小銭は持ってるだけでリスク
子供の頃は貯金箱が大好きだった。
自分のサイフのお金を別に移しているだけなのに、なんだかすごく得したような気分にさせてくれるし、小銭がチャリチャリと溜ってゆくとずっしろ重たくなるそれに底知れぬパワーがあるように感じてた。無論子供の頃の話なので、一杯溜ってもせいぜい数千円でしかなかったんだけどね。
でもあるときから貯金箱という概念が全く楽しく亡くなってしまった。それは2003年に一円も漏らさない家計簿をつけ始めた時。家計簿は支出だけをカウントし続けるものじゃなくて、自身に対するインプット、アウトプット、その結果どれだけ手元に残っているか、を管理するシステムだ。だから残金が不明な貯金場というのは未集計資産に該当し、数千円や社会人なら数万といった単位まで貯められるんだけど、全資産集計という大義名分で額面不詳の缶切りで開けるタイプの500円玉貯金を開封して集計してから、貯金箱についても、今その中にいくら入っているか、を把握するようにしたため、ワクワク感が全く無くなってしまった。それなら銀行の口座やサイフと同じなんだよね。
そのため、2003年から小銭を貯金箱に貯める習性がほぼなくなってしまった。またその頃からクレカを100円未満でも使うようになったので、手元にやってくる小銭や使う小銭が激減したのもある。実際クレカを持っていてそれが使える店で買い物するのなら、現金で買うメリットはあまりない。自分がメインで使ってるクレカは1%がキャッシュバック、貯まるポイントをTポイントに換える事で0.5%分、合計1.5%が戻ってくる。現金会員特価というモノが無い限り、現金で買うことは損すること、という仕組みを作った。
なお、クレカを多用してる、というと借金まみれ、みたいなイメージが付きまとうが、自分はクレカだからといって無駄使いすることはなくて、現金の代わりにカードで払うだけ。カードに紐づけた口座は数カ月限度額を使い続けても枯渇しないようにしてあって現金で買ってもいいけどカード払いしたら得するからそっち、というだけで、家計簿もカードで買ったその日にいくら使った(カードで)という集計をするので、現時点でカード払い総額がいくら、という事を常に把握してる。おっと、今回はクレカの話じゃなかった、話を元に戻そう。
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小銭を使う(そして貯める)機会が激減したとはいえ、全くゼロには出来ない。自分はクレカとスイカ、テレホンカードと、現金代わりに使えるTポイントとPONTAは持ってるけどそれらが使えない所では小銭を使うし、札で支払えばおつりは小銭だ。だから必ず小銭は手元にある。
小銭はあくまでも「補助貨幣」なので、お札の補完をするだけ。でも溜ってくれば札に換えたり銀行に預金する事が出来た。そりゃ現金なんだもの出来ないはずはない。
でも、その小銭という社会システムに最近暗雲が立ち込めている。それは銀行で硬貨を取り扱う場合の手数料設定だ。
詳細は割愛するけど、両替するときに硬貨の枚数に応じて手数料支払いを求めらえる、という事。例えば10円玉を1000枚集めて1万円、と思うとそうではなく、硬貨1枚あたり1円程度の手数料がかかるので、10円玉1000枚は1万円ではなく消費税込みで1100円引かれて8900円の価値しかなくなる。
小銭のまま20枚以内で支払えば小銭でも等価のままだけど、ある程度小銭が貯まるとそれは正の(加算の)パワーではなく負の(減算の)パワーが発生するということ。色々な銀行がそういうシステムを導入し、小銭への両替や貯金箱の入金といった行為に手数料が発生し、資産をマイナスに押し下げるリスクが生じていた。唯一ゆうちょだけが手数料無料で硬貨のやり取りが出来たので、ある程度貯まった場合はゆうちょに吐き出してきた。
でもそのゆうちょも、ついに来年1月、つまりあと2週間もたたずに硬貨両替に手数料をとるようになるという。これで小銭を持つ事が完璧に負のリスクになってしまった。子供の夢の貯金箱、それは貯めれば貯めるほど損をするリスク箱、という事だ。こうなると、もう小銭は持ったら負けだ。なので以下の方策を徹底しなくてはならない。
