計算する道具
今の世の中、コンピューターを使わない日は多分無い。
こうやってネットを見たり、書き込んだりするのは勿論、
仕事でも書類作成や各種計算をスプレッドシートで
するのはもはや日常といってもいい。
でもコンピューターって言うのは、日本語に約すと実は
電子計算機。計算する機械なわけだ。そうは見えない?
でも何時も我々は意識してないだけで、PCはこうやって
文字を打ち込むだけでも内部で必死に計算している。
自分が大昔に古いPCを弄っていた頃、色々なことを
BASICでプログラミングしてやろうとしてみた。
画面の上にキャラクタを表示させ、それをキーボードを
押して、左右に動かすだけで、移動するもののデータと
そのキャラクターが上書きする場所のデータをV-RAMから
読み込み、それをバッファリングして、移動する方向となる
座標にそのデータを転送して書き込み、逆に移動して
空いた場所には元のデータを書き込んで元の情報を
復元する必要があった。8bitのPCではそれだけでも
結構大変だったっけ。
…おっと、話が横道にそれた。元に戻そう。
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仕事で使うPCは電子計算機というよりも文房具に近く
あまり計算を意識する事はない。当然だけどスプレッド
シートで計算させることはあるけど、こんなPC万能の
時代でも、不思議とPCの横にはかならず電卓がある。
ふと思い立ったときに、チョコチョコと計算するときには
わざわざPC上で電卓を開いて計算したり、表計算する
よりも、電卓を使った方が速いし、手軽だったりする。
そんな自分が職場で仕事に使っている電卓はこれ。
シャープの関数電卓、ピタゴラスEL-509A。
こう見えても、一応現役の技術者なんで、最低限の
関数計算が出来るこれがすごく便利。関数電卓と
しては小さい方で、ずっとこれを長く長く使っている。
どのくらい長くか、というと大学生の頃に学校の売店で
買った、というくらいだ(^^;)。1986年か1987年だと思う。
この電卓、驚くべき事に、今まで一度も電池を交換
していない。当然だけどソーラーじゃないよ、ボタン
電池が二個入っている・・・はずだけど、一度も裏蓋を
開けた事がないので詳細は不明。
おかしいおかしい、と思ってもう四半世紀使ってるけど
この電卓、ネットで調べると、どうも超々々々々電池が
持つ電卓らしい。他にも驚異的な電池寿命が報告されて
いる。例えばここ→ 27年間、動き続ける電卓
こんなに電池が持つのなら、世の中にソーラー電卓は
不要なんじゃないか?、と思ったりもするが(^^;)、
これはおそらくシャープの技術力なんだろうな。
今ではボロボロになった感のあるシャープだけど
間違いなく良いものを今まで作ってたよ。頑張れ!
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仕事では関数電卓を使うけど、自宅では関数は殆ど
使わない。その多くは職場と同じ、自宅のPCの脇で
家計簿や燃費の計算をするのにチョイチョイと使う。
それはこれ、カシオJ-30。大昔、産業廃棄物の仕事を
していた頃に某最終処分場で拾ったものだ<ばき
これも古いよ、液晶じゃなく7セグ蛍光表示管だもの。
これはEL-509Aと真逆の燃費が悪い電卓。電源は
単三電池を二本使う。ウチでは他で使った使い古しの
電池を最後まで使い切る役割を担っていて、電圧が
かなり低下するまで使える。新品はなんと9800円も
したらしい。ここを参照
この電卓が、これまた使いやすいんだよね、しかも
まったく壊れないもんだから、これも長く使っている。
今では百均で売ってる電卓だけど電卓ってこのくらい
ガッシリしていた方が結構使いやすいと思う。
ゴミとして捨てられていたこいつ、まだまだ使うよ(^^)
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自分が思うに、これからPCが進化しても、電卓という
便利な道具はこれからもなくならないと思う。
逆に時代に流されて消えていってしまった計算する
道具もある。自分が持っているのは、例えばこれ、
これはエンジニアだった自分の父が使っていたものを
EL-509Aを購入した学生の頃に譲り受けたものだ。
計算尺なんて今のワカモノはチンプンカンプンだろう。
自分もそうだった。でも使い方を教わって、その仕組みを
知ると、こんな物にこんな機能が!、と目玉が飛び出る
くらいに驚いた。この計算尺には人類の知恵と技能が
ぎっしり詰まっているのだ。
電卓と違って、最終的に得られる解は、目盛りから読み
取るおおよその値なんだけど、それでもほぼ合っている。
電卓ほど鋭い数値を出さなくても、このくらいでも十分な
科学技術計算は出来る。事実、電卓が普及するまでは
これでみんな技術計算をして、当時の技術者は今に
至るこの世の中を作ってきたのだから。
そう考えると、この計算尺、そして自分は持ってないけど
手動計算機たるソロバンも、そういうアナログな技術って
時代だから、と捨て去るには惜しい物だと思う。とはいえ
戻れるかというと戻れないから、このまま消えてゆく技術
なんだろうけど。
…あ、ソロバンは今でもバリバリの現役だった(^^;)
百均の電卓売り場にも、ソロバンが売ってたよ。
さすがに計算尺は売ってなかったけど<ばき!
