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2022.12.30

ミニマリストは裕福な人だけの特権

ここ最近の様々な値上げは苛烈で、単価が上がるもの、同じパッケージでありながらこっそり容量を減らすもの、企業はありとあらゆる形で消費者から現金を一円でも多く奪おうと日々研鑽を重ね、それに対して消費者は一円たりとも奪われまいと徹底抗戦の構えを見せている。

企業は慈善事業をしているわけではなく、自らが生き残るため、そして儲けるために存在してるわけだから、ある意味消費者をどれだけ殴って叩いて絞り取れるかが企業の実力であり価値であり、投資家はその卓越した能力で自らに利益をもたらす企業に投資して配当金を得るわけで、それが資本主義経済の原動力そのものとも言える以上、仕方がないと言えば仕方ない。それが嫌なら無人島で自給自足の暮らしをするとかしてそのリンクから切り離されたところに生活を置くしかない。

消費者のサイフは企業から見ればちっぽけで一滴残らず絞りつくせる容量があると思ってるだろうけど、実際はそうでもない。なので消費者は捕食者に吸われて食われる前提で、どこまで生きながらえるかの見苦しいジタバタをして一秒でも長く生きようとする。それが生命体が生きる本能みたいなもんだから仕方がない。

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で、本題。

先日、自分は「備蓄をする人」であることは以前UPした通り。この備蓄と言う行動は災害などの備えであるとともに、値上げ基調の世の中では生活コスト削減にも効く。なお備蓄はめったに使わない物は買わなくてもいい、そういうモノは本当に必要になったときに買えばOK。でも毎日淡々と必ず消費して使って行く、長く保管出来るものは安いうちに買っておくとちょっとだけ生活費のコストダウンが出来る。たかだか十数円とか多くても数百円だろって?、その通りだ、でもそれが10個あれば10倍になるわけで、先行投資で節約効果が見込めるのなら安いうちに買えるものは買って持っていた方が結局は得になる。

…と、言う事で、1月から値上げというトイレットペーパーをまた1パッケージ(12巻)買ってしまった。もう置き場所が無いのでついに見える場所にボン!、と置きっぱなしという美学もヘッタクレも無い状態になったけど、この手の消えモノは生きてる限り必ず使うから、これで数十円が浮けばヨシとする。この数十円という雫を集めて集めて集めて集めて…捻出ってのはこうやってやるのだ。

Toipebichiku

ただこういうことに歯止めが無くなると、生活の場がモノであふれて荒れ果てるので、本音を言うと極力やりたくなかった。値上げさえ無ければ…(;_;)


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こういう爪に火を点すようなケチケチ作戦で生活費を落としてゆく自分にとって、理解しがたい生活行動はモノを極限まで減らして生活するというミニマリストだ。人の生活は本人が納得さえすればどういう事をやっても他人から批判非難されるものじゃない、なので自分も違和感を感じ名らもミニマリストという主義主張は否定はしない。しかし自分はやらない(やりたくない)、というだけだ。

じゃあ自分がどういう状況になったら、そういう暮らしをしてみたいと思うのかと、ふと考えた。

これはつまり、あらゆる価格がどのように変動しようが、いつでも潤沢な現金や、尽きることのない莫大な残高の口座と結ばれているクレカを持っていて、その金で必要なモノを必要な場合に必要な量を価格を気にせず、一切を躊躇することなく買える、その資金は一生そうやって割高きわまりないものを気楽に買って使ってもいつまでも尽きることがないくらい莫大であれば、やれるかなと思う。

自分は決してそうではないから、いつも安いものを求め、一番安い価格で、置き場が確保できればその時点で必要としてなくても、その後のさらなる値上げに備えて買って備蓄をする、それはひとえに出費を抑えたい、という意識があるからだ。例えば自分はコンビニは便利だが単価が高すぎてそこで売っているモノが殆ど買えない。違う店の営業時間まで待てば安く買えるからだ。でも高くても今欲しいすぐ欲しい、という人にとって利便性というメリットが価格のデメリットを上回る場合、他の店で半額で買えるような商品を人はコンビニで買う。

ミニマリストがモノを持たないのは、修行僧のような不便で質素な辛抱我慢の生活をしたいからじゃなく、あくまでもいつでも必要なだけモノに換えられるカネが使える事による余裕があるからで、それがカケラも無い自分のような一介の庶民はここで数十円の実利を取ってモノを買って住処に置く。どちらが正解でどちらかが間違ってる、という事もない、どっちも正解。ただし、両方ともやれる人とやれない人が居る、それを無理強いしたり、バカにしてはダメ。

自分は極端にモノが少なかったり、逆に極端にモノが多い生活は両方ともやろうと思えば出来ると思うけど、両方とも自分のポリシーとは相いれないので、多分死ぬまでやらないだろうな。

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コメント

趣味嗜好や人生観が似ているせいかいつ読んでも為になります。
来年も宜しくお願いします!

投稿: タニヤン | 2022.12.31 08:37

タニヤンさん:

いつも拝見頂き恐縮です、最近ヨウツベを見てると、自分がかつてやってた(今もやってる)そのものだったりなんだか似通った貧乏節約ネタなどは殆ど誰かが動画にしているような気がします。そう考えると、ここの存在価値は世間一般的にはもはや殆ど無いなぁと思うんですが、まぁここはあくまで個人のボヤキの場なので、こんな感じでこのまま行きたいと思ってますので、呆れることなく来年もお付き合い頂ければ幸いです(^^ゞ

投稿: ino | 2022.12.31 20:53

ミニマリストに憧れつつも、決してそうはなれない自分、、、。
この冬は世界動乱の状況に感じるものがあって、備蓄に励んでいます。

トイレットペーパーは12ロール入りを12パック買いました。
食糧も米や缶詰その他、備蓄を開始しました。
2023年は怒涛の値上げと物が無くなる戦時中のような状況の
始まりの年になると思っています。
インフレが進みだした今、貯金より貯物です。
備えて2023年を何とかして生き延びましょう。

投稿: 前向きピンク | 2023.01.01 09:41

前向きピンクさん:

今年もよろしくお願いします(^^)

備蓄は体脂肪率と同じで、少なければ見た目麗しい状態を保てると思うんですが、余計なカロリーを持ってないので何かあってカロリー摂取が滞ったら即死しちゃうんですよね。財力を振るってどんな時でも確実に養分摂取できる人でないと苦しいことになるので、体脂肪率高い方が生き残る可能性はあります。

備蓄モードさすがですね、お互いこの難局を知恵と工夫を駆使して乗り切りましょう(^^ゞ

食料はこれから上がって不足して行く未来が想像できるので比較的安く、長期保存が可能で、最小保管スペースで大カロリー保持が出来るコメを備蓄食料の主力としています。とはいえ1俵(=60kg)くらいしか持ってません、ローリングストックするためにはある程度の周期で入替え出来ないといかんですから。

トイペは明日から値上がり、というPOPを見たのであわてて1パック買いましたが(バイクだったので持ち帰れるのがそれだけでした)、おそらく2月か4月にもう一発値上がりすると思うので、それまでにもう少し置き方を考えてみましょう。

投稿: ino | 2023.01.01 21:38

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