災害に、もう少しだけ備える
ここ最近、大雨による大きな災害が西日本側で起きた。
災害の爪痕を見ると、あの東日本大震災の後で仕事で
乗り込んだ、変わり果てた石巻や女川が、縮小された
かのような、悲惨な状況が明らかになった。
津波被災地もそうだけど、こういう自然災害を受けた
場所は、その瞬間と、その直後は注目を浴びるけど
そこから一週間がたち、二週間がたち、1か月がたち
半年がたつと、そこと縁のない地域の人々はまるで
災害なんて無かったかのように記憶が薄れていって
一年もたつと、そういえば昔そういう事があったよね、
という思い出話にしてしまう。
でも直接の被害を受けた地域や人達は一年なんて
あっという間、しかもその一年間で元の生活が蘇る
なんていうのはドラマやアニメや、SFにはあっても
現実には無い。
災害はいつか来る、そしてそれは自分にやってくる。
後はそれに対してどう備えるか、そして自分以外に
被害が及んだ時に、そちらにどう力を貸すのか、
(これはつまり自分が被害を受けた場合、どうやって
助けてもらえばうれしいのか、という事を考えれば
意外と簡単に答えが出る)
それを何もない平常時の今一瞬から真面目に考え
そして備えておく事がとても重要だと思う。
------------
自分ま小学生の頃から、ロビンソンクルーソーや、
十五少年漂流記、といったいわゆる「漂流モノ」が
大好きで、何もない所に放り出された人間が知恵と
工夫で生き延びてゆくという所に人が人として在る
意味を感じて育ってきた。
なので小学生の頃から、遠足用のリュックサックに
いつも缶詰やらローソクやらロープやらを自分なりに
考えて集めて道具をアップデートしながら万が一に
(不謹慎だけど、わくわくしながら)備えてきた。
それが高じてアウトドアが趣味となり、さらにそれが
拗れて自宅サバイバル生活的な貧乏節約暮らしに
のめり込むようになっていった…のはこのブログの
初期のあたりを読んでもらえばなんとなく分かって
もらえると思う(^^;)
------------
そんな自分からして、今回の豪雨災害は、大震災
以来の危機感と、今の自分が整った自宅を購入し
仕事で不在がちなことを言い訳にして災害に対する
備えを怠ってきたことをいやおうなく再認識させた。
今の自宅は、最新基準でも最高レベルの耐震性が
ある。東日本大震災以降に作られた耐震等級3の
軽量鉄骨造の平屋だから相当な激震でも簡単に
全壊したり倒壊することはまずない。
そして、火災保険から水害オプションを全て外して
保険屋が『問題無いでしょう』と断言するくらい、
地域として水害やがけ崩れ、土石流といった物の
恐れがない場所にある。
なので巨大竜巻の直撃でも来ない限りは雨露や
風雨は避けられる場所は確保出来る。
食糧と飲み水、燃料の備蓄は旧宅の頃からずっと
変わらず今も継続しているから、これも特に大きな
不安はない。煮炊きに関しては主力のカセット
コンロだけでなく、キャンプ用ガス、車やバイクの
ガソリンが使えるガソリンストーブ、昔からある
固形燃料、アルコールストーブに至るまで一式
そろってる。木炭も薪も少しあるから、焚火台を
庭先に展開して煮炊きすることだって出来る。
自分ひとりだったら、多分1か月くらいは余裕。
雨水も常時200Lくらい貯めてあるから、トイレも
流せるし、いざとなれば浄化して飲める。その
仕組みも、旧宅の頃からちゃんと用意してある。
------------
ここまでは2年前の引越しの際に全て構築した。
でも一つだけ、旧宅では確保できたけど、今の
家では確保出来ていないインフラがあった。
それは電気だ。
旧宅では数十Wの出力の太陽電池パネルを
庭先に置いて、車用のバッテリーを充電する
事で、最低限の電力を得る事は出来た。
携帯電話等を充電し、ラジオを鳴らし、夜に
数時間だけ小さい照明を一個付ける。僅かに
それだけしか出来ない(最小限としては十分)
それは今の家でも出来るんだ、その仕組みは
今もそのまま持ってるから。
でも今の家が正しく機能するためには、もっと
大容量の電源が必要になる。(詳細は割愛)
