久々にうれしいニュース舞い込む
この話の登場人物、以前ここにネタとして上げたかと思って、過去ログを漁ってみたけど記載が無かったので、何を言ってるか判らないかもしれないですが、個人的備忘録ということでご勘弁下さい。
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震災前の…ええっと、たしか2009年の後半だったかな?、その頃に、当時自分が関わってた某設備の現場仕事のヘルパーとして、3名の派遣社員が加わった。みんな20代前半のワカモノ。彼らは三者三様の個性があって、ズバ抜けて仕事が出来るやつ、スロースタートだけどコツコツ努力して気が付いたら欠かせなくなってるイプ、そしてオチャラケた感じでいつも何やら落ち着きのないタイプ、だった。
自分のチームには…最初の奴を欲したんだけど、諸事情で最後の奴が加わった(苦笑)。本人がどこにモチベーションを感じてるのかよく判らないけどそれでも持っているらしいやる気と、任せた仕事が全くかみ合わず盛大に空回りしてて、見てて危なっかしい奴だったけど、まぁこの世代のワカモノなんてそんなもんだろ、きっと自分だってそうだったんだろうな、と自分のチーム全員で気長に育てる事にした。突っ走っては失敗したり、くだらないことで落ち込んだり、と色々あったものの、彼はジワジワと成長してる様子が感じられ、本質はあまり変わらないものの、もう少し自覚が出ればそろそろ使い物になるだろ!、…と思ってた矢先に、東日本大震災が起きて、自分やチーム、会社やこの業界、いや日本と言う国全体が、もはやそれどころじゃなくなってしまったようなジェットコースタカタパルト状態になった。
そこから始まった嵐のような仕事の中で、彼は自分のチームから外れていき、だんだんやる気を失ったのか、それまでやってきたことと違う事を新しく覚えることが苦痛なのか、少しささくれた感じが出てきて、派遣期間の3年が過ぎる手前で、突然所属する人材派遣会社を辞める、と言い出した。それを辞めるということはつまり自分のカイシャにくる派遣期間も強制終了だ、あと数か月なのに。このまま乗り切れば一旦外れるけどちょっと間を置けばまたウチのカイシャに来てもらうことだって出来なくもないのに(当時はそういう抜け道があった)。
その時は自分も彼も長期の地方現場仕事の区切りで一旦本社勤務となってたので、いいか職を辞するのは人生の一大事だから、そんな短絡的ではなくもう少し慎重に落ち着いて考えてみろよ、とたまに一緒に飯を食いながら気長に対応してたけど、ある時の部門の飲み会に自分も彼も出るのだけど、その飲み会の場に「さっき会社に寄って辞表だしてきましたよ!、今日の飲み会はオレの送別会です!」と変に強がる彼が表れた。
あちゃー、やっちまったか、オマエ仕事辞めたらその次考えてるのかよ?、と聞いたら、呆れたことに本当に何も考えてなかった(苦笑)。その夜の飲み会では飲んだくれて騒いで泣いて、と大暴れしてくれて、えらい目にあった。まぁワカモノらしい暴れっぷりといえば暴れっぷりだった、イマドキはそういうのはまずないだろうけど、あの頃ワカモノは飲んだくれて暴れるのはそんなに珍しくなかったから自分は同僚と一緒になって彼をどうにか抑え込んで、ふらつく彼が帰って行くのを見送った。
ここまでが前提。
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その彼とは、どういうわけか、彼が仕事を辞めて再就職せずプラプラしてる状態になったその後も交流があった。
たまに連絡してきたり、以前住んでたボロ屋に遊びに来たりしてた。またせっかく仕事を辞めたのだからオレもバイクで北海道行きたい、とか言い出したので、自分の予備テントや予備キャンプ用品、予備役として捨てずに持ってた古いツーリンググッズなんかを無償で押し付けて、旧宅の庭先で実際にそのテント立ててそこで一晩を過ごし朝になったらテントを畳んで撤収する予行練習をやって、よし!、じゃあ行ってこい!、と送り出したりしてた。その北海道バイクで一人旅ではかなり色々な経験をしたようだ、まぁそれが彼の人生にプラスになったか思い出深いモノになったのであるなら、自分がかかわった甲斐があったというもんだ(^^)