・現金払いを可能な限り減らす
・手元に戻る小銭が極力少なくなるような支払い方をする(おつり末尾で5円単位とか10円単位とかにして支払う)
・避けようもなく手元に来た小銭は持つことがリスクそのものなので使い切る勢いで先に使う(ガンガン使うじゃないよ)
こうやって手元にある小銭を使い切って最小化する事をオススメする。いやホントに。今や小銭は持つ事自体がリスクだからね。
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なので、自分が日々心掛けている小銭消費術で特に有効なモノを一つだけ紹介するので試せてたら試してみて(^^)
それは、「小銭は小銭入れに集める事」。…いやそんなの当たり前だよ、っていう人多いよね、これには続きがあるのよ。
「そして、今自分がいくらの小銭を持っているのかをいつも把握しておくこと」。これが慣れないと難しいのよ。
小銭入れにいくらのジャラ銭が入っているかなんて普通の人は意識してないと思う。でもそれを意識することで、小銭を使い切るモチベーションが沸く。そして小銭で払えるものは小銭を先に使うようになる。これをしておかないと小銭入れをガサガサと漁る行き当たりばったり支払いが面倒になって小銭が減らず、小銭が増えてゆく。騙されたと思って朝に自分の小銭入れにいくらのジャラ銭があるかを把握して買い物なりをしてみて欲しい。使ったらそれを頭の中で減算して現時点でいくらの小銭を持っているかを常に把握し続ける。クレカ払い出来る所でもまず小銭使い切りを先に考えて常に最小額を持っていることを推奨。
そうしておけば万が一小銭入れを落としても、損害が最小限で済むしね…ぢつは先月500円玉1枚と100円玉とその他、総額700円くらい入った小銭入れ紛失してる…ああ勿体無い、絶対に繰り返さないぞチクショーめぇ(T◇T)!
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コメント
こんにちは、私もカード払いかコード決済等であまり現金を使っていないです。
紙幣も、2,000円とか3,000円としか財布というかカード入れに入れてるぐらいです。
数年前だと、急に飲みにいくとかありましたがその手の話もめっきりなくなったので
手元不如意でも恥をかきにくくなりました。
三井住友銀行は、硬貨で入金できるのでたまに入金しに行ってます。
もしかして、これも有料になってしまうのかな。
確認してみます。
投稿: yuki | 2021.12.23 19:23
コンビニのレジに募金箱置いてあることがあるけれど、あれも意味のない行為になるのかな・・
500円玉貯金していて、けっこうな枚数あるなあ・・・あれも使わないとだなあ・・・
お金の価値は変わらないはずなのに。おかしな話だなあ。
投稿: 剣片喰(けんかたばみ) | 2021.12.24 00:22
yukiさん、コメントありがとうございます(^^)
自分もサイフは現金あまり入れてません、最近は100円超せばクレカ払いしてました。あ、クレカ支払い限度額の数倍以上口座にあるので野放図な借金ではありません(汗)。
硬貨はおそらく今後無料で入金したり両替できなくなります、小銭だってお金なんですけどね…チリツモ感あって小銭貯めるの大好きだったのに残念です(T_T)
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剣片喰さん、コメント感謝です(^^)b
募金や賽銭は、これから大変なことになるでしょう。1円玉は両替すると1円以上のコストがかりかねないので、1円募金や賽銭が受け取る側からすると逆ザヤになる可能性が。
500円硬貨なら1枚当たりの手数料コストが微々たる量になりますが、それでも有料ですから、数枚合わせて千円単位の買い物に使って減らしてゆく方がいいかもです…もし旧500円玉で昭和62年のとかあれば取っておいた方がいいかもですけど(発行枚数少ないレアコインなので)
投稿: ino | 2021.12.29 13:09