管理職と言うサンドバッグ
約一年前、色々な意味で煮詰まって行き詰っていた自分の仕事とは縁もゆかりもない(だけど、そこは自分自身が以前いた職場そのものなのでゼロスタートじゃない)職場に社内転職し、諸事情により自分はサラリーマン人生初の俗にいう管理職になった。…と言いつつ同じような内容で職責の仕事は長くやってたので、そんなに違和感はない…はずだった。
実際になってみたら、一言では説明できないような大変さがあった(苦笑)。もう少し楽で偉いポジションなのかと思ってたけど、違う意味で「エライ所に来てしまった」というホジションだった。なにせ色々な雑務から金計算やら資料作りやら部下の対応やら、誰も手伝ってくれないから一人でそれを全部やらねばならない。月初月末は〆だ締切だ何だと仕事量が増え、半期始まりと半期終わりはやっぱり大変で、そして一番大変なのが年度末処理、そして年度初めの諸手続きだった。はぁ疲れた…
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全部を説明したら膨大な話になるのでしないけど、少なくともカチョーという職位はかなり大変だということがこの2月~4月でしみじみ判った。
そしてそれで気が付いた(というか、何となく前から分かってたけど、認めたくなかった)事がある。それは中間管理職は、自身より上から使われる雑用係みたいなものだということ。中途半場な場所にいるから、労働者のようでそうじゃないし、経営者側のようでそうじゃない。どっちつかずだから、上からだけでなく、下からも時と場合によってはいいようにあしらわれてしまう。悪意を持ってやられているのではないと信じたいので、仕事を求められたらそれに答えようと頑張るんだけど、残念ながらそれが報われることはあまりない、そんな感じ。
サラリーマンという業界での立ち位置はみんなそんな感じなのかもしれない。部長だって同じようになってるかもだし、取締役とかももしかしたらそうなのかもしれない。会社としてはそうやって増すストレスに見合うだけの給料を支払ってるんだからあとはお前らが頑張れ!、というのが基本的スタンスだと思う。確かに自身も管理職になったことで、+1~2万は「額面」が増えたけど、決して大幅UPとかの気前の良い話じゃない。
そういうことも相まって、若い世代に「管理職になりたくない」という動きが出てきているらしい。
確かになあぁ、やってみたからわかるけど、これはもしかしたら貧乏くじ的なモンなんじゃないか、とワカモノは察知しているらしい。
・・・おめでとう、正解です(^^;)<ばき
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ちょっと前に、管理職になるなら年収いくら欲しい?というアンケート結果がネットに出ていた。結論としては1千萬/年あればやってもいい、という意見が最多だったらしい。そう思うのなら是非やってみてくれ、そこまで給料が上がらないかもしれないけど(新型コロナで色々なものが激変しているのにそれが加味されない短期間の業績がどうだったか、で評価されちゃうからね)、管理職をやってもいい、と言う人は、まずは目をつむって手を挙げてみてくれ、手を挙げた中から選ぶから。(…あぁやっぱり一人も居ない…)、こんな感じ。
管理職には管理職にしか出来ない仕事があるから、それを得意としてずっとパフォーマンスを出せたら、仕事としては面白いと思う。でもそういう得意技がアンマッチしてるとストレスは∞方向に収束しちゃうので要注意。給料が上がっただけじゃそれは解決しないのよ。むしろ手当がついた分、アレもやれこれもやれ、という上からの要求がガッツリ増える、そんな感じがする。管理職というのは下から見たポジションであって、上から見ると管理畑の(若くないけど)ヒヨッコなのでなんでもやらせよう、というパシリのようなポジションなのよね(やってみてわかった)
そんな状態を見ているからだろう、ワカモノがそんなのやりたくないよ、という意識でいるために、管理職の後継者が見当たらない。これは我が部署だけの話じゃなくて、全社的なムーブメントらしい。わざわざ火中の栗を拾うのを自身がやらなくても、誰かがやってくれるから、それを待てば自分自身がやる必要ないじゃん、そんな感じ。後継者を育てても、ワカモノはあっさり会社から去って転職してゆく世の中。なので人不足(中途半端な役職のオッサン世代は沢山いる、居ないのは入社10年目くらいの即戦力にして、将来の管理職候補)
今の自分の職位職責的には、後継者を探して管理職に育ててゆかねばならない。でももし自分がその立場だったらどうだろうか?正直一度やってみたから思うけど、ワカモノにはあまり薦められない。さっきも言った通り得意な人ならマッチする。でもそういう生まれながらの管理職みたいな人はあまり多くない。となるとワカモノが管理職になったらストレスがドカン!、と押し寄せることになる。それだけで転職モチベーションアップしちゃうと思う。
ホントどうすればいいんだろうか、もう少し上手いやり方がアンチョコを見れば判るとかなら、自分も後輩にこの仕事を次はお前がやるんだぞ、とやって見せる事は出来る。でも自分はアンマッチでストレスを感じる側なのでこんな思いを後輩にさせたくないという気持ちもわいてくる。組織人としてはそんなことを言ってはダメなんだろうけど。悩みは尽きない。
ただ一言だけ言えるのは、「なりたくない」というベクトルを含む判断は、多分そこそこ正しい、という事。なのでそんなワカモノにこの仕事ってこんなに楽しいんだよ~、と言いたいけどいうに言えない。今は大体そんな感じ。
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