旅2012・10日目 都会
昨夜は大部屋で一人で早く寝たため、他の人が戻ってくるまでに
部屋に居た虫達に好き放題に足を刺されたらしく、本人がビックリ
するくらい虫刺されの跡が両足にある状態で、ライダーハウス
由縁で目覚めた。
昨夜の宴会は相当長かったようで、同室の皆さんはほぼ寝たまま。
なので他の人を起こさないようにそっと荷造りして、全ての荷物を
持って、寝具を片付けてから部屋を出た。
駐輪場で支度を整え、そこを出発。まだ7時にもなってなかった。
------------
さあ、今日は札幌方面に行くぞ!、まず目指すは朝飯代わりの夕張
メロン!。メロンパンじゃなくて本物のメロンを食う!
夕張を目指して、国道237号を南下。ここで、北海道に来て初めて
生きているカブトムシを発見!、車と当たったのか、残念ながら
死にかけている状態だったけど、ついにクワガタ天国の北海道に
カブトムシが来たのか…温暖化なのか、人為的な行為なのか、
理由は判らないけど、ちょっと怖くなる。
途中金山ダムに寄って占冠まで走り、そこでガソリン補給。140km
走って3.1L。燃費は45.2km/L。イイネ!、最高ゥ!。その後道の駅
しむかっぷで便所に寄って、再出発。
日高をバイパスする道道610号を南下し、国道274号に当たってそれに
乗り換え西に進み、淡々と夕張を目指す。昨日は暑いピーカンだった
けども、今日は打って変わって曇りで涼しい。メッシュジャケット
では少し寒さを感じる。途中でウェアをメッシュから通常のものに
着替えた。
そういやこの道はこういう通り名が付いてるらしい。こんな記念碑が。
------------
自衛隊ナンバーを付けた黒いレガシィBP2.0iの後ろをずっと走り
ながら、夕張に入る。五年前にカットメロンを食った店を見やり
ながら便所にも行きたかったのでその近くの夕張の道の駅に入る。
半玉で300円のメロンをがっつりと頂き、
さっき自分の前を走っていた自衛隊ナンバーのレガシィ2.0iが
居たので珍しいなぁ、と撮影したり。どうせなら迷彩塗装だったら
もっと面白かったのになぁ。
------------
ここで札幌方向に進むための進路を南にするか北にするか迷う。
南にする場合、支笏湖を掠めて洞爺湖に回り、そこから北上して
札幌方向に向かうことになる。北にする場合、岩見沢を通って、
石狩を抜け、札幌をかすめて小樽から回り込んで南下する事に。
どっちが楽しいルートか、と言うと間違いなく南下ルートだ。
北上ルートは大都市圏に近づくため、美しい自然の景色ではなく
ゴミゴミした都会の雑踏と車の大群と信号機にまみれる事になる。
でも、北上コースを撮ると、旅の最終日に洞爺湖支笏湖ラインを
通れるが、南下コースだと岩見沢石狩方向に行くことはもう無い。
今回の旅はTWとの北海道旅のケジメでもあるので、味気ないけど
かつて何度も通った岩見沢と石狩にも挨拶して行こう、と決めて、
北上ルートを選択し、夕張から北に伸びる国道452号に乗って、
途中で道道38号に左折して夕張駅がある方向に向かった。
------------
夕張の町内はこんな感じで黄色いハンカチだらけだった。
ここの人には悪いけど、ここはもう夕張メロンと映画くらいしか
今となってはリソースが残っていないんじゃないかな、と思う。
道路にあったハローワークの看板だけが妙に新しく気になる。
そしてその看板の右手に廃業したらしき女性物衣料品店。
かつてはここでこういう商売をして食っていけたんだろうけど、
この取り合わせが今の夕張を物語るようでちょっと悲しい。
頑張って欲しいが、宝くじに当たるような一発逆転!サヨナラ
ホームランみたいに栄える産業が突然ここに興るかというと…
難しいだろう。
批判を覚悟で仮定の話として強いて言えば、例えば炭鉱跡を
使って日本最初の放射性廃棄物最終処分場を誘致するとか、
そういう誰もがあっと驚くような、または捨て身とも取れるような
今までのリソースを捨ててでも火中の栗を拾いに来るような
奇策がないと、一般企業誘致や、映画とメロンで観光客を呼ぶ
だけでは色々と難しいんじゃないだろうか?
