ。
それと、ハルシオンの相乗効果でいつも以上に寝ちまったのかな。
そのおかげか、身体はそれほど痛くない。湿布や、パワーハッドの
効き目もいいようだ、痛いことは痛いけど、生傷をこさえた翌日の
感覚は無い。体液でパンパンになっていたキズパワーパッドを
ちょっと早い気がしたけど念のために新しいものに張り替える。
よし、出発しよう!、さっそく荷造りを開始だ!
おっとっとっと、その前に、昨夜の遺灰をここに残していかなくちゃ。
これからの未来には当然持っていけないから、この場に埋めてゆく。
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後は手順に従っていつもどおりの順番でいつもどおりに片付けて
いつもどおりにパッキング、いつものようにバイクに括りつけた。
取っていいのは写真だけ、残していいのは燃え殻だけ<ばき!
行くべよTW、これからの先へ、今後の時間軸上にある未来へ!
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実はTW、ガス欠寸前だ。昨日コケた一件でガソリンを入れるのを
忘れていて、朱鞠内に向かった直後にリザーブに入っていた。
キャンプ場で手持ちの予備ガソリンを0.5L入れておいたけど今の
ままだと給油可能な士別までギリギリ辿り着けるくらいのはずだ。
それでもおっかなびっくりゆっくり50km/Hで道道251号を士別に
向けて走る。長い下りはエンジンを切って惰性で下ったりして
可能な限りのエコランをしてしのいだ。
もしもガス欠こいたら、この手と足じゃ押して歩けない。だから
どうにか持ってくれ~(T◇T)
ガス欠症状が出ない状態でどうにかして士別市内に辿りついた。
ホクレンで給油。実に284.7kmも走っていた。何度もTWで北海道を
走っているけど、無給油でこれだけ走ったのは恐らく初めてだろう。
転倒でガソリンが少し漏れているのもあるし、よくこんなに走ったな。
まあ、キャンプ場で0.5L足してはいるけどさ:-p。
…この状態で、ガソリンは6.4L入った。TWのタンクは満タンで7Lだ。
つまり、キャンプ場で足したガソリン分だけがタンクに残っていた、
という事になる。
あぶね~、追加して入れなかったら、本当にガス欠していたのかも
しれない状態だったよ、かなりギリギリだったんだな(^^;)。
燃費は追加の0.5Lも入れて計算すると41.5km/L。ま、良しとしよう。
ついでにここで道央のホクレンフラッグ赤を購入。これで4本揃った。
ガソリンの量といい、フラッグといい、なにやら朝から幸先がいいな。
左肘と、左膝の削れた生傷は動かすと相当に痛いけど、バイクに
乗っている状態なら、どうにかなりそうだと、ここまで走って判ったし。
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無事ガソリンも入れ、心理的に余裕が出来たので、すぐ南にある
道の駅、絵本の里けんぶちに入る。ここが絵本の里という、その
根拠がさっぱり判らないが、ここには手作りパン屋があるらしい。
たまにはメロンパンでも食うかな。物色するとあった!、早速購入。
…うーん、普通だな(^^;)、でもコストパフォーマンスは悪くないよ。
無意味に高いモノが多いのに、ここは良心的なのでオススメ。
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和寒まで下り、道道48号に乗り、進路を西に変えた。幌加内まで
走る。このあたりは蕎麦が名産。一面の蕎麦畑で花がとても綺麗。
だが、蕎麦を食うほど腹は減ってない。表皮が蕎麦ぼうろロ風味の
『ソバメロンパン』とかあったら食ったんだが、そんなの無いよなぁ。
幌加内のパン屋さん、作りませんか(^^)?<ばき
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道路看板にはチラホラと北竜の文字が出始めた。…そうだ、そこの
ひまわり畑でも見に行くかな。今はたしか丁度良い季節のはずだ。
国道275号に乗って進路を南下に転じた。町の街頭がヒマワリを
模しているが微笑ましい(^^)
国道275号をそのまま走って、北竜のひまわりの里に到着した。
一面満開のひまわりを期待して行ったんだけど、その肝心の
ひまわりが、ほんの少ししか咲いていない。あれれ?、何で?
色々な人に声をかけて話を聞いてみた。するとどうも今年は雨が
少なくて開花が遅れてるとの事。う~ん、ひまわりは不発か、残念。
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ここで、これからどっちに向かうか、地図を片手に考えた。
あちこち行ってみたい場所はあるけどケガがあってあまり歩けない。
だから目標を定めたら、途中はあまり寄り道しないでそこに向かって
移動する方がいい。今日はクールダウンの日としよう。
じゃあそういう方針で行くとして、どっちに行こうかな(._.)?