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コメント
ピタゴラス、宣伝をなんとなく覚えています。カシオの電卓は、昔使っていました。(機種まで覚えていませんが、緑色に光っていました。)
さすがに計算尺は使ったことが無いですが・・・・
最近は、携帯電話の電卓しか使っていないですね。
投稿: 剣片喰 | 2013.01.28 19:52
剣片喰さん:
コメントありがとうございます(^^)
電卓って、今ではダイソーで売ってるような物になってしまいましたが
昔は高級品だったんですよね。携帯電話の電卓機能は、出先で計算が必要な
時にたまに使いますが、職場と自宅ではやっぱり専用品には使い勝手で
勝てなくて、ついつい愛用のこれらを使ってしまいます。
計算尺はさすがにそれで仕事をしたことはありませんが、学生時代に
父に使い方を教わったこれでなぜ掛け算とか割り算が出来るのか、
その仕組みがまるで魔法かマジックのようで、面白くて色々な計算を
電卓でやって、その上でこれでやってみては感動していました。
そろばんもそうですが、こういうメカニカルと対数表示的な仕組みで
計算が成り立つ原理原則を考えた人間と、それをこの形にした人間、
その知恵と技能は、21世紀の今でも賞賛に値する偉大な功績だと、
しみじみ思うのです。
願っても叶わない事ではありますが、そろばんと同じように、
計算尺という人類の英知も、数学の基礎、歴史として今後も後世に
残すべき(ロストさせてはいけないテクノロジー)と思っています。
…でも、きっとこのまま消滅しちゃうでしょうね、残念です。
投稿: ino | 2013.01.30 22:39
こんにちは。
黄ばんだ透明のベルト部分といい、私のEL-509Aと瓜二つです。(笑)
電池換えたら100年位使えそうです!
投稿: lce2 | 2013.01.31 12:23
lce2さん:
EL-509A使いの同志からコメント頂き感謝感激です(^^)
コメント公開反映が遅れてしまいましたすみません。
誰も知らない地味な存在だと思うのですが、我らの電卓、
これって間違いなくシャープの『名機』だと思うんです。
四半世紀も現役でいられる電池駆動の道具って、多分
この世にこの時代のシャープの電卓くらいでしょう(^^)
あ!、もしかしたら、この電卓ではなくこの時代のメイドイン
ジャパンのボタン電池が凄い寿命なのかもしれませんが(苦笑)
(百均のボタン電池を入れたらここまで持つのかな?)
自分もこいつを多分これからも使い続けると思います。
いつかこの電卓が計算尺のように前時代の産物みたいに
未来の人に思われる、その日まで使ってやりたいですね(^^)
投稿: ino | 2013.02.01 20:46
シャープのEL-509A、
いま机の上にあるけど、懐かしいものでした。
「卒業」して14年経つけど、
24年前の50歳ころは、まさにこの関数電卓は必要不可欠なものだったな~
今では、ちょっとした足し算引き算しかつかwないけどね、、、
ここに訪れたのは、
「電池にの交換の仕方」
不思議ですね、この電卓
電池は30年以上持っているけど、電池の交換の仕方がまったくわからない???
PUSYUがわかりませんね
投稿: うす~~いさん | 2016.04.29 12:56
うす~~いさん:
コメントありがとうございます(^^)
すみません反応が遅れました。
電池の交換ですが、本体の下側に
コインを差し込むような凹みがあるはずです。
そこに大きいマイナスドライバーや10円玉を
さしはさんでこじれば外れますよ~
シャープもめったに交換しなくても大丈夫な
ことを判っていたのかもしれませんね(^^)
いい製品です。でも今のシャープでは
おなじような良い物が作れるかどうか…
頑張って欲しいものです。
投稿: ino | 2016.05.03 06:19