いっそ次のエバ○ゲリ○ンとタイアップして、第5新東京とか、
夕張秘密工場とか、そういう描き方をしてもらうとか…、おっと
妄想が過ぎた。
夕張に希望あれ!、さらば!
------------
雲が多い天気であったが、道道38号は気持ちのいい道だ。TWも
テケテケと快走する。だがそんな楽しい時間も、山を下って
街に近づくと、どんどん残念な感じになってゆく。
岩見沢は大都市だ。だからそこを走る国道12号を南下するともう
トラックや自動車がガンガン走っていて、TWと自分との旅の速度
(60km/H)では最も遅い部類に入ってしまう。3車線もあるので
余裕を持って抜いていって欲しいが、なかなかそうしてくれずに
同じ車線で掠めるように抜いてゆく車ばかりだ。
でもいつも地元では自分も速いバイクだとすり抜けをしてるから、
車の人はそのバイクを見て怖いと思うんだろうな、などと考える。
でも安全上これ以上国道は走ってられない!、と道道81号に乗り、
西に向かった。都会は走っても面白くないので記述は少ない。
------------
新篠津のホクレンで給油。128.5km走って2.7L。燃費は今までで
最高の47.6km/Lをマーク!、占冠から岩見沢は基本的に下り坂
だもんなぁ、ま、追い風参考、という事にしとこう。
隣のコンビニで紙パックウーロン茶1Lを買ってペットボトルに
継ぎ足し、地図を眺めていると、この移動延長線上にはロイズの
工場があるじゃないか!
ロイズコンフェクトの生チョコは大好物なので寄らない訳には
いかない。すぐそちらに向かう。国道275号を通り、国道337号に
乗りかえ西へ!西へ!
…ロイズの工場に着いた。綺麗だな、そしてデカイ。
直営店に入り、もう十年来のロイズの大ファンなんです!、と
そこの店員さんにハゲかけた中年男が熱く生チョコを語ったら
試食品のチョコを何個もくれた(^^;)。ここでしか無いロイズの
ソフトクリームを購入250円、さっそく食す。あー、美味いぃ♪
------------
さてこれからどうしよう。勢いあまって大都会に出てきちゃった
けど、札幌や小樽にはまったく興味が無い。なので海側を走って、
小樽まで行き、そこから羊蹄山の方に回り込んで、そっち側で
今日泊まる場所を探そう。
国道337号を西に進み、国道5号に乗り換え、車と信号が無茶苦茶
多いその道をともかく短時間で通り過ぎたくて、頑張って走った。
この距離も相当あるんだけど、特に記載する内容はないので省略。
…おや、こんな所でヘイシンさん。昔お世話になりました(^^ゞ
------------
小樽から国道393号に乗り、毛無峠という中年男には縁起でも
ない峠を走る。途中の展望台に立ち寄る。ここは毛無から増毛が
見える縁起のいい場所らしいが、その日は増毛は全く見えず…
怪我はしてるけど毛が無いよ、と一人でオヤジギャクをかまして
みるが、誰も居ないのでさらに不発_| ̄|○
------------
…失意のうちに出発。国道393号を赤井川経由でどんどん南下。
それに呼応するように空がどんどん暗く黒くなって雲が低くなる。
あちゃー、こりゃ雨降るかなあ、でも対向車は一台も濡れてない。
これは行けるだろ!、行ける行ける!、突き進め!TW!