道道94号を西に進んで増毛方向に行くか、それとも国道38号まで
下って富良野方向に行くかに絞った。
この二つは方向がまったく異なるので、今後の日程を考えると、
片方に行けば、もう片方には今年は回れない事を意味していた。
富良野は前回行ってるけど増毛には行ってない。でも今の季節の
見所は富良野や美瑛の方がたくさんある。今後の日程を考えると
富良野に行って、一日その辺りをぶらぶらして、翌日に札幌方向に
行くのが、ケガやらその他やらを考えると、色々な点で都合がいい。
よし、今回は増毛は止めておこう。おっとっと、「ぞうもう」じゃないよ、
「ましけ」だよ、勘違いしないでね~(^^;)<ばき
道道94号を東に進み、国道12号に乗ってさらに南下、そしてすぐに
道道564号に乗って東へ南へ進み、国道38号に乗り富良野を目指す。
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国道だけではつまらないので、途中道道224号に乗ったりもしたが
東進のベクトルは変わらず、国道38号に戻って、富良野を目指す。
ガス欠寸前の記憶が生々しいので芦別のホクレンで給油。133kmを
走って2.9L。燃費は45.9kmk/L!、今回の旅で最高記録更新だね(^^)
上芦別あたりでこんな橋と、観音像と、何重の塔らしき物があった。
自然の美しさとつい比較してしまうと、橋の直線がちょっとトゲトゲ
しくて、その奥に見える観音像と塔が毒々しく見えてしまう…
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芦別国道との別名を持つ国道38号をさらに進み、右手に滝里湖を
眺めながら走る。
天気はすっかり暑くなっていて、メッシュのジャケットでも少し暑い。
こんなに良い天気に恵まれるなんて、なんて幸運なんだろう(^^)♪
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思っていたより早く富良野に入った。まずはいつも行く駅に行こう。
あれ?、駅に行く道が閉鎖されてる。この日は丁度ヘソ祭りなる
イベントをやっているらしい。
警備員に迂回を指示されたのでその通りに走って駅に出た。
五年前は工事中だったけど、今回は綺麗になってた。
この時点で15時を大きく回っていたので、ここで今夜の宿を
どうするか考えた。
過去に何度か利用した事のある日の出公園のキャンプ場でも
いいかと思ったけど、生傷のある状態でのテント設営、撤収は
昨日は無理してやったけど、出来ればやらないほうがいい。
それに昨日はキズを負ったためにフロに入れていないし、かと
いってフロがあってもハードな生傷があるから浴槽に入れない。
前回行ったライダーハウスGO!は五右衛門風呂なのでアウト。
なので、シャワーが使えるライダーハウスを探した。そしたら
上富良野のメジャーなライダーハウス、クレッセがその条件に
合致。さっそく電話を入れて、今夜よろしくおねがいします!、と
行く旨を伝えた。
じゃあひとっ走り上富良野に行こう。市内観光は明日やろう(^^)
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富良野を縦断する国道237号を北上する。
西側の山にかかる雲に日が翳り始めて、空が芸術作品のように
なっていた。自然という神の造詣だよな、本当に綺麗だ(^^)
福田メロンとかを横目で見ながら国道237号を淡々と北上して、
上富良野に入り、国道沿いにあるライダーハウス、クレッセに
到着。ここは個人のお宅の広い庭に、小さいログハウスや
画像にあるようなハウスが何個かある。この六角形のハウスが
3棟あり、これにはそれぞれ6人まで入れる。その他にもう少し
大きいログハウスが2棟ある。バイクに限らず車の家族連れ
とかでも対応できるらしい。部屋には寝具が完備、それらの
なにもかも清潔で、なんとタオルまで貸してくれる。
一泊1500円とライダーハウスとしては高い方だが、ここは自分と
してはクォリティーとコストパフォーマンスが良すぎて、安すぎる
イメージ。これなら女性一人旅とかでも躊躇無くオススメ出来る。
ありがたく使わせていただきます(^◇^ゞ
話を聞くと、オーナーさんは昔、関東に住んでいたライダーで、
北海道に魅せられて二十年以上前に移住してきたのだという。
受付を済ませ、荷物を置いて、今夜の夕食の食材を買出しに
上富良野の町に繰り出した。
前回来た時にとんかつ屋の田を探した話をしたら、オーナーの
奥様もちゃんとその人のいきさつを知っていた。なのででは今は
この町で美味しい店は?、と聞いたら、「はげ亭」という弁当屋が
美味いとのこと。食堂とかでなくて弁当屋さん?
味は当人の主観によるところが大きいのでそれが本当かどうか
わからないけど、人に薦められたら試してみるのが今回の旅の
裏テーマでもあるので、行ってみた。
しかし増毛といい、はげ亭といい、今日は頭のてっぺんの話題
ばかりなような気がしてくるけど…気のせいなんだよな(-_-;)
ここに入って、「『上富良野に来て良かった!』、と一生思える
ようなスペシャルは弁当ください」と行ったら店の人がむちゃくちゃ
困っていた。とりあえず薦められたのがレギュラーメニューのこれ。
作り置きした物を詰めるだけかと思ったら、注文を受けてから、
玉子焼きを焼いて、揚げ物も揚げていた。そういう所が地元から
評価されているのかな?
その後地元のスーパーに行き、食材を追加で購入。キズパワー
ハッドも買い足して、クレッセに戻った。
そこで今夜の同部屋となる秋田からやってきたライダーさんと
夕飯を食し、旅を語った。自分とほぼ同年代の彼は北海道は
初めてだそうで、かつて自分が感じたのと同じような新鮮な
気持ちで北海道を体感してる様子が見て取れた。いいなぁ(^^)
自分は殆どの場所に何度も行ってしまったから、北海道全体が
自分のテリトリーという感じのイメージになっているから(^^;)
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クレッセにはシャワールームがあるので有料200円で利用可能。
コインシャワーと違って時間制限はない。
負傷箇所に張ったキズパワーパッドは染み出る体液を吸いまり
パンパンになっていた、というより、とっくにドボっと漏れていて
包帯がアウトになってた。慎重にこれを剥がして、患部を真水で
洗い、水気を取ってから新たなパッドを装着。早く直りますように。
さて、明日は朝のファーム富田あたりから始めて、富良野と
美瑛を丸一日かけて楽しむとするかな(^^)
おやすみなさ~~~い
…同室の彼の鼾が超怒級に凄くて、耳栓をしても意味なし(TT)、
昨夜に引き続き今夜も導入剤を飲まないと寝れそうにない(苦笑)
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本日の走行距離:236km 天気が良くて救われた一日だった。
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