今回の水害を見て、ずっと用意しようと思って
いたけど二の足を踏んでいたものを、ついに
買う事にした。
それはこれ、ガソリンエンジンの発電機。
それの、ちょっと余裕がある出力のタイプ。
ウチは沢山あるバイクや車の燃料タンクに
かなりの量のガソリンがあるから、停電が
起きてもそこからガソリンを集めて使えば
かなりの時間、発電する事が出来るのだ。
日中しか発電しない太陽電池パネルと違い
1.6kWhの出力を、1Lのガソリン消費で生む
このポータブル発電機ならばそこそこの間
停電になっても、昼夜問わず延々と発電を
続ける事が出来る。
そして、これが備わった事で、ウチはなんと
災害停電時にエアコンや洗濯機まで使う
事が出来るようになった(実話)
…ちょっと電気を知っている人なら、それが
難しい事が判るだろう。モータ等電動機は
起動時に定格消費電力の数倍の電力を
必要とするからこの手の発電機にその手の
器具を直結してもドロップしてしまうからね。
だけど、ウチには前の持主が自分に残して
くれた、とっておきの秘密兵器があるのだ。
それはこれ。
家庭用大容量リチウムバッテリーシステム。
夜間電力を貯めて、昼間に使ったり、屋根に
太陽電池パネルを載せてあればそれを昼間
充電して夜に使ったりする事が出来るモノ。
太陽電池があれば屋根に乗せればそういう
使い方が出来るんだけど、ウチはそれは無い。
でもこのバッテリーシステムには電力会社
からの給電が停電等で途絶えた場合に使う
非常用外部給電入力(AC100V)があるのだ。
そこにこのエンジン発電機を繋ぎ、常時この
巨大リチウムバッテリーに充電するモードで
運転しておけば、そのバッテリーを電源として
ウチは停電時であっても、日常と同等の電気
インフラが使える。突入電流が大きい機器
でもバッテリーシステムなら対応出来るし、
エンジン発電機がガス欠で止まったとしても
給油の間はバッテリーが生きていればその
まま給電が続行するため、殆ど停電はない。
ただし調子に乗って1,6kWh以上常時使うと
バッテリーの放電が充電に追い付かずに
最終的に枯渇しちゃうので注意なんだけど
少なくとも携帯電話やルーターやPC電源、
ラジオ(ウチはTVが無いのでそれは無理)
冷蔵庫と、扇風機、換気扇、エアコン冷房、
暖房、偶に使う洗濯機、そして普通の照明
そのくらいならば余裕で確保出来る。
これで、引越し後に色々と考えていた防災
対応の備えは粗方そろった、よしよし(^~^)
------------
自分一人なら、ここまでの電力は要らない。
むしろ過剰というか、贅沢が過ぎると思う。
だけど大規模停電とか長期停電となった時、
自分の近隣で自分以外に細々とした電気や
明かりが必要になる事がきっとあるはず。
今みたいな猛暑でエアコンが必要になる
ご老人や乳児もいるかもしれない。そういう
時にエアコンが使える部屋が地域に一つ
あるだけで、救われることは多いはず。
災害への備えは、まず自分の安全、次に
自分の生活、それが満たされれば地域の
安全と地域の生活に貢献出来る所までが
一個人が出来る範疇だと思う(これ以上は
個人の領域を超えていると思う)
そして自分が運よく被災しなければ、その
ために準備した備えが被災した地域でも
使えるか、自分が被災民ならばそれが
活かせるものなのかどうか、までも考えて
おけば、そしてその考えの人間が広く薄く
増えてゆけばいいな、と考え実行してる。
------------
さあ、後は何を備えておけばいいかな(^^)?
…大人用紙おむつとかかな?、あと数十年
したら、自分自身が使うかもしれないから
今のうちから準備しておいてもいいかもね。
乳幼児用品や、女性用品は、独身中年男が
買いに行って持ってる訳には行かないから
それは誰かに任せるので頼む(汗
ここまで書いて置いていうのもなんだけど、
そこまでガッチリ備えを固めていても、当の
本人ははるかかなたの僻地に長期常駐と
いう本末転倒な有様。まぁ変わった趣味だ
と思って笑ってやってくださいな(^◇^ゞ
| 固定リンク
| コメント (8)
| トラックバック (0)
最近のコメント