バイク≒楽器
…実は、昔から楽器を演奏出来るようになりたかった。
残念ながら自分は世に言う楽器を奏でる事は出来ない。
自分が音階を刻むことが出来るのは2オクターブ弱の
口笛だけだし、リズムは手拍子くらいしか出来ない。
でも音楽を奏でる事は、自己表現のわかりやすい形で
あり、メロディを作り、自分の中にあるリズムをはっきり
体現出来る行為だと思う。
また、楽器は練習をすればするほどより上手くなる。
つまり音楽という芸術は、実は「スポーツ」でもある、と
自分は思う。
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そもそも、「スポーツ」という言葉の定義は何だろう?
肉体の運動行為?、いや、自分は違うと思ってる。
スポーツとは自己鍛錬の繰り返しによって、本人の
持っている技能を向上させ、より高い次元に辿り
着いてはさらなる高みに登り続ける、果てしない
自分自身への挑戦、これこそが「スポーツ」だと思う。
運動して身体を鍛えて技能を磨いて上手くなるのは
間違いなく「スポーツ」だし、楽器を練習して、より
上手に奏でる技量を磨くのもそうだ。
そう考えると、身体を使う行為や、芸術に関する物は
おおよそ全てが「スポーツ」という定義に当てはまると
思う。極端な話だが、キー入力のブラインドタッチも
繰り返し練習して最終的に身に付く「スポーツ」だ。
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その「スポーツ」の中には、自転車や、バイクや、
四輪車といった、人が操り運転する乗り物の操作が
含まれる。
エンジンの付いた車が走る動力はエンジンであって
人間がペダルを漕いでいるわけじゃない。なのに
スポーツカーは、なんでスポーツ?、と疑問に思った
ことはないだろうか?
その車が速いから「スポーツ」なんじゃないよ、人が
修練を積んで技量を磨いて、より上手くなってその
結果より速く、より機敏に動かせるようになる、
そういう事を体現化出来る(やりやすい)車のことを
「スポーツカー」、と言うのだ。だからスーパーカーの
ような大きく速い車だけでなく、小さい車や軽い車も
また「スポーツカー」として成り立つのだ。
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バイクは四輪車よりも、技能技量がシビアに必要に
なる乗り物だ。だからバイクという乗り物はおそらく
全てが、「スポーツバイク」だと思う。
スクーターも、出前のカブも、非力なTW200も、2st
レプリカバイクも、1000ccの最新SS、オフロードも、
全部が全部、運転して技量を磨いて繰り返し向上し、
上手くなってゆくという「スポーツ」の定義を完璧に
満たしている、…と自分は考える。
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ここまでを前提として、三段論法で言うと、自分が
人生をかけてのめり込んでいるバイクという乗り物、
それは自分にとって間違いなく「スポーツ」であり
それはつまり、「楽器」と同じ存在なんだろうな、と
最近考えている。
何オクターブの音階を奏でるようなそういう楽器では
なくて、どちらかというと「リズムマシン」、というべき、
自分と言う人間が(生命体が)内心内面に持っている
「リズム」を表現し、奏で続けるための「楽器」だとね。
表現したいリズムによって、最適な「楽器」は異なる。
だからシチュエーションや必要に応じた「楽器」を
使い分けて、自分が演奏したいリズムを作っていたい。
だから一個人なのに十台を超えるバイクを持っ<ばき!
自分は楽器を使って音楽を奏でる事は出来ないけど
バイクに乗って、自分にしか判らない、今の時点での
最高のリズムを刻めると、これが嬉しいし、楽しい♪。
バイクと自分が一体となって、刻むリズムにシンクロ
しながら走る、まるでダンスを踊るようにね。
そのリズムの中にドップリ没頭していると、この上ない
面白さや楽しさを感じられる。これがたまらなく好きだ。
これは間違いなく、音楽で言う「groove」だと思うんだ。
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そう考えると自分は楽器を演奏する事は出来ないけど
自分が思うリズムを刻んだり表現する事がバイクでは
出来る。これは音楽を奏でる事と同じように幸せな事
だと思う。
長年乗ってきて、ある程度自分のリズムと言うものが
理解できてきたし、それをある程度上手く作って奏でる
事が出来るようになってきていると思うけど、でもそれは
まだ自己満足の領域を出てないので、これからもっと
上手くなって、もっともっと安全で、楽しく、気持ちよく
操れる(奏でられる)ようになりたい。
そう、まだ自分はバイクという「楽器」を上手く使えて
いない。上にはまだ上が居るし、自分自身がまだまだ
納得していない。だからこれからも切磋琢磨を繰り返し
今よりも、高い次元に辿り着きたい。
だから、まだまだ乗るよ、バイクにね(^◇^)
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コメント
ビリヤードはスポーツカテゴリーとのことです。
アジア選手権で、日本の選手がドーピング検査に引っかかって失格になったことがあります。
経験がモノを言う競技なので、年配者が多いのですよ・・・・で、体力の衰えをサプリで補おうとしたら、それに禁止薬物が含まれていたという・・・なんともやるせない・・
私も楽器はダメです。譜面も読めません。
バイクも操ると言えるほど乗れていませんし・・・・・
でも、楽しいので乗り続けますよ。
投稿: 剣片喰 | 2016.02.27 12:48
剣片喰さん:
いつもコメントありがとうございます(^^)
ダーツなんかもそうですよね。射撃も一応
スポーツカテゴリーですし。
思うに、仕事もそうですよね、学んで覚えて
反芻して、身に着けて、を何度も繰り返して
上手くなってゆくサイクルがまさにそのもの。
それはつまり運動や楽器やバイクと同じで
「リズム」を刻んで、乗りに乗って行く事と
同義で、自分でコツを掴んで上手く事が進め
られるとそれだけで楽しい、それが決して
高いレベルでなくても、です。
現状を楽しみながら、それ以上の楽しさを
探求する、それこそが『スポーツ』の本質
なのでしょう(^^)
まずは「今」を目いっぱい楽しみましょう!
投稿: ino | 2016.02.29 22:25