くねくねしていた国道393号が信号で直角に曲がったら、一本の
真っ直ぐな道になり、その左前方に、羊蹄山が見えてきた。頂上が
ガスってて全体が見えず曇りなんで景色は良くないが、底知れぬ
パワーを感じさせる荘厳な感じは相変わらずだ。スゲェな…。
山に吸い寄せられるように真っ直ぐ走り、道道478号に突き当たる。
そこから山を時計回りに周回するようにぐるっと回り始めた。
------------
京極に入り、湧水で有名な道の駅に入る。その湧水を飲みに来た。
そこでサッカーボールをドリブルしながら歩いて日本一周をする
ワカモノと出会う。
道中の旅人のうわさでは聞いていたけどまさか実物に遭遇するとは
思わなかった。その馬鹿さかげんがいいぞ!、若いうちにやりたい
だけやれ!イケイケ!、頑張れ! …あ、写真撮るの忘れた<ばき
道の駅を出たらまず給油。京極のホクレンで140km走ってガソリン
3.4L。41.2km/Lだ。市街地で何度も信号に引っかかって止まった
から、それが悪影響だったみたいだな。普通ならすごく良い燃費
だけど、それよりも良いデータを何度もたたき出すので、ついつい
悪いと思ってしまう。
給油のあとは羊蹄山の引力につかまった衛星のようにその周りの
道道66号を回る。何度も走ったこの道。色々な思い出が羊蹄の水の
ように湧き上る。でも生々しい左膝の痛みと、悪い天気の今回の
旅の記憶で、それらの濃度を上塗りするように、新しい記憶が
その上から容赦なく刻まれて行く。…これでいいのさ(^▽^)
------------
さて今夜はどうしよう。札幌方面に回ってもいいけど、もう雨が
降りそうだから、この辺りに泊まろう。地図を見るとニセコには
ライダーハウスが二軒しかないらしい。
曇天の下、少し走ってニセコの街に入り、駅に表敬訪問した後で
まずはニセコの奥にあるニセコライダーハウスに行ってみた。
だがそこは無人で、大正カニの家と同じ?ようなシステムなのかと
思ったけど、具体的にどうやって泊まるのかさっぱり判らず撤退。
雨が降りそうだったけど、バイクを納める屋根が無かったのと
ハチがブンブンと沢山飛んでいてちょっと身の危険を感じたので。
そこでもう一軒あるニセコツーリストホームに電話してみたら
繋がった。利用可能だという。なのでニセコのコンビニまで戻り
そこで食材を買って、ツーリストホームに向かう。
そこのコンビニでまた食ったことの無いメロンパンと遭遇。
明日の朝飯用に購入。このコンビニ、なぜかレジに100円札が
たくさん入っていた。なんでも老人がフラリとやってきてこれを
沢山使って買物していったのだという。記念に一枚両替して
もらった。ま、これも旅の思い出ってことで(^^ゞ
-----------
…着いた。今夜はここ。ここは基本的に普通の民宿で、
その一室をライダーハウスとして運営してくれている。
今夜は雨が確定してるので助かります(^^ゞ
バイクは屋根付きの納屋に収納出来るので夜に大雨の予報が
出ている今夜もちょっとだけ安心出来る。
同室のライダーさんは3人、全て自分より若い人たち二人は無職で、
原付二種乗りで、無職無期限無予定の放浪中だとか。いいねぇ!、
昔はそういう人たちばっかりだったんだよ北海道は(^^)
そんな旅の話が盛り上がりながら、いつものように夜は更けてゆく。
しかし狭い部屋(6畳?)にバイクの旅装束の4人とは…。一人の
占有面積だと同じ料金のクレッセより広いんだけど、クレッセの
方がお買い得というか、支払う金より高いクォリティーが得られる
ような演出をしている。ここも悪くないけど、一人二人なら、かな。
布団を4枚敷いたらもう一杯だもの。
なので自分は部屋の面積を食わない押入れの下段に布団を
敷いて、場所を確保した。今夜はオリンピックの女子サッカー?、
の試合があるらしくワカモノはそれを見たいとの事。頭の薄い
年寄りは押入れを隠すカーテンと耳栓を使って暗さと静寂を
手に入れて、早々に寝た。
明日は大雨の予報。今回もまた外れますように…(-人-;)タノム
------------
本日の走行距離 375km かなり走ったけど都会は印象が薄い。
| 固定リンク
| コメント (8)
| トラックバック (0)
最近のコメント