そんな彼も、いつまでもプーしてる訳に行かないので、ついに覚悟を決めて実家に戻ります、と連絡してきた。戻って親の伝手で就職先を探すとのこと。おお!頑張れ!、くじけんじゃないぞ、困ったらまた連絡してこいよ、何ならこっちに転がり込んでもいいぞ、気張れぇ!、と見送り、それ以降は会ってない。とはい年に1~2回は連絡があって、それもだんだん少なくなってきた。最後に連絡があったのは2018年だったかな?、元気にやってることだけ伝えてきた、よしよし、あの頃のオマエと違って、かなり大人になったじゃないか、一安心だな(^^)
そしてそれからずっと連絡が途絶えた。2013年に一度電話があって、メールも2通くらい来たかな?、記憶に残ってる最後は2018年だったっけ。でもそのくらいで無事と近状を伝えてくるだけだった。基本的に「便りが無いのは良い便り」だと思ってたので、連絡は無くてもきっとどこかで頑張ってる、そう思ってた。
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…そして、つい先日、実に5年ぶりくらいに、彼から電話がかかってきた。元気にしてたか?、変りは無いか?、新コロ大丈夫だったか?、といった話をすると、彼はあの頃と変わらぬように照れ笑いするようなしゃべり方の感じでええ、まぁ、大丈夫でした、といった感じで話してきた。
…で、久々に電話してきたってことは何かどうしたのか?、困ってるのか?、と言うと、彼は(姿は見えないけど何となく)モジモジした感じでこうしゃべりだした。
「…実は、オレ、結婚することになりまして」
お?、おお!おお!、そうか!!!、まさかオマエが、嫁さん貰う?、スゲーな!、成長したな!、良かったな!、めでたい!!!
「やめてくださいよ~、オレもう38なんですから」
いくつになったってオマエはオマエじゃんか、いや~もうホントに良かった!、嫁さんと幸せになるんだぞ、オレはオマエにも話した通りそれが出来ずに人生をドロップアウトして挫折したバツイチ男だけど、オレを反面教師として、せめてオマエは俺の薄くなった頭頂部を踏み台にして幸せになれ!、…ん?ナニ?、嫁さんは*歳若い?だぁ?、良いじゃん!、これからの人生はオマエ一人じゃなく、家族という単位で全てを考えて、そのために行動して、そして自分の大切な家族みんなで幸せになれよ!
自分が知る限り、ありとあらゆる賛辞の言葉と、今後の人生のスタート地点でありゴールじゃないぞ、これからが本当の気張り時だからな!、といった励ましを行い、自分のような挫折人生は送るなよ絶対だ!、と自虐ネタも繰り出して、彼を祝福した。
若い頃が余りに危なっかしいから正直、所帯を持つタイプじゃないと思ってた(ごめん)
でも十数年たって、人は成長するものだな。気が付いたらバツイチで人生挫折した自分を軽く追い越していきやがった。それに悔しさや嫉妬なんて全く無くて、ただただ、よかった、嬉しい、という感情しか湧かなかった。
今どこに住んでて、何をやっているのかは、彼が言わなかったから判らない。自分もあえて聞かなかった。でもあの当時の短い付き合いでしかなかった自分の連絡先を今でも持ってて、こうやって連絡してきてくれるのは正直嬉しかった。直接結婚式なりで祝う事は出来ないけど、でも万が一喧嘩したり離婚がチラついたら、以前いきなり会社を辞めたように突っ走らず、オレに連絡してきな、そしたら全身全霊で止めるからな!、と彼と話して、電話を切った。
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次に彼から連絡がくるのはいつになるやら。間違っても離婚しそうだ、とかじゃなく、子供生まれましたとか、そういう嬉しい知らせであればいいなと思う。
結婚はめでたい、でも結婚はうれしい楽しい幸せ…だけじゃないことも、自分は挫折経験者なのでよ~くよ~~く知ってる。
だから彼には頑張って何もかも乗り越えて幸せになって欲しいと思う。
またいつか何かの機会に直接会う事があれば、その時には彼や、出来れば彼の家族一同にメシでもおごって、彼の若い頃の無鉄砲ぶり、そしてそこからの成長を、自分が知る範囲ででしかないけど、それを彼の奥さんや子供に伝えてみたいなと思う。…でもさすがに嫌がるか(苦笑)
ぢつはあの最後の飲み会で酔って暴れまくってた有様は、実は200万画素くらいのデジカメの動画撮影機能で画素は荒いけど、動画データがまだ自分の手元に残ってるんだよね(^^;;)<ばき
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